暑さもやわらぎ、涼しさが感じられるようになりましたが、夏の疲れも出てくる頃です。秋の大地の恵みには、そんな心と身体の疲れを癒す栄養がいっぱい含まれています。
「野菜」や「ハーブ」を使ったメニューや楽しみ方を"食のプロ"に教えていただく「ボタニカル・レシピ」。今回は、秋の恵みで夏の疲れを癒すレシピを、料理研究家の上島亜紀先生に教えていただきます。
夏の疲れに、かぼちゃとブロッコリーのビタミンたっぷりレシピ
かぼちゃは、秋野菜の代表のひとつですが、抗酸化作用があるβ-カロチン、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれています。特にかぼちゃのビタミンCは熱に強く、ビタミンEとβ-カロチンは油と一緒にとることで吸収率が高まります。
また、ブロッコリーもビタミンCがとても豊富で、レモンより多く含まれているほど。抗酸化作用のあるビタミンKも多く含まれていますので、夏のダメージを回復させてくれます。チーズや豆乳など、タンパク質を含む食材を組み合わせると、より栄養豊かなメニューに仕上がります。
かぼちゃとブロッコリーのヘルシーソイクリームグラタン
<かぼちゃとブロッコリーのヘルシーソイクリームグラタン>
■材料(2人分)
・かぼちゃ … 1/8個
・ブロッコリー … 6房
・シュレッドチーズ … 大さじ4
・パセリ(みじん切り) … 少々
・オリーブオイル … 小さじ1
・カルダモンパウダー … 小さじ1
・塩 … 適量
A(ホワイトソース)
・豆乳 … 300ml
・オリーブオイル … 大さじ2
・小麦粉 … 20g
・コンソメ顆粒 … 小さじ2/3
・塩 … 小さじ1/3
■作り方
1. かぼちゃは一口大に切り、ブロッコリーは房を縦に半分に切る。
2. 耐熱ボウルにかぼちゃを入れ、フワッとラップして600Wのレンジで3分加熱。一度取り出してブロッコリーを加え、更にフワッとラップして2分加熱した後、塩、カルダモンパウダーとオリーブオイルで和える。
3. 耐熱ボウルでAの小麦粉、オリーブオイル、コンソメをよく混ぜ、豆乳を少しずつ加えてさらに混ぜ、ラップをしないでレンジで3分加熱。取り出してよく混ぜ、さらに1分レンジで加熱。「取り出して混ぜる」を3回繰り返し、塩で味を調え、なめらかな豆乳のホワイトソースを作る。
4. 耐熱皿に2をのせ、3をかけ、その上にチーズをかけて200℃のオーブンで15〜20分焼き、パセリをちらす。
栄養満点で低カロリー、ルッコラときのこのレシピ
秋が旬のきのこは栄養満点で低カロリー。栄養成分は種類によって違いますが、ビタミンDやビタミンBのビタミン類、カリウムやリン等のミネラル類が多く含まれています。食物繊維も豊富で、夏の暑さに疲れ気味の身体の調子を整えてくれる食材です。また、春と秋に旬を迎えるルッコラも栄養価の高い緑黄色野菜。β-カロチン、ビタミンCやビタミンE、ビタミンKをはじめ、ミネラルも豊富で、疲労回復にぴったりの食材です。
ルッコラといろいろきのこのマリネ
<ルッコラといろいろきのこのマリネ>
■材料(2〜3人分)
・しめじ … 1パック
・舞茸 … 1パック
・エリンギ … 1パック
・マッシュルーム(しいたけでも可) … 1パック
・長ネギ … 1/4本
・セロリ … 1/3本
・にんにく … 1かけ
・ローリエ … 1枚
・バルサミコ酢 … 大さじ1
・はちみつ … 大さじ1
・レーズン … 大さじ2
・オリーブオイル … 大さじ1
・鷹の爪 … 1本(種を取り除く)
・塩、胡椒 … 適量
・ルッコラ … 1/2束
■作り方
1. しめじと舞茸は石づきを落として大きめにほぐし、マッシュルーム、エリンギは食べやすい大きさに切る。にんにくは芽を取り除いて叩き、セロリ、長ネギは薄く斜めに切る。
2. フライパンにオリーブオイル、鷹の爪、にんにくを強火で炒め、長ネギ、セロリをしんなりするまで炒める。
3. 2にきのことローリエを加え、塩を適量入れる。軽く焼き色がつくまで炒め、レーズン、バルサミコ酢、はちみつを加え更に炒め、塩、胡椒を加えて味を調える。
4. 火を止めて、刻んだルッコラを入れザックリと混ぜてできあがり。
ほとんどの野菜が1年中手に入れられるようになりましたが、もともと秋が旬の食材を選ぶことで、夏の疲れを癒す栄養素をしっかり摂ることができます。秋の恵みをおしゃれにヘルシーに味わえるレシピ、ぜひ楽しんでください。
TOKYO FM
「ONE MORNING」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送している
ノエビア「Color of Life」。 9月21日は、女優の渡辺真起子さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。
調理監修 上島亜紀
料理家。パン講師、食育アドバイザー、ジュニアアスリートフードマイスター取得。簡単に作れる家庭料理からおもてなし料理まで、幅広く提案。主宰する料理教室「A's Table」では、楽しくて美しいおもてなし料理を、不定期開催の子どもの料理教室「Chanto!Chanto!」では、作ること、食べてもらうことの楽しさを伝えている。著書は、『はじめてでもおいしくできる 梅干し・梅レシピの基本』(朝日新聞出版 共著)など多数。最新刊は、『何度も作りたくなるストウヴレシピ』(ナツメ社)。