日本をこよなく愛するフランスのパティシエ、ピエール・エルメ氏は、日本の野菜や果実に着目し、生産者とコラボレーションした選りすぐりのオリジナル商品を「Made in ピエール・エルメ」で展開しています。イートインもある丸の内のショップには、日本各地のこだわりの食材から作られた品々が並んでいます。
Photo by KOZO TAKAYAMA
植物に関しての名著や、写真集、そしてグッズなどをご紹介するボタニカルブックス&グッズ。今回は、Made in ピエール・エルメの商品とその魅力をご紹介します。
生産者が心を込めた日本の食材
日本の食文化を愛するピエール・エルメ氏は、これまでも日本各地の野菜や果実の生産地を訪ね、メニューに柚子、山葵、お茶など日本固有の食材を取り入れてきました。日本各地でピエール・エルメ氏が出会ったのは、食材の素晴らしい味や色、形はもちろん、それを生み出す生産者の方々の熱意や真心でした。決して広くはない畑や土地でありながら、効率だけを求めるのではなく、一つ一つの野菜や果実にしっかりと向き合い、大切に育て消費者に届ける。そんな日本の丁寧な農業のあり方に、心を動かされたのです。
そして、そんな日本の農業から生まれた品々を、世界に発信するべく立ち上げたのが「Made in ピエール・エルメ」です。圧巻のディスプレイで、商品がずらりと並んでいます。特に注目したいのは、ピクルス、ドレッシング、ジンジャエール、日本の果物のおいしさが詰まったリンゴ、グレープ、トマトジュースのほか、オリジナルブレンドのお米まで揃ったグロッサリーシリーズです。まさに世界一のパティシエが認めた日本の最高の食のセレクションに出会うことができます。
野菜の美味しさを極めた品々
たとえば、愛媛県の農園「グッドモーニングファーム」とコラボして作られているピクルス。旬のとれたての愛媛産の野菜や果実を使用し、素材の美味しさを最大限に生かした優しい酸味が特徴。中が見えるガラス容器にこだわり、野菜のカットの仕方や並べ方も工夫し、見た目でも食材の美しさと美味しさが感じられるようにしています。
愛媛野菜のミックスピクルスとグリル野菜ピクルス
「野菜で野菜を食べる」ことにこだわったドレッシングも人気。トマト、キャロット、ジンジャーの3つの味で、材料の野菜のほとんどを無農薬の高知産にこだわっています。中でも味わっていただきたいのが、ジンジャードレッシング。高知県は昔から有名な生姜の産地として知られており、ピエール・エルメ氏の舌を魅了した日本の生姜の味が、どんな野菜ともマッチし、その味を引き立ててくれます。
トマト、キャロット、ジンジャー3種のドレッシング
また、高知産の生姜の中でも特に人気の「土佐山生姜」を使ったジンジャエール。収穫した生姜を地中の室(ムロ)の中で1年間熟成させた有機生姜から作られ、辛口と甘口があります。辛口は生姜と赤唐辛子のスパイスが効いており、甘口は同じ土佐山で採れた日本ミツバチのはちみつを加え、優しい口当たりになっています。
ピエール・エルメ ジンジャエール 甘口/辛口
生産者が土地や作物と心を込めて向き合い、日本の四季と自然の中で大切に育てた旬の食材。ピエール・エルメ氏が「Made in ピエール・エルメ」で世界に届けたいのは、食材に込められた日本の心そのものなのかもしれません。
TOKYO FM
「クロノス」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送している
ノエビア「Color of Life」。3月9日は、翻訳家の松岡佑子さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。
ショップ内観
Photo by KOZO TAKAYAMA
「Made in ピエール・エルメ 丸の内」
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビル 二重橋スクエア1階
https://www.pierreherme.co.jp/ph/