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『手紙から始まる物語。』
ここには、様々な思いが詰まった手紙が毎週届きます。
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90歳の現役ミュージシャン ホキ徳田さんが登場!

  • ON AIR
  • 2024/06/16

ミュージシャン ホキ徳田さんをお迎えして

写真 今回はスタジオに、御年90歳で現役のミュージシャンであるホキ徳田さんをお迎えしました。今回は、マネージャーの小宮さんも一緒にご出演いただきました。
宇賀「ホキさんはいつ頃からピアノをやっていらっしゃるんですか?」

ホキ「3歳から」

小山「お生まれはいつですか?」

ホキ「昭和8年」

宇賀「その当時、日本でピアノをやっていたのは珍しいんじゃないですか?」
写真 ホキ「うちの母がたぶんお金持ちだったと思うんですよ。その母が、小さい頃からピアノを私にやってあげて、日本語がたどたどしい頃からカナダに留学させられて」

カナダのアルマ・カレッジを卒業後、ホキさんは帰国し、日本のテレビ等で活躍されます。
写真 小宮「テレビで活躍しているところで、やっぱり音楽をやりたいということで、アメリカに渡るんです。1965年にアメリカに渡って、インペリアル・ガーデンで働いているところで、ヘンリー・ミラーさんが来て、見初められたんです」

小山「ピアノを弾いているところにお客さんとしてやって来たのが、ヘンリー・ミラーさんだったんですね」

ヘンリー・ミラー氏は、20世紀のアメリカの作家。代表作に『北回帰線』『南回帰線』『黒い春』などがあり、大胆な性描写や現代文明への批判で溢れた作風で知られ、画家としても活躍しました。また、生涯で8回の結婚をしたことでも知られています。
写真 小山「ホキさんはご存知だったんですか? その人が誰か」

ホキ「いや、知らなかったんですよ。『フランスの歌を弾いてくれ』と言われて、私はたまたまシャンソンの伴奏もやったりしていたので、彼の言うことを聞いてすべて弾けたんですよ。それですごい人を連れてくるようになって、常連になってきて。その上、手紙もくれるようになったんですよ。ヘンリー・ミラーがくれた手紙が来たときに、うちの父は英語もわかるような人だったので『すごく気持ちの悪いじい様がくれた』とか言ったんですよ。そうしたら『お前、それは大変な人だぞ』と言うから、大変って何? と聞いたら『有名な「北回帰線」とかを書いた人に違いないから。俺が行くまで待ってろ』と言われたので、へえ、そんな人なんだ、と」

小山「その時、ホキさんは30歳ちょっとということですか?」
写真 ホキ「まだ20代後半だったと思います。とにかく、弾き語りの仕事があるっていうので、インペリアル・ガーデンに行った途端に来始めたんですよね」

小山「その時のヘンリー・ミラーさんはおいくつだったんですか?」

小宮「70弱くらいですね」

ホキ「とにかくすごいおじいちゃんが来て、いつもあれ弾け、これ弾けって。私は外国のシャンソンが好きだったので、何でも弾けるんです。ヘンリーの言う通りに歌っていたら、弾き語りになったんですよ。だからヘンリー・ミラーさまさまなんじゃない、ある意味」
写真 小山「その時にもらったのはラブレターみたいなものですか?」

小宮「ヘンリー・ミラーにはアナイス・ニンという昔の恋人がいたんです。そのアナイス・ニンが東洋人を連れていて、それで自分も東洋人を連れようと言って、当てつけで口説こうとしたと言うのがホキさんの言い分なんです。天国のヘンリーに聞いてみないとわからないですけど」

小山「恋多き方だったんですね」

ホキ「ヘンリー・ミラーの8人目なんですよ、私」
写真 宇賀「ご結婚されているあいだは、いろんな交流があったんですか」

ホキ「すごかったですね。ピカソの息子とか。ビートルズってご存知?」

小山「もちろんです(笑)」
写真 ホキ「ビートルズの全員がヘンリーのファンだったんですよ。それでリンゴが楽器を集めていたんです。『ここに置かせてよ』といろんな楽器を持ってきて、売ったのは全部私にお金をくれたりして。ビートルズのおかげで私、お家が建つくらいのお金をもらっているんです」

小山「リンゴ・スターからもらった楽器は残っていないんですか?」

ホキ「なんか残っているんじゃない?」

小宮「さあ、私は知りません……」
写真 写真 ホキ徳田さんにはなんと、スタジオライブも披露していただきました!
演奏曲は「Fly Me to the Moon」「My Way」「Moon River」。ぜひ、radikoでお聞きください!(6月23日まで聴取可能)。
写真 小山「いま、ホキさんの演奏や歌を聞きたいと思ったら、どこに行くといいですか?」

小宮「いまは第3木曜日に、飯倉片町にある『ブルーシャトウ』というライブハウスでライブをやっています」

小山「あのキャンティの近くですね!」

ホキ「ちょっと道渡るだけなんで、楽なので行っています」

小山「あの辺にお住まいなんですね」

ホキ「本当に80とか過ぎると、体が。私、何でもできたんですよ、昔。本当に大変です」

小山「80過ぎると、というかもう90ですよね(笑)」

ホキ「なんか80で止まっているんですよね、ずっと(笑)」
写真 宇賀「今回、この番組にご出演いただいたのも、番組のディレクターと居酒屋で会って、出てくださったんですよね」

小山「そんなことあります?」

ホキ「そんなことばっかりですよ」

宇賀「いまも飲まれるんですか?」

ホキ「全然飲みますよ、もちろん」

小山「それは小宮さんも一緒にお付き合いされて?」
写真 小宮「そうですね、私は運転手で。最近はそんなに深酒はしませんけどね、日本酒1、2合は飲みますよ」

宇賀「本当に明るくて、楽しくて。私たち今月お誕生日で年を取るんですけど、元気に年を重ねていくために何かアドバイスってありますか?」

ホキ「私はピアノよりも、聖歌隊にいた時が幸せだったので、どんな時でも鼻歌まじりで歌っているんですよ」

小山「最近の曲もお聞きになるんですか?」
写真 ホキ「私の最近は100年くらいなんで(笑)。日本にもいい曲いっぱいあるしね。昔から音楽関係の人と日本でも行き来していたんで、そういう番組にも出ていたので。いろんな人の伴奏もしたし、聞いたことがあれば伴奏できるんです。絶対音感もそうなんですけど、音楽の作り方を習うと、ここからここには行かないというのを2年くらい習わせられるんです。カウンターポイントというんですけど」

小山「さっきの『My Way』だって、よくあんなふうに」

ホキ「だって子どもの時からやっているんだから。やり投げでもなんでも、小さい頃からやらすと上手いじゃないですか(笑)」
写真 宇賀「ヘンリーさんからはものすごい量のラブレターをもらったんですよね」

小宮「300通以上のラブレターをいただいたんですけどね」

ホキ「1年半くらいの間に」

小宮「それは『ヘンリー・ミラーのラブレター』という本にもなっています」

小山「いまは金庫かどこかに閉まってあるんですか?」

ホキ「それを売っちゃったんですよね」
写真 小宮「ちょっと私の方から説明をしますと、ヘンリーさんは実は離婚をした時に、書いた手紙は全部ホキさんに渡して『何かあったらこれを売りなさい』と。売ることを許可して、日本でそのラブレターを売却して」

小山「自分が書いたラブレターを、何かあった時に売って金にしてくれって言える男って普通はいないですよね」

宇賀「薫堂さんはできるんじゃないですか?」

小宮「ホキさんに言わすとですね、ヘンリーも自分のラブレターを、将来誰かに読まれることを想定して書いたんだ、と」
写真 ホキ「絶対そうだったから、出してあげてよかったと思っています」

小宮「だけど後半はだいぶひどいことを書かれていましたよ」

小山「どんな感じのことですか?」

小宮「手紙を出しても返事がないわけですから、『どういう神経してんだ』くらいのことが」

小山「(笑)」
写真 宇賀「この番組はお手紙をテーマにお送りしているのですが、今日は『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」

ホキ「天国にいるかもしれないヘンちゃんへ」
写真 ホキ徳田さんから、ヘンリー・ミラーへ宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。

宇賀「今日の放送を聞いて、ホキさんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST ホキ徳田さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
写真 ホキ徳田さん、ありがとうございました!

皆さんからのお手紙、お待ちしています

毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。
引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。

今週の後クレ

写真 今回のメッセージは、北海道〈室蘭郵便局〉川尻準之助さんでした!

「手紙にまつわる思い出です。祖母の遺品整理をした際、何年も前に自分が送った年賀状が出てきて、書いた当時のことを思い出し、懐かしい気持ちになったことがありました。自分が子供の頃は、当時流行っていたアニメの絵を描いたりして、毎年送っていました。大人になってからは、差出人の自分の名前の横に、妻の名前や子供の名前が増えていったのも、良い思い出です。祖母は、届いた年賀状を何年か経ってからまとめて見るのも楽しかったのかなと思います。何よりも、古い年賀状を大事に取っておいてくれたことが嬉しかったです。」
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