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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.03.06

異例の無観客開催『大相撲 春場所』

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

金曜日は『スポーツ』をキーワードにお届けします。今日、お話を伺うプロフェッショナルは、相撲ジャーナリストの荒井太郎さんです。
荒井さんに取り上げていただく話題はこちら!


【大相撲 春場所】

山崎:新型コロナウイルス感染症の拡大によって、明後日からエディオンアリーナ大阪で開催される『大相撲 春場所』が無観客で行われる発表されています。無観客での本場所というのは前例があるんですか?


荒井さん:昭和20年6月に非公開場所というのがあったんですけれども、この時は傷痍軍人ですとか招待客を招いて行われました。なので、今回のような無観客で行われるというのは、史上初めてなんですよね。


山崎:この決定によって、取組への影響はなにかあるんでしょうか?


荒井さん:通常だと制限時間いっぱいになると客席が“ワーッ”となって盛り上がって、力士も気持ちが高まって、集中力も高まると思うんですけど、今回は、声援が全くないので自分自身で気持ちを高めて、集中力も高めなきゃいけないという部分と、お客さんがいない分ですね、力士が立ち合いで頭と頭がゴツンとぶつかり合う音ですとか、組み合った時の力士の息遣いですとか、そういった音の迫力というのがダイレクトに伝わってくるとは思うんですよね。


山崎:そういう意味で迫力が増すかもしれないと。


荒井さん:そうですね。ですから、今までの場所とはちょっと違ったテレビ観戦ができるかもしれないですね。中には、立ち合いがなかなか合わないと、審判長が「ちゃんとあわせろ!」って怒鳴ったりするんですよ(笑)


エリザベス:えぇっ!


山崎:そういうことを言ってるんですね!?実は普段からも言っていたりもする?(笑)


荒井さん:言っていたりする、それを聞けるかもしれないということですね。(笑)


山崎:本当に異例の状況で行われる『大相撲 春場所』。気になる取組の注目ポイントについて教えていただきたいと思います。まずは、無観客開催というトピックスのほかに、大きな話題となっているのが、38年ぶりに『横綱大関』という表記が西の横綱・鶴竜に与えられたということなんですが、これは大関が貴景勝ひとりだけになったということから番付上の措置ということで簡単に言えば今、どういう状況なんですか?


荒井さん:『横綱大関』という名前になっても、通常の土俵の進行上は普段と何ら変わらないんですね。ただ、明治時代まで『大関』というのが番付の最高位であって、横綱というのは、強豪大関に与えられる称号だったわけなんですね、ですから、番付には載ってなかったんです。当時は大関が番付の最高位だったと、その最高位の大関を東西どっちも欠かしてはならないという当時の名残で、今回は西に大関はいませんから、西の横綱が大関を兼ねると。あくまでも番付上の表記の問題なんですよね。


山崎:なるほど!横綱っていうのは、皇帝・ベッケンバウアーみたいな、そういうことなんですね?


荒井さん:そうですね、今はもう横綱が地位の最高位ですから、通常の進行には何ら変わりなく行われるということで。


山崎:でも、大関は欠かしてはいけないと。でも、昨年の7月場所の時点では4人大関いましたよね?


荒井さん:4人いたんですけれども、この半年間で4人全員が落ちたりとか、豪栄道は先場所引退ですね、貴景勝はなんとか返り咲いたんですけれども、そういう状況で今場所は大関はひとりだけということですね。


山崎:このような珍しい状況になってしまった背景としては何が考えられるんですか?


荒井さん:一言で言うと、大関の“高齢化”だったんですよね。


山崎:高齢化!?


荒井さん:30歳過ぎて慢性的なケガも抱えながら大関の地位を維持するのがやっとだったという状況だったので、それが力尽きてしまったと…。それで、若い貴景勝が残ったという状況ですね。


山崎:横綱は落ちないけど、大関は落ちちゃいますからね。


荒井さん:2場所連続負け越しで落ちちゃいますからね。


山崎:そんな状況を踏まえて、この春場所での注目ポイントは?


荒井さん:三役とか平幕に若手がひしめいていて、中でも関脇の朝乃山が今、2場所連続で三役で二桁勝ち星をあげているので、今場所が大関とりなんですよね。


山崎:おぉ!26歳!!


荒井さん:大関がひとりしかいないという状況は、逆に言えば、朝乃山をはじめ若手にとってはチャンスですから。


山崎:そうか!上の番付の人とあたる数が減るわけですもんね。


荒井さん:過去の例から言っても、ひとり大関の場合。多少ね、昇進の基準が甘くなったりとか。そういう傾向にはあるんでね。


山崎:おぉ!じゃあ、朝乃山いけそうですね!?


荒井さん:普段の実力を出せば、いけると思います!!


山崎:他にはどうですか?


荒井さん:何と言っても、炎鵬ですね!


山崎:炎鵬ね!本当にひっぱりだこですね〜!


荒井さん:体重100キロないんですよね、幕内の平均体重が165キロくらいなんですが、その中で、99キロの炎鵬が今場所は初めて横綱、大関と総当たりになる地位に躍進してますのでね、自分よりも70キロ80キロ大きい相手と連日戦うわけですけども、相撲っていうのは柔道とかと違ってね体重のクラスがないんで、大きい力士の力を利用して戦う炎鵬の戦いぶりっていうのも注目してほしいですね。


山崎:う〜ん、楽しみですね!!荒井さん、ごっつぁんでした!


そして、今日の #シゲコメ はこちら。





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