緑の魔術師・庭園デザイナーの石原和幸さんが登場!
- 2024/11/17
庭園デザイナーの石原和幸さんをお迎えして
今回はスタジオに、世界的な庭園デザイナーである石原和幸さんをお迎えしました。
宇賀「薫堂さんにとって、理想の庭園は?」
小山「庭と言われると日本式の庭が思い浮かぶんですけど、庭園と言われると僕の高祖父が作ったグラバー邸の庭ですかね」
宇賀「あのグラバー邸は、薫堂さんの高祖父、おじいちゃんのおじいちゃんが作られたんですね。やっぱり庭園にご縁があるんですね」
石原「今の話を聞いて、鳥肌が立ちました。グラバー園の大使をしておりまして」
小山「そうなんですか!」
宇賀「ご縁があるんですね! 石原さんは、1958年長崎県のご出身。世界最古にして最も権威がある『英国チェルシーフラワーショー』にて、これまでに合計12個のゴールドメダルを獲得。エリザベス女王からも“緑の魔術師”と称えられた……ということなんです。英国チェルシーフラワーショーはどんな大会なんですか?」
石原「100年以上続いていまして、英国王室が主催しています。世界中のガーデナーがここを目指しているんですけど、映画にも何回かなっていまして。全部で600くらいの出展があります。お庭の部門ですとか農業の品種改良ですとか、いろんな部門があるんです。チェルシー地区は、街全体がディスプレイされているんです。スローンスクエアという駅がありまして、降りた瞬間に『ここが会場?』というくらい駅の全部に花が飾ってあります」
宇賀「12回もゴールドメダルを取れるものなんですか?」
石原「私は2004年に初出場をしまして、去年までで16回出場しまして、そのうち12回というかたちですね。4年間はコロナで行けなかったんですけど。2003年にはじめて見に行った時に、『すごいな』と思ったのが5階建ての庭で」
宇賀「庭に何階ってあるんですか?」
石原「1階がエントランスガーデン。エレベーターで2階に上がると寝室。3階がホビールーム。4階が子供部屋とか。エレベーターで5階に上がって、すべり台で降りてくる庭だったり。発想が全然違う」
小山「一般の方のお宅ってことですか?」
石原「それはその人のテーマですね」
宇賀「そのために作る?」
小山「エレベーターも作るんですか?」
石原「全部作るんです」
小山「そのショーのためだけに作るんですか?」
石原「そうです。こういう庭が30個くらいあります。いちばん広いのは幅11メーター、奥行き26メーターなんですけど、全部池にして、真ん中にガラス張りの家があって、ガラスの道があったりとか」
小山「それは終わったら、サーカスが帰ったあとみたいに何もなくなるんですか?」
石原「更地に戻して引渡しします。1週間だけのためにですね」
小山「コンテストがあるという話を聞いても、庭を持っているわけじゃないのにどうやって審査するんだろう、と思っていたんです。作るんですね」
石原「カテゴリーによって日数が違うんですけど、2週間から3週間かけて作るんですね」
小山「12回ゴールドメダルを獲得されて。たとえばどんな庭だったんですか?」
石原「600のカテゴリーでナンバーワンになったことが1回ありまして。ガレージ・ガーデンというのを作りました。ミニクーパーを主人公にして、そこから階段が横から上がって、その上にデッキがあります。ガレージがミニクーパーなので、約3メーター50くらい、幅が8メーターのスペースがありまして。左側には蛍が飛ぶような川を作って、その奥にワインセラーがあって。あとは車の工具があったり。階段の下は全部緑化して、水も流れて、その中にはアヤメが咲いたり。自分の好きなものを全部ここに集めて、プレジデント・アワードを受賞しました」
小山「男の夢ですね。車があって、ワインセラーがあって」
石原「自分の世界、秘密基地を作るような」
宇賀「いまお写真を拝見していますけど、すごい! これが庭園なんだ」
小山「これを何日間で作るんですか?」
石原「これは8日間ですね」
小山「8日間で出来るんですか!」
石原「これはアヤメもちょっと咲いていますね。アヤメは5月22日の朝の7時半に咲かせないといけないんです。ですから、アヤメを温室であたためて、ギリギリのところで自分の部屋に持ってきて、冷やしたりあたためたりして『咲けよ〜!』と」
宇賀「薫堂さん、たまらないんじゃないですか?」
小山「庭園の概念が変わりましたね」
宇賀「思い描いていた庭園と全然違いますね。こんなに立体的なんですね。この『千里千庭』というのは?」
石原「365日、朝昼晩の季節を楽しめるということで」
2004年に参加したチェルシーフラワーショーで、石原さんは初出場ながら、ゴールドに次ぐシルバーギルドを獲得しました。
石原「ゴールド、シルバーギルド、シルバー、ブロンズ、ノーメダルとあるんですけど、ゴールドはいなくてシルバーギルドだったんですよ。『嘘でしょ!』と、死ぬほど嬉しくて。BBCも僕をバーッとアップして、イギリスで話題になりまして。日本に帰ってきてすごいマスコミを期待していましたら、一つも話題にならなくて。悔しくて……チェルシーフラワーショーを日本で有名なんだと伝えることが僕の仕事だと。だから出続けると決めたんです。さすがに2005年は、お金が一銭もないので、スポンサーを集めて、2500万円集まりまして、そこから3年連続で金メダルを取って……という流れです」
小山「壮大な大河ドラマを見ているようでした」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお送りしているのですが、今日は『いま、想いを伝えたい方』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
石原「天国にいる父ちゃんへ」
石原さんから、お父様に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください(11月24日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、石原和幸さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 石原和幸さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
石原和幸さん、ありがとうございました!
石原和幸さんwebサイト
小山「庭と言われると日本式の庭が思い浮かぶんですけど、庭園と言われると僕の高祖父が作ったグラバー邸の庭ですかね」
宇賀「あのグラバー邸は、薫堂さんの高祖父、おじいちゃんのおじいちゃんが作られたんですね。やっぱり庭園にご縁があるんですね」
石原「今の話を聞いて、鳥肌が立ちました。グラバー園の大使をしておりまして」
小山「そうなんですか!」
宇賀「ご縁があるんですね! 石原さんは、1958年長崎県のご出身。世界最古にして最も権威がある『英国チェルシーフラワーショー』にて、これまでに合計12個のゴールドメダルを獲得。エリザベス女王からも“緑の魔術師”と称えられた……ということなんです。英国チェルシーフラワーショーはどんな大会なんですか?」
石原「100年以上続いていまして、英国王室が主催しています。世界中のガーデナーがここを目指しているんですけど、映画にも何回かなっていまして。全部で600くらいの出展があります。お庭の部門ですとか農業の品種改良ですとか、いろんな部門があるんです。チェルシー地区は、街全体がディスプレイされているんです。スローンスクエアという駅がありまして、降りた瞬間に『ここが会場?』というくらい駅の全部に花が飾ってあります」
宇賀「12回もゴールドメダルを取れるものなんですか?」
石原「私は2004年に初出場をしまして、去年までで16回出場しまして、そのうち12回というかたちですね。4年間はコロナで行けなかったんですけど。2003年にはじめて見に行った時に、『すごいな』と思ったのが5階建ての庭で」
宇賀「庭に何階ってあるんですか?」
石原「1階がエントランスガーデン。エレベーターで2階に上がると寝室。3階がホビールーム。4階が子供部屋とか。エレベーターで5階に上がって、すべり台で降りてくる庭だったり。発想が全然違う」
小山「一般の方のお宅ってことですか?」
石原「それはその人のテーマですね」
宇賀「そのために作る?」
小山「エレベーターも作るんですか?」
石原「全部作るんです」
小山「そのショーのためだけに作るんですか?」
石原「そうです。こういう庭が30個くらいあります。いちばん広いのは幅11メーター、奥行き26メーターなんですけど、全部池にして、真ん中にガラス張りの家があって、ガラスの道があったりとか」
小山「それは終わったら、サーカスが帰ったあとみたいに何もなくなるんですか?」
石原「更地に戻して引渡しします。1週間だけのためにですね」
小山「コンテストがあるという話を聞いても、庭を持っているわけじゃないのにどうやって審査するんだろう、と思っていたんです。作るんですね」
石原「カテゴリーによって日数が違うんですけど、2週間から3週間かけて作るんですね」
小山「12回ゴールドメダルを獲得されて。たとえばどんな庭だったんですか?」
石原「600のカテゴリーでナンバーワンになったことが1回ありまして。ガレージ・ガーデンというのを作りました。ミニクーパーを主人公にして、そこから階段が横から上がって、その上にデッキがあります。ガレージがミニクーパーなので、約3メーター50くらい、幅が8メーターのスペースがありまして。左側には蛍が飛ぶような川を作って、その奥にワインセラーがあって。あとは車の工具があったり。階段の下は全部緑化して、水も流れて、その中にはアヤメが咲いたり。自分の好きなものを全部ここに集めて、プレジデント・アワードを受賞しました」
小山「男の夢ですね。車があって、ワインセラーがあって」
石原「自分の世界、秘密基地を作るような」
宇賀「いまお写真を拝見していますけど、すごい! これが庭園なんだ」
小山「これを何日間で作るんですか?」
石原「これは8日間ですね」
小山「8日間で出来るんですか!」
石原「これはアヤメもちょっと咲いていますね。アヤメは5月22日の朝の7時半に咲かせないといけないんです。ですから、アヤメを温室であたためて、ギリギリのところで自分の部屋に持ってきて、冷やしたりあたためたりして『咲けよ〜!』と」
宇賀「薫堂さん、たまらないんじゃないですか?」
小山「庭園の概念が変わりましたね」
宇賀「思い描いていた庭園と全然違いますね。こんなに立体的なんですね。この『千里千庭』というのは?」
石原「365日、朝昼晩の季節を楽しめるということで」
2004年に参加したチェルシーフラワーショーで、石原さんは初出場ながら、ゴールドに次ぐシルバーギルドを獲得しました。
石原「ゴールド、シルバーギルド、シルバー、ブロンズ、ノーメダルとあるんですけど、ゴールドはいなくてシルバーギルドだったんですよ。『嘘でしょ!』と、死ぬほど嬉しくて。BBCも僕をバーッとアップして、イギリスで話題になりまして。日本に帰ってきてすごいマスコミを期待していましたら、一つも話題にならなくて。悔しくて……チェルシーフラワーショーを日本で有名なんだと伝えることが僕の仕事だと。だから出続けると決めたんです。さすがに2005年は、お金が一銭もないので、スポンサーを集めて、2500万円集まりまして、そこから3年連続で金メダルを取って……という流れです」
小山「壮大な大河ドラマを見ているようでした」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお送りしているのですが、今日は『いま、想いを伝えたい方』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
石原「天国にいる父ちゃんへ」
石原さんから、お父様に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください(11月24日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、石原和幸さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 石原和幸さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
石原和幸さん、ありがとうございました!
石原和幸さんwebサイト
公開収録が決定しました!
今年も、大分県での番組公開収録が決定しました!11月30日(土曜日)午後3時から、別府市にあるトキハ別府店ブルーテラスにて行われます(オープンスペースです)。
現在、番組の中で、お手紙を読んでくださる方を募集しています。詳しくはFM大分のホームーページをご覧ください。
皆さんからのお手紙、お待ちしています
毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
今週の後クレ
今回のメッセージは、京都府〈京都島原郵便局〉松田愛さんでした!「以前働いていた郵便局のお客さまで、いつもカタログ商品を買ってくれる方がいらっしゃいました。その方は私が転勤になった時にも、転勤先の郵便局へ来てくださるようになりました。後々知ったことでしたが、実はそのお客さまは果物がお嫌いらしく、自分のお子さんのために果物を送っていたそうです。『嫌いやから、どんなものを送ったらいいかがわからへん。あなたの選んだものなら間違いないから。』という一言をいただいた時は、とても嬉しかったです。」
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この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛