本づくりのお話を 製本会社「美篶堂」代表の上島明子さんが登場
- 2023/08/27
製本会社「美篶堂」代表 上島明子さんをお迎えして
今回は、一般社団法人本づくり協会の理事で、製本会社「美篶堂」代表の上島明子さんをお迎えしました。
小山「本づくり協会はどういう協会なんですか?」
上島「製本会社の美篶堂が私の仕事場なんですけど、それ以外に本にまつわるクラフトの技術と文化を楽しんでいただくために立ち上げた協会になります」
小山「加盟されているのは、製本の会社の方とか印刷会社の方とかなんですか?」
上島「あとは編集者ですとか出版社ですとか、一般の本好きの方にも参加していただきたくて。本を作る人、売る人、買ってくださる人のみんなで本づくり、という解釈で、ただ本が好きという集まりで垣根を作らずに集まった協会です」
宇賀「協会ではどんなことをしているんですか?」
上島「いちばん具体的なことは、本づくり学校を運営していまして、あとは皆さんで勉強会を開いたりとか、本にまつわるマーケットを開いたりとか、なるべく楽しんでいただけることを発信しています」
宇賀「全部、手で作っていくということですか?」
上島「複雑なかたちのものは手で作ることになるのですが、たとえば何千部という場合は、途中まで機械を使って、そこから先に手でないとできないところで私たちが手をかけるという感じですね」
宇賀「本って普段何気なく読んでいますけど、どのくらい工程があるんですか?」
上島「大体、平均的に30から40くらいですね。もっと手がかかるものは、いちばん多くて60とかかかるものもあります」
宇賀「上島さんが代表を務めている『美篶堂』は地名なんですね」
上島「長野県伊那市美篶という場所がありまして、私の父が故郷をの名前をつけたということで」
小山「これまでどういう本をお作りになってきたんですか?」
上島「持ってきたので見ていただいてもいいですか? 私が谷川俊太郎さんのファンで、谷川さんの本が多くて、ラッキーなんですけど……」
小山「『せんはうたう』、谷川さんの詩ですね。……面白い、これカットが違いますね」
宇賀「本当だ、ギザギザ」
上島「デザイナーの方が『せんはうたう』というイメージで作ってくださいました」
小山「これはどうやってカットしているんですか?」
上島「これは抜き型を起こして抜くので、ここは機械ですね」
小山「わざわざこのために型を起こしているんですね」
宇賀「感触が指に気持ちよく刺さってくるので、触った感じが強くありますね」
小山「表紙の手触りがいいですね」
上島「出版社のゆめある舎さんがこだわってきた部分で。俊太郎さんも『柔らかな本がいい』というリクエストだったので、これは完全に手で作っています。ページは袋綴じというかたちですね」
他にも、美篶堂が手がけた本をご紹介いただきました。詳しくはぜひradikoでお聴きください(9月3日まで聴取可能)。
小山「個人でも持ち込んで作っていただくことはできるんですか?」
上島「お時間とご相談で、ご相談いただければ」
小山「僕も何か本を作りたくなりました」
宇賀「これまでで、いちばん印象的だった製本やリクエストは何でしたか?」
上島「個人のお客様はとても思い入れがあって、私たちの手元に残らないものなのでなかなか難しいんですけれども。たとえば音楽家の方が特別な楽譜を自分のためにデザインも考えてオーダーいただいたりとか、あとはお母様の句集を100部くらい、お母様の着物を装丁に使ってというオーダーとか、どの本もやっぱり、誰かの大切なものになるので、どれも素敵な御本になります」
小山「愛着が湧きますね」
上島「私たちの仕事は愛着を引き受けさせていただくので、大変緊張しながら作っております」
小山「まさに愛を着せるって感じですね。実はこの番組で『旅する絵本プロジェクト』というものをやっているのですが、いろんなリスナーの方がリレー形式で続きを書いていくんです。こういうのを製本することはできるんですか?」
上島「できます」
宇賀「嬉しい! ぜひお願いしたいです」
小山「限定でね、いいですよね。作品が完成したあかつきには、ご連絡させていただきます」
上島「よろしくお願いします」
宇賀「『旅する絵本プロジェクト』もゴールに向かっていますね!」
宇賀「今日は『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
上島「父の上島松男に書いてまいりました」
上島さんがお父様に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。
上島明子さん、ありがとうございました!
本づくり協会ではワークショップを開催しています。詳しくは、本づくり協会公式サイトのオンラインショップからご確認ください。
本づくり協会公式サイト
オンラインショップ
宇賀「今日の放送を聞いて、上島さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 上島明子さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
上島「製本会社の美篶堂が私の仕事場なんですけど、それ以外に本にまつわるクラフトの技術と文化を楽しんでいただくために立ち上げた協会になります」
小山「加盟されているのは、製本の会社の方とか印刷会社の方とかなんですか?」
上島「あとは編集者ですとか出版社ですとか、一般の本好きの方にも参加していただきたくて。本を作る人、売る人、買ってくださる人のみんなで本づくり、という解釈で、ただ本が好きという集まりで垣根を作らずに集まった協会です」
宇賀「協会ではどんなことをしているんですか?」
上島「いちばん具体的なことは、本づくり学校を運営していまして、あとは皆さんで勉強会を開いたりとか、本にまつわるマーケットを開いたりとか、なるべく楽しんでいただけることを発信しています」
宇賀「全部、手で作っていくということですか?」
上島「複雑なかたちのものは手で作ることになるのですが、たとえば何千部という場合は、途中まで機械を使って、そこから先に手でないとできないところで私たちが手をかけるという感じですね」
宇賀「本って普段何気なく読んでいますけど、どのくらい工程があるんですか?」
上島「大体、平均的に30から40くらいですね。もっと手がかかるものは、いちばん多くて60とかかかるものもあります」
宇賀「上島さんが代表を務めている『美篶堂』は地名なんですね」
上島「長野県伊那市美篶という場所がありまして、私の父が故郷をの名前をつけたということで」
小山「これまでどういう本をお作りになってきたんですか?」
上島「持ってきたので見ていただいてもいいですか? 私が谷川俊太郎さんのファンで、谷川さんの本が多くて、ラッキーなんですけど……」
小山「『せんはうたう』、谷川さんの詩ですね。……面白い、これカットが違いますね」
宇賀「本当だ、ギザギザ」
上島「デザイナーの方が『せんはうたう』というイメージで作ってくださいました」
小山「これはどうやってカットしているんですか?」
上島「これは抜き型を起こして抜くので、ここは機械ですね」
小山「わざわざこのために型を起こしているんですね」
宇賀「感触が指に気持ちよく刺さってくるので、触った感じが強くありますね」
小山「表紙の手触りがいいですね」
上島「出版社のゆめある舎さんがこだわってきた部分で。俊太郎さんも『柔らかな本がいい』というリクエストだったので、これは完全に手で作っています。ページは袋綴じというかたちですね」
他にも、美篶堂が手がけた本をご紹介いただきました。詳しくはぜひradikoでお聴きください(9月3日まで聴取可能)。
小山「個人でも持ち込んで作っていただくことはできるんですか?」
上島「お時間とご相談で、ご相談いただければ」
小山「僕も何か本を作りたくなりました」
宇賀「これまでで、いちばん印象的だった製本やリクエストは何でしたか?」
上島「個人のお客様はとても思い入れがあって、私たちの手元に残らないものなのでなかなか難しいんですけれども。たとえば音楽家の方が特別な楽譜を自分のためにデザインも考えてオーダーいただいたりとか、あとはお母様の句集を100部くらい、お母様の着物を装丁に使ってというオーダーとか、どの本もやっぱり、誰かの大切なものになるので、どれも素敵な御本になります」
小山「愛着が湧きますね」
上島「私たちの仕事は愛着を引き受けさせていただくので、大変緊張しながら作っております」
小山「まさに愛を着せるって感じですね。実はこの番組で『旅する絵本プロジェクト』というものをやっているのですが、いろんなリスナーの方がリレー形式で続きを書いていくんです。こういうのを製本することはできるんですか?」
上島「できます」
宇賀「嬉しい! ぜひお願いしたいです」
小山「限定でね、いいですよね。作品が完成したあかつきには、ご連絡させていただきます」
上島「よろしくお願いします」
宇賀「『旅する絵本プロジェクト』もゴールに向かっていますね!」
宇賀「今日は『今、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
上島「父の上島松男に書いてまいりました」
上島さんがお父様に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。
上島明子さん、ありがとうございました!
本づくり協会ではワークショップを開催しています。詳しくは、本づくり協会公式サイトのオンラインショップからご確認ください。
本づくり協会公式サイト
オンラインショップ
宇賀「今日の放送を聞いて、上島さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 上島明子さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
皆さんからのお手紙、お待ちしています
毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
今週の後クレ
今回のメッセージは、沖縄県〈那覇中央郵便局〉仁幸乃さんでした!「手紙というほど大げさなものではないのですが、日本郵便には『グッドジョブカード』というメッセージカードがあり、このカードを使って、普段言えないような感謝の気持ちを、役職などの垣根を越えて周りの人と贈り合い、普段から嬉しい気持ちや感謝の気持ちを伝えるという取組をしています。口下手でもカードだと気持ちを伝えやすいので、私も活用しています。 自分では感じていなかった一面を周りの人から教えてもらい、それを活かしながら更に頑張っていこうという気持ちになります。」
MORE
MORE
この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛