20.03.17
日本のメディアは上に行けば行くほど男社会!?
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日、お話を伺うのは、ジャーナリストでメディアコラボ代表の古田大輔さんです。
古田さんが注目したネットの話題はこちら!
『日本のメディアは上に行けば行くほど男社会』
鈴村:古田さんには、たびたびお話しいただいている『ジェンダーギャップ』について衝撃的なデータがあるそうですね。
古田さん:さっき僕のTwitterで#ワンモでシェアしたのであとで見ていただきたいんですけれども、イギリスのロイター・ジャーナリズム研究所というところが世界中のいろんなニュースメディアの現状を調査しているんですよね。そこが公開したデータでですね、日本、アメリカ、イギリスとかですね、欧米を中心に10の国と地域の主要メディア、主に大きな新聞社とかテレビ局が多いんですけれども、あとはネットメディアも含んでですね、200の報道機関を対象に調査して、「ニュースを作ってる部署のトップが女性ですか?」という質問をしました。その結果、10の国と地域の中で最下位が日本だったんですよ…。まあそうだろうなとは思っていました。これをさらに『編集部門のトップが女性』の割合を出すと平均で23%だったんですよね。一番女性が多いのは南アフリカで47%、アメリカが41%、フィンランドが33%でイギリスが29%と続くんですけど、日本は何と0%だったっていう!!まあ、これは衝撃ですよね。
いまから #ワンモ コロナの首相会見やG7、ジェンダーギャップについてなど話します https://t.co/MYsHVPPXIR
— 古田大輔 (@masurakusuo) 2020年3月16日
エリザベス:えぇ…。
鈴村:うわぁ…。
古田さん:下から2番目のメキシコで6%。
鈴村:………。ぶっちぎりで…。ゼロだったんですね…。
古田さん:ぶっちぎりです。日本の主要メディアって新聞社の全国紙やテレビのキー局とかのメディアで、ネットメディアとかは日本の場合は入っていないんですけどね。
鈴村:それでもそうなんだ…。……、衝撃的過ぎてコメントが出てこないんですけれども…。
エリザベス:まあでも、居ないですよね…。
古田さん:そうなんですよ、恐ろしいほどいなくて、僕は世界中のいろいろなメディアの会議に出ていて、世界的にみると女性の方が多かったりするんですよ。登壇してしゃべっているのも女性が多かったり、僕もパネルディスカッションで出るときに、男性の方が少ないとか当たり前なんですよね、世界でいうと。でも、日本に帰ってきてそういう場に行くと、男性95%みたいな感じになっていて、“登壇者全員、男”、「なんなんここ??」みたいな感じです。
鈴村:実際に古田さんが朝日新聞に勤めていた時から女性は少なかったんですか?
古田さん:僕が朝日新聞に入社したのが2002年で、その当時は新入社員を見ても男性の方が多かったけども、もちろん女性もいるみたいな。女性はどれくらいかな、2〜3割くらいですかね。僕が辞めたのは2015年、その頃の新入社員はほぼ五分五分くらいになってきていたんですけれども、幹部以上はほぼ男っていう感じでしたね。
鈴村:なんでそういう状況になっちゃうんですかね?
古田さん:1985年に男女雇用機会均等法が始まってから、徐々に徐々に改善はされているんだけれども、でも、そのペースが世界に比べて圧倒的に遅いんですよね。やっぱり日本社会は“男が働いていて、女性は家庭に入る”みたいな、子供産んだり子育てが始まったら“女性は出世の枠から外れていく”みたいなのがずっと続いてきているので、その影響がまだ残っているんですよね。未だに社会の中には女性が働くことにいろんな制約があって、女性に対する差別みたいなのが存在するのに、「実力で採用したら男の方が上に行くから」みたいなことを言う人がまだ日本には残っているんですよね。そこがすごい大きな壁になっているのかなと感じます。
鈴村:逆に海外にそういうことがないのはなぜなんですか?
古田さん:ないわけではないんですよ。海外でもやっぱりそういうのは残っているんですよね。でも、それを何とかしようっていう取り組みを20年以上続けているんですよ。90年代くらいから“ジェンダーギャップをなんとかしないと!”ってすごい一生懸命に取り組んで。
鈴村:意識が高いんですね。
古田さん:“高い”というか“意識が進んでいる”んですね。
鈴村:“進んでいる”か。
古田さん:問題をちゃんと正面からとらえて、それを改善しようと社会全体としてやってきたっていうのが今の結果に表れていると思うんですよ。例えば、イギリスとかだとですね、BBCとかが一生懸命やっていて、メディアに出てくる記者だけではなく、メディアで取り上げるコメントを有識者に聞くとかあるじゃないですか、日本のテレビを見たら男ばっかですよね、でも、それを取り上げる人も女性と男性を半分半分にしようぜっていう取り組みをやっているんですよね。で、それに近づいてきている。やっぱり課題をきちんと認識して、それに取り組む姿勢が大切なんじゃないかなって思います。
鈴村:どうやったら日本は変えられますかね?やっぱり、人類の半分は女性だと思うんで、女性の意見を聞いた方が良いことが絶対にあるじゃないですか。
古田さん:そうですよね、だから、僕をゲストから外して、女性がゲストになった方がワンモとしても貢献できるんじゃないかという(笑)。僕の仕事、無くなっちゃいますけど…。
鈴村:おぉっと!?(笑)
エリザベス:あれま!(笑)
古田さん:でも、僕がBuzzFeedを辞めるときに、僕の後任のニュース編集長には女性が就いたんですよ。それは実力でね。だから、きちんとみんなが実力を見て考えたら、男女半分になるんですよね。だって人口の半分は女性だから。
鈴村:正しい評価が必要だっていうことですね。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2020年3月17日
今朝は【日本のメディアは、上に行けば行くほど男社会】
古田さんがTwitterであげていたデータを見てびっくりしました。英ロイタージャーナリズム研究所が、日米英など10の国と地域から抽出したネットメディアを含む報道機関を対象に行なった調査で
#スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2020年3月17日
他国と比較して日本のトップに女性がいる割合は衝撃の0でした。情報を伝えるメディアにおいてスタッフには女性がいるとは思うのですが、それを指揮する人に女性がいないのは何かが偏ってしまうのではと感じますしまだ日本は熟してないんだなという気がしてしまいます。
#スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2020年3月17日
女性の活躍がもっと広がっていくだろうという声は良く聞くし話に出ますが事実と異なっている。
そこに偏見や勝手な思い込みが僕らにあるんじゃないかと。自分にも関係あるのかもと男女に差をつけて見てしまう事が根強くある日本社会なのかもしれないと感じさせるデータでした。