風薫る5月。ガラスの花瓶を持っておくと、5月ならではの花や植物を、お部屋に飾って楽しむのに重宝します。
キソケイ
今月のボタニカルグッズは、ガラスの花瓶を使った、5月の花や植物のアレンジを、緑の居場所デザインの市村美佳子さんに教えていただきます。
お部屋の中に新緑の風を運ぶガラスの花瓶
花瓶選びに迷ったとき、口の広がった、透明で大きめのガラスの花瓶を選ぶと、花や植物のアレンジの幅をより広げてくれます。5月のこの時期のおすすめは、「花木」と呼ばれる新緑の美しい枝ものの花や植物です。たとえば、一般に「カイドウ」とも呼ばれる「ハナカイドウ」は、リンゴと同属の落葉果樹で、その花の美しさは、昔から美人の代名詞として使われているほど。4月から5月にはその新緑の中に淡いピンクの花を咲かせます。
ハナカイドウ
また、同じ時期に甘く香る花を咲かせるのが「ライラック」。これらの花木をアレンジしやすいのが、口が広いガラスの花瓶です。枝数本を広がりをつけてアレンジすれば、新緑の葉や花の中に、爽やかな森の風が吹き抜けるようです。そして、透明のガラスの花瓶には、特にたっぷりと水を入れておくのもポイントです。ガラスを通して見る水の中の枝は、見るからに涼やかで、気温が上がるこの時期に、お部屋に涼を運んでくれます。また、花木は水に挿す部分の枝の葉を落としておくと、水もきれいに長持ちします。
ライラック
口細の花瓶で、アレンジに個性をプラス
口の小さな花瓶は、可憐な野の花などをさりげなく飾るのに便利ですが、艶やかで大きな花を挿しても、その魅力をより引き立ててくれます。5月から6月にかけて色鮮やかで高貴な花を咲かせるボタン科の多年草「シャクヤク」。色付きの口の小さなガラスの花瓶に一輪を挿すと、お部屋の中で花そのものの存在感が強調されます。飾るポイントは花を少しだけ真正面より角度をつけて挿したり、置く場所によって枝の長さを変えること。長くすればちょっとアンバランスな動きを楽しめ、短くすると落ち着きのある花の表情が演出できます。色付きの花瓶は、グレーや白の台に置くとすっきりまとまります。
シャクヤク
また、花でなくても緑の葉が美しいバラ科の落葉高木「ナナカマド」を活けておけば、毎日次々と緑の葉が開いてゆき、季節感ある新緑の表情をお部屋の中で味わうことができます。花瓶の色と葉の緑がマッチして、色の自然な広がりも楽しむことができます。
ナナカマド
新緑の季節5月ならではの緑の葉を持つ「花木」。植物の生命力をより楽しめ、元気をもらえます。透明感のあるガラスの花瓶で、水とともに涼しげな表情を楽しみたいですね。
TOKYO FM
「クロノス」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送している
ノエビア「Color of Life」。5月12日は、映画監督の河瀬直美さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。
市村美佳子 「緑の居場所デザイン」
様々な陶器を扱うショップや場所に自ら足を運び、お気に入りの花瓶を集めては定期的にショップを開いて紹介したり、フラワーアレンジのレッスンを行ったり。ショウウインドウやレストランのディスプレイデザインも手がけるなど、SHOP、LESSON、DISPLAYを通し「緑の居場所」の大切さをメッセージされています。
www.midorinoibasho.jp