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『手紙から始まる物語。』
ここには、様々な思いが詰まった手紙が毎週届きます。
読むと、送り主のことがもっと知りたくなってきます。
日曜の午後3時、1通の手紙から始まる物語。
手紙の送り主にじっくりお話をうかがいながら、
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手紙に詰まった想いをラジオを通して全国に届けます。
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日本の水産物や海の今について 水産アドバイザーの藤原昌高さんが登場

  • ON AIR
  • 2024/02/25

水産アドバイザーの藤原昌高さんをお迎えして

写真 今回はスタジオに、“ぼうずコンニャク”こと、水産アドバイザーの藤原昌高さんをお迎えしました。
写真 小山「“ぼうずコンニャク”って何ですか?」

藤原「最初に調べた魚がボウズコンニャクだっただけなんです」

小山「ボウズコンニャクという魚がいるんですか」
写真 藤原「標準和名というものがあるんです。ある日突然、名前がチゴメダイからボウズコンニャクに変わって、『こんなことがあっていいのかなと?』思って調べ始めたんです」

小山「藤原さんの原点なんですね」
写真 宇賀「藤原さんは、ウェブサイト『市場魚貝類図鑑』で自身で購入した水産物を掲載。公的な研究機関にも大学にも属していらっしゃらないのですが、水産のプロもその情報に絶大な信頼を寄せていらっしゃるそうなんです。これまで、どのくらいのお魚を紹介してこられたんでしょうか?」

藤原「魚類は大体、2000種類くらいですね」

小山「それは食べられる魚だけではなく、食べられない魚もあわせてですか?」

藤原「食べられない魚の方が本当は好きなんですけど」

小山「研究していて面白いということですか?」

藤原「世界中で僕しか食べていない、という優越感を感じるんです」

小山「じゃあ食べられるんですね、すべては」

藤原「毒があってまったく食べてはいけないものもありますけど、魚類のすごいところはほとんどすべてが食べられる。ダメなものもありますが」

小山「日本の海域にはどのくらいの魚がいるんですか?」

藤原「たぶん誰も知らないと思います。4000種を超えているのは確実なんですけど、毎年、日本の海域に入ってくる魚がいて、要するに暖かくなると台湾にしかいなかった魚が沖縄海域に来て、沖縄海域のものが突然、紀伊半島に入るとかがあるんです。それが全部、種類として増えていきます。魚類学会の会長でも知らないという状況です」
写真 小山「日本は島国ですから、魚を食べる国民としては他の国よりも圧倒的に魚に対する知識は豊かなんですかね?」

藤原「豊かだったんですよね。ところが、大量生産と選択的に食べるのを推し進めすぎたので、多種類を食べてそれが自然にやさしいとか、そういうことを全然考えなくなったんですよ。だから食文化はものすごくだめになっています」

小山「どういう食べ方をすればいいんですかね」

藤原「僕のサイトを見てくれれば(笑)。焼いたらいいのか、煮たらいいのか、ソテーしたらいいのかっていうのをとりあえず全部やってしまっているので、(どれがいちばんいいのか)その順位通りに並べています」

宇賀「ちなみに、藤原さんがいちばん好きなお魚は何ですか?」

藤原「いまは……アマダイですかね」

宇賀「どうやって食べるのが?」

藤原「最初は刺身ですね。この前、シロアマダイをくれるよっていう人がいてもらいに行ったんですよ。そうしたら、誰かが先に持って帰ってしまっていて。それ以来、頭の中がシロアマダイばっかりで(笑)。アマダイって刺身ではそんなに食べないんですよ、柔らかすぎて。シロアマダイは魚類の中でもトップの1つです」
写真 宇賀「お魚はお料理するのが大変みたいなイメージがあって、スーパーに行くとお肉に頼っちゃう時が多くなるんですけど、簡単な、ちょっと手を加えるとおいしくなるおすすめのお魚はありますか?」

藤原「魚はすごくアレンジが利くんです。干物はそのまま焼いただけで食べられますよね。時々、荷物運びをしてくれる外国の方がいるんですけどその人は、めひかりの干物を全部潰してしまって、そこにオリーブオイルを大量にかけて食べています。絶対にまずいだろうと思っていたんですけど、意外においしくて。脂っぽい魚にオリーブオイルというのがちょっと日本人には思い浮かばないかなと思っていたんですけど、意外にオリーブオイルは香りがありますよね。ウイスキーとかに逆に合うなと思って」

宇賀「干物はそのまま焼いて食べる以外の選択肢はあまり考えたことがなかったですね」

藤原「日本人の悪いところですね。素材を徹底的に素材として楽しむというのはやめた方がよくて。どう食べてもいいと思います」
写真 小山「藤原さんが次に魚に生まれなければならくなったら、何に生まれたいですか?」

藤原「アカザ。赤いナマズです。僕たちが子どもの頃に、子どもの階段の1つで、『この岩から飛び降りられたら子どもとしてもちょっと上だよ』とかいうのがあるじゃないですか。アカザが手で獲れるようになると、子どもの階段を一歩上がるという。刺されると痛いんですよ。それを素手で獲る」

宇賀「淡水魚なんですね」

藤原「食べたらおいしいです。これで、子どもをいっぱい刺してやろうと(笑)」

小山・宇賀「(笑)」

宇賀「ヒゲが結構鋭いですね」

藤原「ミツバチより痛いかもしれないです」

小山「これになって食べられるとしたら、どういうふうに食べてほしいですか?」

藤原「煮てほしいですね、石川五右衛門みたいに」

宇賀「そういった質問をする薫堂さんは、何になりたいんですか?」
写真 小山「僕は……なかなか捕まえにくいのになりたいなと。イワシとかにはなりたくないと思います。イワシって100万分の1くらいなんですよね。生き残る確率が。大体稚魚の時に食べられたりとか。それでも人間に食べられたりするんですよね。人間はもっとイワシをありがたく食べなきゃいけないんじゃないかなと思います」

藤原「稚魚からずっと、イワシは食べられているので、人間に。怖い話ですよね」

宇賀「海水の温度が上がってきていて、変化を感じることも増えてきましたか?」r> 藤原「あまりに急激なので、相模湾は海藻がほとんどだめ。海藻は冷たい海域なので。少し前に『日本の高級魚事典』という本を出したんですけど、1990年くらいに日本の高級魚って何種類くらいあるのかなと調べたら、100種類くらいだったんです。今はかなり選別しても400種類くらいある。それが全部温暖化で入ってきたやつなんです。良いんだけど、地球上のエネルギーはほとんど冷たい海域で作られているので、とっても危険なことだと思います」

小山「日本の海水の温度があと3度上がったら、日本の真昆布が全滅してしまうと言いますけど……」
写真 藤原「昆布は本当に採れないです。ものすごい値段です」

小山「そうなった時に和食が危ないですよね」

藤原「危ないですね」

小山「昆布を食べるのは日本だけですか?」

藤原「日本と韓国、朝鮮半島だけだと思います」

小山「他のところでは育たないんですか?」

藤原「イギリスかどこかでは、昆布をそのままじゃがいもとかの肥料に使っているはずで、そのまま食べようとか、日本人みたいなことは考えていないと思います」
写真 宇賀「藤原さんは今後、お魚の情報を通じてどんなことを伝えていきたいですか?」

藤原「できるだけ選択的に食べてないでほしい。定置網で獲れる3割以上の魚は捨ててしまっているわけですよ。もっと昔はたくさん捨てていたんです。どんな魚でも出荷するようになっても、3割は人の口に入らない。そうじゃなくて、好き嫌いしないで獲れたものは全部食べる」

小山「僕、未利用魚という表現が嫌なんですよね。利用しない魚って、魚の立場からするとかわいそうですよね」

藤原「あいまいすぎて、マイナーな魚も未利用魚になっているけど、マイナーな魚も今はどんどん売れるようになってしまって、未利用魚ではない」
写真 宇賀「この番組はお手紙をテーマにお送りしているのですが、今日は『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」

藤原「不特定多数ですけど、うちのサイトをこれから引き継いでくれる人を募集していて。写真も100万点くらいあるので、それをなんとか……」
写真 藤原さんから、サイトのバトンを受け取ってくれるへ宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください(3月3日まで聴取可能)。

宇賀「今日の放送を聞いて、藤原さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 藤原昌高さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
写真 水産アドバイザーの藤原昌高さん、ありがとうございました!

「市場魚貝類図鑑」

ポストカーが千葉県勝浦市『ビッグひな祭り』に登場!

3月2日(土)、3日(日)の2日間、千葉県勝浦市で開催される「ビッグひな祭り」に、ポストカーが登場します。場所は遠見岬神社近くの駐車場です。お祭りのメイン会場となる遠見岬神社では、60段の石段に1,800体の雛人形が並びます!
ポストカーではいつも通り、写真を絵葉書にしてその場で手紙が書くことができ、ビッグひな祭り限定の消印もあります。ポストカーの出店は、朝10時から午後3時までです。ポストカーの周辺にも様々な催し物があるので、ぜひ旅行気分で足を運んでみてください

皆さんからのお手紙、お待ちしています

写真 毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。
引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
写真 写真

今週の後クレ

写真 今回のメッセージは、千葉県〈野尻郵便局〉山口理恵子さんでした!

「地域の廃校を活用して、夏祭りや文化祭などの地域おこしイベントを主催されている方に窓口でお話を伺う機会がありました。その方は、イベントの苦労話をされる一方、目をキラキラさせながら今後の展望をお話しされていました。 そのお話を聞いた時に、野尻郵便局もSNSを活用して地域おこしに協力したいと考えました。クリスマスの時期はクリスマスツリーを飾り、『サンタさんに願い事を書いてみませんか?』とSNSで発信したところ、たくさんの子どもたちに願い事を書いてもらうことができました。子どもたちが書いた願い事を見たお客さまとも話がはずみ、SNSを開設してから地域の方との交流も増え、開設してよかったなと感じました。」
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