かまぼこを愛するかまぼこ屋の娘! 村瀬梨紗さんが登場
- 2023/11/12
かまぼこ屋の娘 村瀬梨紗さんをお迎えして
宇賀「薫堂さんは大のちくわ好き、そして練り物好きでいらっしゃいますね」小山「そうですね、今回も楽しみにしていました!」
今回はスタジオに、名古屋の老舗かまぼこ店「魚又」の看板娘だった村瀬梨紗さんをお迎えしました。
宇賀「『魚又』さんは、残念ながら9月末に閉店をしてしまったんですよね」
村瀬「そうなんです。閉店した理由としては、工場や製造機器の老朽化が主な原因でした」
宇賀「創業はいつ頃だったんですか?」
村瀬「大正2年、1913年ですね。今年で110年を迎える年でした。父と母が4代目としてずっとやっていたんですけど、2年前に私が入るかたちになりました」
小山「今はどうされているんですか?」
村瀬「廃業するにあたって、動画を発信させていただきまして。そのおかげで、宮城県の別の同業者さんが助けてくださって。製造協力をしてくださっています」
小山「魚又さんのかまぼこを、宮城県で製造しているということですか?」
村瀬「そうなんです! ちょっと独特なんですけど。宮城って笹かま文化なんですよね。製造協力をしてくださっている会社さん自体は板かまぼこを、年に1、2回……年末だけ作るというかたちを取っていて。でも『もしよかったら、僕の会社の工場を使っていいよ』ということで、試作を作らせていただいています。明治から創業している『及善商店』さんという会社さんと、大正7年創業の『かねせん』さんという、2社のかまぼこ屋さんが共同で作られた三陸フィッシュペーストの方々が、助けてくださっています」
小山「かまぼこ愛の連鎖ですね」
村瀬「3人で『今って足の引っ張り合いをする時代じゃないね』と言っていて。もっともっと、かまぼこ屋さん同士で、全員で繋がって、全員でいい商品を作れたらいいねと言っていて。かまぼこが今、900年目を迎えているんですけど……」
小山「そんなに歴史があるんですか!」
村瀬「平安時代からかまぼこはあって。それを次の1000年に向けて頑張るには、たぶん全員で頑張った方がいいよね、と。その輪を広げていきたいねと言っています」
小山「レシピがあるということは、かまぼこの再現はできるんですか? でも、愛知と宮城だときっと魚が違いますよね?」
村瀬「おっしゃる通りで全然使っている魚が違うもので。入っている機械自体もまったく違っていて。そこで同じ商品を作るというのに、すごく苦戦した部分がありますね。そんな中で、実は私のかまぼこの師匠がおりまして。その方は、かまぼこ業界のトップの業績を出している会社の技術リーダーさんなんですけど。その方が宮城県に来てくださって、『この魚はこういう風に扱わないとだめだよ』ということを言ってくださって。今はなんとか、作れそうかな? と思っています」
小山「かまぼこの味って、何で一番変わるんですか?」
村瀬「……ふざけた話って言われちゃうかもしれないんですけど、宮城県の社長さんからは『気持ち』って言われていて。お塩とか、お出汁とか、こだわったものを使えばすごくいい味にはなるんですけど、やっぱり気持ちが入っていないといい味が出せないよ、ということを言われていて。一昨日、私が作った時に、すっごくいいものができたんです。社長さんに『何をやったの?』と聞かれた時に、『おいしくなるよ、ってずっと言っていたんです』と言ったら、『でしょ? だから気持ちを入れないとだめだよ』と言われました」
小山「そのかまぼこ、食べてみたいんですけど……」
薫堂さんと宇賀さんがいただくのは、村瀬さんがずっと作りたかったという「卵白」が入っていない板かまぼこです。
村瀬「これは名古屋かまぼこと言いまして、朱色なんです」
小山「普通はもっとピンクっぽいですよね」
村瀬「もともとは、赤色だったと言われていて。ただ、時代の関係でピンク色が多くなってきたんですけど、名古屋はやっぱり派手好きだったりとか、鳥居の色であるとか、いろいろ言われていて」
宇賀「近くで見ると、より朱色が鮮やかですね」
小山「お、持った瞬間に違いますね。ふわっとしています」
宇賀「柔らかい!」
小山「……うまい!」
宇賀「おいしい! 手で持つと柔らかいのに、食べるとしっかり噛みごたえがある!」
村瀬「本当ですか!」
小山「色がついた部分が、ちょっと食感が違っていておいしいですね」
村瀬「ありがとうございます! なかなかそこをわかられる方もいないので」
小山「ものすごくピュアな、透明感のあるおいしさです」
宇賀「もう1個食べよ」
小山「僕ももう1個食べます」
村瀬「嬉しいです」
宇賀「続けていくという決断をされて、ご家族は何とおっしゃっていますか?」
村瀬「家族的には続けるという選択肢がなかったので、その中で私が動画を発信してたくさんのお声をいただいたら、母や父は本当は続けたかったという想いが大きかったので……お客様かのコメントを見て、『ありがたいね』ってずっと言っていますね」
小山「今日いただいたかまぼこ、本当にびっくりするくらいおいしかったんですけど、お父さんお母さんは召し上がられたんですか?」
村瀬「母と父にも食べてもらいました。魚又のかまぼこの復活を目指していたので、それをまさに作れたということで、すごい喜んでくれていますね」
小山「ご自身では何点くらいの出来ですか?」
村瀬「私的には……正直、7点くらいなんです」
小山「7点? 何点満点でですか?」
村瀬「10点満点中です!」
宇賀「100点満点かと思いました(笑)」
村瀬「というのも、板付きの技術もまだまだですし、今回はまだ味が整っていない状態だったので、もう少しなだらかになるようにできたらなと思っています」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお届けしているのですが、今日は、『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきていただいています。どなたに宛てたお手紙ですか?」
村瀬「いつも応援してくださっている皆様へ向けて書いてきたお手紙です」
村瀬さんのお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください(11月19日まで聴取可能)。
小山「村瀬さんのかまぼこは、買えるんですか?」
村瀬「年末に向けて買えるように動いています。今は動画の方(YouTubeチャンネル『かまぼこ屋の娘』)で発表させていただこうと思っていて。あとは『魚又』と、『かまぼこ屋の娘』の公式LINEがあるので、そちらでも発表します」
宇賀「今日の放送を聞いて、村瀬さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 村瀬梨紗さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
村瀬梨紗さん、ありがとうございました!
「かまぼこ屋の娘」Instagram
YouTubeチャンネル「かまぼこ屋の娘」
宇賀「『魚又』さんは、残念ながら9月末に閉店をしてしまったんですよね」
村瀬「そうなんです。閉店した理由としては、工場や製造機器の老朽化が主な原因でした」
宇賀「創業はいつ頃だったんですか?」
村瀬「大正2年、1913年ですね。今年で110年を迎える年でした。父と母が4代目としてずっとやっていたんですけど、2年前に私が入るかたちになりました」
小山「今はどうされているんですか?」
村瀬「廃業するにあたって、動画を発信させていただきまして。そのおかげで、宮城県の別の同業者さんが助けてくださって。製造協力をしてくださっています」
小山「魚又さんのかまぼこを、宮城県で製造しているということですか?」
村瀬「そうなんです! ちょっと独特なんですけど。宮城って笹かま文化なんですよね。製造協力をしてくださっている会社さん自体は板かまぼこを、年に1、2回……年末だけ作るというかたちを取っていて。でも『もしよかったら、僕の会社の工場を使っていいよ』ということで、試作を作らせていただいています。明治から創業している『及善商店』さんという会社さんと、大正7年創業の『かねせん』さんという、2社のかまぼこ屋さんが共同で作られた三陸フィッシュペーストの方々が、助けてくださっています」
小山「かまぼこ愛の連鎖ですね」
村瀬「3人で『今って足の引っ張り合いをする時代じゃないね』と言っていて。もっともっと、かまぼこ屋さん同士で、全員で繋がって、全員でいい商品を作れたらいいねと言っていて。かまぼこが今、900年目を迎えているんですけど……」
小山「そんなに歴史があるんですか!」
村瀬「平安時代からかまぼこはあって。それを次の1000年に向けて頑張るには、たぶん全員で頑張った方がいいよね、と。その輪を広げていきたいねと言っています」
小山「レシピがあるということは、かまぼこの再現はできるんですか? でも、愛知と宮城だときっと魚が違いますよね?」
村瀬「おっしゃる通りで全然使っている魚が違うもので。入っている機械自体もまったく違っていて。そこで同じ商品を作るというのに、すごく苦戦した部分がありますね。そんな中で、実は私のかまぼこの師匠がおりまして。その方は、かまぼこ業界のトップの業績を出している会社の技術リーダーさんなんですけど。その方が宮城県に来てくださって、『この魚はこういう風に扱わないとだめだよ』ということを言ってくださって。今はなんとか、作れそうかな? と思っています」
小山「かまぼこの味って、何で一番変わるんですか?」
村瀬「……ふざけた話って言われちゃうかもしれないんですけど、宮城県の社長さんからは『気持ち』って言われていて。お塩とか、お出汁とか、こだわったものを使えばすごくいい味にはなるんですけど、やっぱり気持ちが入っていないといい味が出せないよ、ということを言われていて。一昨日、私が作った時に、すっごくいいものができたんです。社長さんに『何をやったの?』と聞かれた時に、『おいしくなるよ、ってずっと言っていたんです』と言ったら、『でしょ? だから気持ちを入れないとだめだよ』と言われました」
小山「そのかまぼこ、食べてみたいんですけど……」
薫堂さんと宇賀さんがいただくのは、村瀬さんがずっと作りたかったという「卵白」が入っていない板かまぼこです。
村瀬「これは名古屋かまぼこと言いまして、朱色なんです」
小山「普通はもっとピンクっぽいですよね」
村瀬「もともとは、赤色だったと言われていて。ただ、時代の関係でピンク色が多くなってきたんですけど、名古屋はやっぱり派手好きだったりとか、鳥居の色であるとか、いろいろ言われていて」
宇賀「近くで見ると、より朱色が鮮やかですね」
小山「お、持った瞬間に違いますね。ふわっとしています」
宇賀「柔らかい!」
小山「……うまい!」
宇賀「おいしい! 手で持つと柔らかいのに、食べるとしっかり噛みごたえがある!」
村瀬「本当ですか!」
小山「色がついた部分が、ちょっと食感が違っていておいしいですね」
村瀬「ありがとうございます! なかなかそこをわかられる方もいないので」
小山「ものすごくピュアな、透明感のあるおいしさです」
宇賀「もう1個食べよ」
小山「僕ももう1個食べます」
村瀬「嬉しいです」
宇賀「続けていくという決断をされて、ご家族は何とおっしゃっていますか?」
村瀬「家族的には続けるという選択肢がなかったので、その中で私が動画を発信してたくさんのお声をいただいたら、母や父は本当は続けたかったという想いが大きかったので……お客様かのコメントを見て、『ありがたいね』ってずっと言っていますね」
小山「今日いただいたかまぼこ、本当にびっくりするくらいおいしかったんですけど、お父さんお母さんは召し上がられたんですか?」
村瀬「母と父にも食べてもらいました。魚又のかまぼこの復活を目指していたので、それをまさに作れたということで、すごい喜んでくれていますね」
小山「ご自身では何点くらいの出来ですか?」
村瀬「私的には……正直、7点くらいなんです」
小山「7点? 何点満点でですか?」
村瀬「10点満点中です!」
宇賀「100点満点かと思いました(笑)」
村瀬「というのも、板付きの技術もまだまだですし、今回はまだ味が整っていない状態だったので、もう少しなだらかになるようにできたらなと思っています」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお届けしているのですが、今日は、『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきていただいています。どなたに宛てたお手紙ですか?」
村瀬「いつも応援してくださっている皆様へ向けて書いてきたお手紙です」
村瀬さんのお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください(11月19日まで聴取可能)。
小山「村瀬さんのかまぼこは、買えるんですか?」
村瀬「年末に向けて買えるように動いています。今は動画の方(YouTubeチャンネル『かまぼこ屋の娘』)で発表させていただこうと思っていて。あとは『魚又』と、『かまぼこ屋の娘』の公式LINEがあるので、そちらでも発表します」
宇賀「今日の放送を聞いて、村瀬さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 村瀬梨紗さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
村瀬梨紗さん、ありがとうございました!
「かまぼこ屋の娘」Instagram
YouTubeチャンネル「かまぼこ屋の娘」
全日本年賀状大賞コンクールのお知らせ
日本郵便では、現在、第21回全日本年賀状大賞コンクールを開催しています。このコンクールは、手づくりの年賀状作成を通じて、「出す」「もらう」というコミュニケーションの価値や楽しさを実感するとともに、「手書きのよさ」「手づくりのよさ」に親しんでもらうことを目的としています。募集作品は、「こんな年賀状をもらったら嬉しい、楽しい」と感じられる作品。版画部門、絵手紙部門、ことば部門があります。
お子さんから大人まで、どなたでもお気軽にご応募いただけます。賞に「入選」を新設し、より多くの方が入賞できるようになりました。そして、応募いただいた全員に「参加賞」があります。参加賞は応募点数ごとに1つ進呈、おひとりで何作品でも応募可能です。
今回も、作家・脚本家など様々な分野で活躍され、サンデーズポストにもご出演いただいた、大宮エリーさんに「ことば部門 一般の部」の特別審査員として参加いただきます。特別な賞も進呈予定です。
応募期間は、2024年1月10日(水)当日消印有効です。
新年の目標や日々の感謝の気持ちを、年賀状に込めてコンクールに応募してみてはいかがでしょうか。
詳しくは、日本郵便のWEBサイトをご覧ください。
第21回全日本年賀状大賞コンクール
今週の後クレ
今回のメッセージは、福井県〈小浜郵便局〉田中良樹さんでした!「手紙は、当時の記憶や想いを思い出させてくれるものです。 結婚して家を建てて、引っ越しをしていた時に、引き出しの中から手紙が出てきました。それは大学の4年間、一人暮らしをしていた時に、誕生日や仕送りの度に母が送ってくれた手紙でした。何通か読み返して、当時の母の想いや、上京したてで少し寂しい時に母からの手紙が心の支えになったこと、バイトで失敗した時に励ましてもらったこと、また、手紙から家族の元気な様子が伝わって嬉しくて、何の用事もないのに帰省した思い出などがよみがえってきました。今後、娘や息子が大きくなった時のために手紙を書きたいと思います。」
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