春野菜が店先に並ぶ頃です。旬の「春野菜」には、今だからこそ特に必要な栄養が豊富に含まれています。
今回のボタニカルレシピは、旬の春野菜を彩りよく楽しみ、味わうレシピをご紹介します。
五感が目覚める春野菜レシピ
「春野菜」の特徴は、「苦み」と「香り」と「辛み」の3つです。「苦み」のおもな成分は、植物性アルカロイド。代謝促進が期待でき、冬の間に身体の中にたまった老廃物を排出してくれます。また、春野菜の「香り」には主にテルペン類という成分が含まれていて、血行の促進や免疫力アップが期待できます。そして、「辛み」は、血行促進に繋がり、カラダを温め、免疫力のアップに役立ちます。そんな春野菜を五感で楽しみ味わう、まさに心と身体が目覚めるレシピをご紹介しましょう。
<野菜の花が咲く、生春巻きレシピ>
春野菜をカラフルにあしらった生春巻きです。薄い皮からきれいな野菜の色が透けて見え、カットした面も花のように色とりどりに演出できます。ソースにも野菜を使えば、よりヘルシーに仕上がります。
春野菜の生春巻き
■材料(2人分)
生春巻きの皮 … 3枚
カリフラワー … 2房
サニーレタス … 3枚
菜の花 … 6本
新にんじん(小) … 1本
新じゃがいも … 1個
塩 … 適量
オリーブオイル … 適量
A(春野菜ドレッシング)
セロリ(みじん切り) … 大さじ2
新たまねぎ(みじん切り) … 大さじ2
オリーブオイル … 大さじ1
塩 … 少々
レモン汁 … 大さじ1 と 1/2
ナンプラー … 大さじ1
はちみつ … 小さじ1
胡椒 … 少々
■作り方
1. カリフラワーは房取りし、縦に薄く切りサッと塩茹でする。新じゃがいもは皮を剥き細い千切りにし、サッと塩茹でし、流水で洗い水気を切り、少量のオリーブオイルと塩で下味をつける。菜の花は下1cm落として塩茹でにし、水気を絞る。新にんじんは細い千切りにし、塩で和えてしんなりさせ、少量のオリーブオイルで和える。サニーレタスは洗って水を切る。
2. サッと水にくぐらせた生春巻きの皮を置いて、そこにカリフラワーを縦に3枚並べ、サニーレタスを敷き、菜の花、にんじん、じゃがいもをのせ、カリフラワーが春巻きの皮から透けて見えるように巻く。
3. カリフラワー1枚ずつの長さで三等分にカットする。
4. Aの春野菜ドレッシングの材料をボウルで混ぜ合わせ、塩と胡椒で味を調える。
<ラディッシュとクリームチーズのフィンガーフード>
付け合わせには、ラディッシュの赤い色と切り口の白をアクセントにした、手軽なフィンガーフードはいかがでしょう。ラディッシュの赤い皮の部分にはビタミンCが豊富で、女性にうれしい野菜です。赤と白の彩りは、見た目も華やかなので、何に付け合わせても笑顔を誘います。
ラディッシュとクリームチーズのフィンガーフード
■材料(2人分)
ラディッシュ(小) … 4個
クリームチーズ(スクエアタイプ) … 4個
オリーブオイル … 小さじ1
塩 … 少々
■作り方
1. 小さめのラディッシュを6〜7枚に薄く輪切りにする。
2. 重ねて端をピックで刺し、ずらして花びらのような形に開く。
3. 形を整えてクリームチーズに刺す。
切り分けた生春巻きとラディッシュとクリームチーズのフィンガーフードをお皿に盛って、ラディッシュの葉のみじん切りを振りかけ、オリーブオイルと塩をかけ、ドレッシングを添えてできあがり。
スープ&ドリンクでも春野菜をたっぷり
スープやドリンクにも春野菜を使って、春の恵みをいただきましょう。スープは煮込むことでたくさんの野菜を一度に楽しめますので、1日に必要な栄養をしっかりカバーできます。また、あたたかいスープなら、春を前にした冷え込む日にもおすすめです。
<フレッシュグリーンのクリームスープ>
春野菜の香りや苦味を生かして、ブイヨンなどを使わず、塩とオリーブオイルでつくった身体に優しいスープです。飲みごたえもあるので、これひとつで大満足。まだ肌寒い早春の朝夕にぴったりの一品です。熱々でいただいて身体をしっかり温めましょう。
フレッシュグリーンのクリームスープ
■材料(2人分)
そら豆 … 15〜20粒
アスパラ(細め) … 5本
新たまねぎ(大) … 1/4個
セロリ … 1/2本
塩 … 適量
胡椒 … 適量
オリーブオイル … 適量
■作り方
1. そら豆は皮を剥き、アスパラは下2cmを落とし1cm幅に切ります。たまねぎ、セロリは薄切りにします。
2. 鍋にオリーブオイル大さじ1/2を熱し、セロリ、たまねぎを炒めしんなりしたら、そら豆、アスパラを加えて焼き色がつかないよう弱めの中火で炒め、ローリエを加える。
3. 2に250mlの水、塩小さじ1/2を加えて2〜3分煮て、塩、胡椒で味を調え、器に盛り、お好みでオリーブオイルと胡椒をかける。
<身体すっきりグリーンスカッシュ>
おなじみの野菜とフルーツの意外な組み合わせが、絶妙な味わいのジュースです。春キャベツは、普段店頭に並ぶキャベツよりぐっと柔らかくて甘く、カロチンは3倍、ビタミンCが1.3倍も含まれています。食物繊維も豊富に含まれ、胃腸の調子を整えてくれます。キウイにもアクチニジンという消化酵素が豊富に含まれていますので、食前・食後におすすめです。
春野菜のグリーンスカッシュ
■材料(2人分)
春キャベツ(柔らかいところ) … 1枚
キウイ … 1個
レモン汁 … 大さじ1/2くらい
はちみつ … 大さじ1〜2
炭酸水 … 適量
■作り方
1. キャベツは小さめにざく切り、キウイは皮を剥き1.5cm角切りに、レモンは絞りやすい形にカットする。
2. ミキサーにキウイ、キャベツの順に入れて攪拌し、回りにくい時は水を少量加えて攪拌する。
3. グラスに入れ炭酸水を注ぎレモンを搾ってできあがり。お好みではちみつを加えても美味しくいただけます。
冬の間に代謝が落ち気味になっていますので、春野菜を摂ることは、体調を整えるためにとても大切です。春野菜は、四季の野菜の中でも、特に身体によい成分を含んでいるとも言われています。新年度や新生活をすこやかに、元気にスタートするために、春野菜をたっぷりとって、元気をもらいましょう!
TOKYO FM
「ONE MORNING」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送している
ノエビア「Color of Life」。 3月7日は、シンガーソングライターの岡本真夜さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。
調理監修 上島亜紀
料理家。パン講師、食育アドバイザー、ジュニアアスリートフードマイスター取得。簡単に作れる家庭料理からおもてなし料理まで、幅広く提案。主宰する料理教室「A's Table」では、楽しくて美しいおもてなし料理を、不定期開催の子どもの料理教室「Chanto!Chanto!」では、作ること、食べてもらうことの楽しさを伝えている。著書は、『はじめてでもおいしくできる 梅干し・梅レシピの基本』(朝日新聞出版 共著)など多数。最新刊は、『何度も作りたくなるストウヴレシピ』(ナツメ社)。