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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.03.18

高輪ゲートウェイ駅の看板、なぜ“明朝体”なのか

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、政局から炎上案件まで独自の視点で発信するニュースサイト『J-CAST ニュース』の副編集長、城戸譲さんにお話を伺いました。
城戸さんが注目したネットの話題はこちら!


【高輪ゲートウェイ駅の看板、なぜ“明朝体”なのか】

鈴村:まずは、ここ数日でネットではどのようなことが話題になったのか、教えていただけますか?


城戸さん:14日土曜日にですね、東日本大震災から9年ぶりにJR常磐線が全線で運転再開しまして、千葉県の柏駅の駅員さんのアナウンス動画がTwitterに投稿されて、感動的だと反響を呼んでいます。久々の仙台行きの電車が来まして、ホームに入ってくるとですね、丁寧な口調でこういうふうに切り出したんですよね、「本当に、本当に、たいへん長らくお待たせをいたしました。また、このような状況の中、ご乗車いただき、心より感謝申し上げます。ありがとうございます」と。このような動画が投稿されるとTwitter上で感動が広がりまして、「とても優しい声で心に響きますね」ですとか、「みんなこの日を待っていた」といったコメントが出ていました。


鈴村:言葉としてはね、“大変長らくお待たせいたしました”っていうことなんですけど、バックボーンがあって、この言葉を聞くと本当に響きますよね。思いがこもっていたんだなっていうのを感じますよね、本当にね。
ほかにはどのようなことが話題になっていますか?


城戸さん:新型コロナウイルスの感染対策ということでホテルが『日本人専用フロア』という宿泊プランを提供して賛否の声があがりました。ホテルの公式サイトのほか、『楽天トラベル』や『じゃらんネット』といった予約サイトにも掲載してたんですけれども、のちにこれらのサイトでこのプランの予約はできなくなりました。楽天トラベルの担当者に取材したところ、「楽天の人種に関するポリシーに反するプランだと判断した」という回答でした。弁護士の方に法的観点で問題があるかどうを聞いたところ、憲法や国際人権規約、国際人種差別撤廃条約、旅館業法といった条文をあげながら、いずれの条文の趣旨に反するまでは言えない、もしくは、反するものではないと考えられるという見解を示していました。


鈴村:新型コロナウイルスのせいで、いわゆる、差別というのが世界中で起こっているっていう状況ではあるんですけどね、ただ、政策として海外の人が入ってこないようにするとか、入ってきたら安静にするとかっていう動きも出てきたりしているわけじゃないですか。だから、こういう話を聞くと、そういうバランスって本当に難しいところにきているんだなと思いますね。
さて、今回、ピックアップしていただいたネットの話題はなんでしょうか?


城戸さん:『高輪ゲートウェイ駅の看板、なぜ“明朝体”なのか』です


鈴村:これはどういうことなんでしょうか?


城戸さん:14日の土曜日にですね、JR山手線で49年ぶりに新駅となる『高輪ゲートウェイ駅』が開業しまして、その看板に明朝体が採用されました。多くのJR東日本の駅ではゴシック体を使っていて、それと比べると「見づらい」とか、「和のイメージを強調するなら駅名からカタカナを外しては?」といった声がある一方で、「どーでもよくないか?」とか、「普通で良いんじゃない」というような理解を示す声もありました。


エリザベス:明朝体って達筆的な感じの?


鈴村:そうですね。これネットでも話題になってて、しばらく『明朝体』がトップワードというか上の方に入ってて、なにかあったの?明朝体。と思って…。そしたらこれだったから(笑)。僕個人の感想で言うと「どーでもいいな」と思いましたけども。


城戸さん:(笑)


鈴村:なぜ今回、明朝体を採用したんですかね?


城戸さん:JR東日本の広報の方にお話を伺ったところ、「駅舎を設計した隈研吾さんから“和のコンセプト”ということで駅舎のデザインをいただいて、最終的に明朝体を使うことにした」と。会社として、サインマニュアルというのを用意しているんですけれども、「必ずゴシック体でなければならないというわけではなく、駅によっては筆文字になっているところもある」ということでした。


鈴村:そんなのもあるんですね。なんかゴシック体のイメージだな。


エリザベス:面白いなぁ。


鈴村:さっき言ってましたけども、“見づらい”という意見、これはどうなんですか?


城戸さん:これもそのサインマニュアルに従って視認性の確認をしているということで、駅から離れても見えるかどうかということなんですけれども、一般論として、駅に行くときには地図やアプリであらかじめ駅の場所を確認してから向かうことが多いということで、「目的をもって駅を訪れるので、着いてから“ここは何の駅なんだ!?”と確認することはなかなか想定しづらい」というような見解を示していました。


エリザベス:ここまで説明してくださるんですか。


鈴村:(笑)。すごい理由で返してきますね。“和を強調するならカタカナを外しては?”という意見もあったんですけれども、これはどうなんですか?


城戸さん:これは“ゲートウェイ”がカタカナで、高輪には大木戸という東海道の国境の境目になる関門があったんですね、そこからつけられた名前なので、“和をコンセプト”としているイメージにはあっているというような返答でした。


エリザベス:なるほど!


鈴村:わかりました!いろいろありがとうございました。(笑)


エリザベス:今度見に行ってみたいな。


そして、今日の #スズコメ はこちら。











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