青森生まれの楽器「スコップ三味線」とは? 舘岡屏風山さんが登場!
- 2024/08/11
スコップ三味線の家元 舘岡屏風山さんをお迎えして
今回は、スコップ三味線の家元 舘岡屏風山さんをお迎えしました。舘岡さんは青森県のご出身。名前の通り、スコップを三味線に見立て、バチで叩いて演奏する「スコップ三味線」。まずは実際に演奏していただきました!
宇賀「すごい! 本当にスコップを三味線のように演奏するんですね」
舘岡「はい、そうです。三味線っていうか楽器に見えたらそれでいいかな、という感じで」
小山「左手でコードを押さえているようですが、音には関係ないんですか?」
舘岡「全然音には関係ない」
小山&宇賀「(笑)」
宇賀「大きさとしては三味線と同じくらいなんですか?」
舘岡「大体同じくらいの感じだと思います」
宇賀「いつ頃から始まったものなんですか?」
舘岡「いまから39年前、23歳の中頃に発明いたしました。私の親と一緒に飲み屋さんをやりましてね、その飲み屋さんが100人くらいお客さんが入るようなでかい飲み屋さんで。うちの親父がバンドマンだったんですよ。お客さんに『ほうきを貸してくれ』と言われて、渡したらバンド演奏中のステージに上がって行ったお客さんがいて。ギターの真似事をしたんです。『楽しかったけどほうきだと音が出ないよね』と。それで雪かきのスコップを引っ張り出してきて、津軽地方なので三味線は結構目にするので、“ベベベン”といったら三味線になっちゃったな、という」
宇賀「雪かきをするから皆さんスコップは持っているわけですね」
舘岡「どこの家でも青森に行ったら3、4本は必ずあると思います」
宇賀「最初に人前で演奏したのはいつだったんですか?」
舘岡「39年前です」
宇賀「すぐに出来たんですか?」
舘岡「音楽に合わせて練習したら、これは意外にいけるぞと。1週間くらいで満杯のお客さんの前で披露しようということになって、披露しました」
舘岡「突然ですが、私の方からスコップ三味線クイズ! いま、私が使っていたのがプロ用バチのこちらの専用のバチなんですけども、初心者用は何を使って演奏するでしょうか?」
小山「コテ!」
宇賀「ヘラ!」
舘岡「どっちもハズレです」
小山「しゃもじ? あ、栓抜き!」
舘岡「当たりです。プロ用バチは演奏用のバチだけど、栓抜きにも使えるという」
宇賀「もともと楽器はやっていたんですか?」
舘岡「いちばん多い質問で、本物の三味線は弾けるんですかと聞かれるんですが、一切、私は楽器は弾けないんです。いまだに楽譜も読めないんです。音楽一家に生まれたんですけど、私だけ外れましてアウトドア系で」
小山「スコップ三味線の家元いうことは、お弟子さんは何人もいらっしゃるんですか?」
舘岡「いっぱいいます。宴会芸で始まっているので、『宴会で披露したいので教えてください』となるわけですよ。そうすると1時間、2時間くらいの教室で教えるんですけど、いままで教えたお弟子さんは4万3千人を超えています」
宇賀「すごい!」
舘岡「私から習わずに見よう見まねでやってらっしゃる方、一度でもスコップ三味線をやってみたことがある人は10万人を超えていると思います」
宇賀「全国にたくさんいるお弟子さんに会いに行くことはあるんですか?」
舘岡「1年間を通して10ヶ月ちょっと、家に帰らずに全国を教えるために回ります。青森まで、九州のお弟子さんが習いに来るとかはほとんどできないんで、大体お弟子さんの平均は70歳です」
宇賀「教え方のコツはあるんですか?」
舘岡「コツの連続で。見よう見まねでは絶対に不可能な世界なんです。誰でもみたら簡単にできそうなんですけど、良い音を出すためにどうしたらいいかとか、どんなリズムを奏でたら音楽にマッチするかとかはわからないので。独学でやると音を減らすしかなくなっちゃう」
舘岡さんから、スコップ三味線のレクチャーもしていただきました。この模様はぜひ、radikoでお楽しみください(8月18日まで聴取可能)。
宇賀「スコップ三味線の素晴らしさってどこにあると思いますか?」
舘岡「いまある音楽、特に楽器は全部ルールでしょう。楽譜が世の中に出来てきたところから全部ルールに縛られて、その中で極めた人たちが楽しめる、見る人たちも極めた人を見るので楽しいというルールがあるんだけど、そのルールをすべて無視して演奏できるのが1つくらいあってもいいんじゃないの、っていうのがスコップ三味線。ルールが無用、誰がどういう叩き方をしても、バチもあるもので奏でてくれれば、とにかく皆さん喜んでいただけるし、演奏している人たちは楽器を演奏しているつもりになって演奏をしている。究極のなんちゃって楽器だと思っているんです」
宇賀「どう弾いてもいいし、失敗もないってことなんですね」
舘岡「スコップ三味線には失敗がなくて。たとえば、“チャチャンカチャン”と止まるべきところで止まらなくて、音を“カン”と出しちゃったと。普通は失敗でしょう? でもそうじゃない。突っ込まれたら、『皆さんを笑わせるために今日の私の楽譜が、あそこで音を1回多く出すとなっていました』と何でも理由付けをして、失敗のない楽器になっています」
小山「スコップ三味線を通して人生を幸せの眼鏡をかけて見ている感じがしますね」
舘岡「ありがとうございます。目一杯幸せです」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお送りしているのですが、今日は『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
舘岡「なんとですね、親愛なる方へお手紙を書いてきました」
舘岡さんには、スコップとシャベルへのお手紙を書いていただきました。お手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。
宇賀「今日の放送を聞いて、舘岡さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 舘岡屏風山さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
舘岡屏風山さん、ありがとうございました!
舘岡「はい、そうです。三味線っていうか楽器に見えたらそれでいいかな、という感じで」
小山「左手でコードを押さえているようですが、音には関係ないんですか?」
舘岡「全然音には関係ない」
小山&宇賀「(笑)」
宇賀「大きさとしては三味線と同じくらいなんですか?」
舘岡「大体同じくらいの感じだと思います」
宇賀「いつ頃から始まったものなんですか?」
舘岡「いまから39年前、23歳の中頃に発明いたしました。私の親と一緒に飲み屋さんをやりましてね、その飲み屋さんが100人くらいお客さんが入るようなでかい飲み屋さんで。うちの親父がバンドマンだったんですよ。お客さんに『ほうきを貸してくれ』と言われて、渡したらバンド演奏中のステージに上がって行ったお客さんがいて。ギターの真似事をしたんです。『楽しかったけどほうきだと音が出ないよね』と。それで雪かきのスコップを引っ張り出してきて、津軽地方なので三味線は結構目にするので、“ベベベン”といったら三味線になっちゃったな、という」
宇賀「雪かきをするから皆さんスコップは持っているわけですね」
舘岡「どこの家でも青森に行ったら3、4本は必ずあると思います」
宇賀「最初に人前で演奏したのはいつだったんですか?」
舘岡「39年前です」
宇賀「すぐに出来たんですか?」
舘岡「音楽に合わせて練習したら、これは意外にいけるぞと。1週間くらいで満杯のお客さんの前で披露しようということになって、披露しました」
舘岡「突然ですが、私の方からスコップ三味線クイズ! いま、私が使っていたのがプロ用バチのこちらの専用のバチなんですけども、初心者用は何を使って演奏するでしょうか?」
小山「コテ!」
宇賀「ヘラ!」
舘岡「どっちもハズレです」
小山「しゃもじ? あ、栓抜き!」
舘岡「当たりです。プロ用バチは演奏用のバチだけど、栓抜きにも使えるという」
宇賀「もともと楽器はやっていたんですか?」
舘岡「いちばん多い質問で、本物の三味線は弾けるんですかと聞かれるんですが、一切、私は楽器は弾けないんです。いまだに楽譜も読めないんです。音楽一家に生まれたんですけど、私だけ外れましてアウトドア系で」
小山「スコップ三味線の家元いうことは、お弟子さんは何人もいらっしゃるんですか?」
舘岡「いっぱいいます。宴会芸で始まっているので、『宴会で披露したいので教えてください』となるわけですよ。そうすると1時間、2時間くらいの教室で教えるんですけど、いままで教えたお弟子さんは4万3千人を超えています」
宇賀「すごい!」
舘岡「私から習わずに見よう見まねでやってらっしゃる方、一度でもスコップ三味線をやってみたことがある人は10万人を超えていると思います」
宇賀「全国にたくさんいるお弟子さんに会いに行くことはあるんですか?」
舘岡「1年間を通して10ヶ月ちょっと、家に帰らずに全国を教えるために回ります。青森まで、九州のお弟子さんが習いに来るとかはほとんどできないんで、大体お弟子さんの平均は70歳です」
宇賀「教え方のコツはあるんですか?」
舘岡「コツの連続で。見よう見まねでは絶対に不可能な世界なんです。誰でもみたら簡単にできそうなんですけど、良い音を出すためにどうしたらいいかとか、どんなリズムを奏でたら音楽にマッチするかとかはわからないので。独学でやると音を減らすしかなくなっちゃう」
舘岡さんから、スコップ三味線のレクチャーもしていただきました。この模様はぜひ、radikoでお楽しみください(8月18日まで聴取可能)。
宇賀「スコップ三味線の素晴らしさってどこにあると思いますか?」
舘岡「いまある音楽、特に楽器は全部ルールでしょう。楽譜が世の中に出来てきたところから全部ルールに縛られて、その中で極めた人たちが楽しめる、見る人たちも極めた人を見るので楽しいというルールがあるんだけど、そのルールをすべて無視して演奏できるのが1つくらいあってもいいんじゃないの、っていうのがスコップ三味線。ルールが無用、誰がどういう叩き方をしても、バチもあるもので奏でてくれれば、とにかく皆さん喜んでいただけるし、演奏している人たちは楽器を演奏しているつもりになって演奏をしている。究極のなんちゃって楽器だと思っているんです」
宇賀「どう弾いてもいいし、失敗もないってことなんですね」
舘岡「スコップ三味線には失敗がなくて。たとえば、“チャチャンカチャン”と止まるべきところで止まらなくて、音を“カン”と出しちゃったと。普通は失敗でしょう? でもそうじゃない。突っ込まれたら、『皆さんを笑わせるために今日の私の楽譜が、あそこで音を1回多く出すとなっていました』と何でも理由付けをして、失敗のない楽器になっています」
小山「スコップ三味線を通して人生を幸せの眼鏡をかけて見ている感じがしますね」
舘岡「ありがとうございます。目一杯幸せです」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお送りしているのですが、今日は『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
舘岡「なんとですね、親愛なる方へお手紙を書いてきました」
舘岡さんには、スコップとシャベルへのお手紙を書いていただきました。お手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。
宇賀「今日の放送を聞いて、舘岡さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 舘岡屏風山さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
舘岡屏風山さん、ありがとうございました!
皆さんからのお手紙、お待ちしています
毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
さらに、今年の薫堂さんのバースデープレゼント企画の1つである、1日限定で開店する薫堂さんの理想の銭湯「小山湯」に行ってみたい! という方は、「小山湯に浸かりたい」と明記の上、番組宛てにお手紙にてご応募ください。5組10名様に入浴券をプレゼントします。開催の日時は10月9日(水)夕方から夜にかけて、場所は東京都北区です。こちらもご応募お待ちしています。
今週の後クレ
今回のメッセージは、岡山県〈久米郵便局〉田村雅子さんでした!「小学校の頃に文通が流行り、外国の人とのお手紙のやり取り『ペンパル』をしていました。私は英語で手紙を書いていましたが、相手は日本語を勉強していたので、返事は日本語で書かれていました。絵はがきが多かったのですが、切手も日本のものとは違ったので、集めるのがすごく楽しかったです。郵便局で働くようになってから、何かの案内の中でペンパルのことが紹介されているのを読んで、ペンパルがまだ続いていることがすごく嬉しかったです。受け取った時に嬉しいと感じる気持ちは、本当に手紙ならではのものだと思います。」
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この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛