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俳優の小日向文世さんと、映画『湯道』のお話

  • ON AIR
  • 2023/02/12

俳優の小日向文世さんをお迎えして

写真 小山薫堂さんが企画・脚本を手がけた映画「湯道」が2月23日に公開になります。公開直前スペシャルということで、今週と来週は、映画の出演者の方々をゲストにお迎え。今週は、俳優の小日向文世さんをお迎えします。
宇賀「さて薫堂さん、今週は映画『湯道』公開直前スペシャルということで、まずはどんな映画なのかを教えていただけますか?」
写真 写真 小山「まず、湯道とは何かと言いますと、お茶の道、お花の道、香りの道があるように、風呂にも道があったらいいなという僕の妄想の元に始まったものなんですけど。この映画自体はですね、湯道が16代続いているという伝統的な話がひとつあって。もうひとつ、まるきん温泉という銭湯を舞台にした、その継承劇と言いますか。濱田岳さん演じるまるきん温泉の店主と、その兄で東京で成功していた建築家の生田斗真さん。東京でうまくいかなくなったから実家に戻って、実家の銭湯をやめさせようとする、その兄弟の確執。この2つの軸があり、ここにいろんなお風呂好きの人たちが登場してくるんです。風呂を突き詰めた、風呂好きのための映画みたいな感じです」

宇賀「湯道がある世界、ということなんですね」

小山「湯道と銭湯の2つの軸があるんですけど、この2つの軸を繋ぐ重要なキャストが、小日向さん演じる郵便局員の横山という人物なんですね」

宇賀「ということで、今日はその『湯道』の出演者のお一人でいらっしゃいます、俳優の小日向文代さんにお越しいただきました。よろしくお願いします!
小日向さんは、重要な役どころなんですね」

小山「いちばん重要です。僕にとってはもう、この横山を描きたくて書いたみたいなところもありますからね」

小日向「本当ですか? 知らなかったなあ」

宇賀「郵便局員の役なんですね」
写真 小山「それはやっぱりこの番組をやっていたから職業を郵便局員にしたんですよね。配達をしている人って、街の幸せを運んでいるとか、ものすごく誠実にコツコツやっているイメージがあって。そのイメージとこの横山さんのイメージが合ったんです」

宇賀「小日向さんが演じたのは、定年間近の郵便局員・横山正。『お風呂』という唯一の趣味が高じて、湯道会館で家元から『湯』の作法と素晴らしさを学んでいて、退職金で自宅に檜風呂を作ることが夢……という設定なんですけど、小日向さんは最初に(脚本を)読まれた時、どう思われましたか?」

小日向「僕は子どもの頃からホームドラマとか、『時間ですよ』とか、本当に庶民のお話のドラマが大好きで。最近そういうのがなかなかないなと思っていた中で、まさにその世界が広がっているなという感じですごく楽しみになりましたね」

小山「ありがとうございます」

宇賀「横山という役はいかがでしたか?」

小日向「まったく地味で、ぴったりだなっていうか。こういう役はとっても僕的には楽ですね。頭のいい人とか知的な役とか、女ったらしの役……あまりないですけど、そういうのは自分からかなり遠い存在なのでとってもきついですけど。まるきん温泉がある街の中で、いろんな人たちの繋がりを持っている人という感じがして。いい役だなと思って演じました」

小山「今回、いろんなお風呂のシーンが出てきて、設定が違うところがいっぱいあるんですね。その時に、郵便局員といういつも配達している人がいることによって画の繋がりが作れる。グランドホテルスタイルっていうんですけど、それをできるところでも郵便局員にした理由がありました。今回、おそらく小日向さんが最もお風呂に入るシーンが多かったんですよね」

小日向「多分、はい」

小山「湯道会館の風呂にも入るし、銭湯にも入るし、自宅でも入りますからね」
写真 宇賀「小日向さんは、もともと銭湯に行ったりはされていましたか?」

小日向「子どもの頃は行っていましたね。自宅に風呂はあったけど、北海道で、当時は石炭とか薪だったのでお湯を温める時間が面倒だから、銭湯に入るのが楽でしたね。大きいし」

小山「小日向さんはそもそも、俳優になろうと思ったのは何歳くらいの時だったんですか?」

小日向「18歳で上京して、デザインの学校に行っている時に骨折をして、それで2年間、入退院の繰り返しをして。20歳の時に写真の学校に行って。、2年で卒業をして、その時に『どうも違うな、自分の進む道』と。なんか違うなと考えて、俳優をやりたいと思った。だから22歳の時ですね」

小山「骨折しなかったら、変わっていたかもしれない?」

小日向「多分、デザイン事務所か何かに行って、グラフィックデザインをやっていたと思います」

小山「俳優ってなかなか食えないっていうじゃないですか。なろうと思ってもなれないですし。自分は食っていけるな、と思った瞬間っていつ頃だったんですか?」
写真 小日向「劇団が解散して……僕は23歳で劇団に入って42歳までいましたから19年間いたけど、本当に食っていけるなと思ったのは、解散したあと事務所に入って映像の仕事を始めて、多分、『HERO』。47歳の時ですね。劇団を解散した時は42歳で、その時借金はなかったんですけど、貯金がなかった。42歳から47歳までは借金生活でしたね。結局、仕事がこないんですよね。47歳でフジテレビの『HERO』に出て、そこからようやっと回り始めたっていう感じですね」

小山「まさに、今回の映画『湯道』の監督をしている鈴木雅之さんが、『HERO』をやっていましたもんね。じゃあ鈴木さんとの出会いは大きいですね」

小日向「大きいですね。鈴木さんに使ってもらえたことによって、今に至る」

小山「監督って本当に不思議な存在っていうか、その人の色に現場がなるというか。今回もシナハン(シナリオハンティング)からすごく楽しいんですよ。ほぼ、笑いっぱなしのシナハンだったんですけど。現場を見に行った時に、同じ雰囲気が出来ていて。やっぱり鈴木さんの力が大きいんだろうなと思っていたんですけど」

小日向「鈴木さんはやはり、現場の雰囲気を柔らかくしますね。まず、怒鳴らないですね。鈴木監督がイライラしているのを見たことないなあ。本当に楽しい現場にしたいといつも思っている方で。僕が『HERO』というドラマでご一緒してから今まで、結構参加させていただいているけど、そのスタンスはまったく変わっていませんね」
写真 小山「ひとつ、脚本家として質問したいんですけど……今回のご自身のセリフの中で、『うわあ、これいいセリフだな』と思ったものはありましたか?」

小日向「あります。やっぱりまるきん温泉で、吉田鋼太郎さんに言う『僕らは銭湯で十分、幸せを感じることができるんだ』という」

小山「『自分たちはどんな風呂に入っても、幸せを感じることができるんだ』みたいな」

小日向「あれがもう、僕はあれが横山の真髄だと思いながら常に演じていました」

小山「ありがとうございます。まさに、この作品ではあのセリフがいちばん好きなんですよ、自分の中では」

小日向「それを言わせてもらって光栄です」
写真 写真 宇賀「さて、この番組は手紙をテーマにしているのですが、小日向さんはこれまで受け取ったり、ご自身で書いたりして印象に残っているお手紙はありますか?」

小日向「僕はスキーで骨折をして、2年間、入退院の繰り返しだったんですね。その時に北海道の父が不憫がって、よく封書できましたね、手紙が。父はちょっとした広告の裏紙を折って、封筒にして。昔の人ですね」

小山「うちの親父もそうですね」

小日向「そして中も何かの裏紙に書いて。筆で書いていましたね、筆ペンで。だから全部父の手紙は、いまだにとってあります」

宇賀「今日の放送を聞いて、小日向さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 小日向文世さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます。ぜひ、映画の感想も寄せていただけたらなと思います」
写真 小日向文世さん、ありがとうございました!

映画「湯道」は 2月23日(木・祝)公開です。
https://yudo-movie.jp

皆さんからのお手紙、お待ちしています

毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。
引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。

宇賀さんのエッセイ『じゆうがたび』レターパックサイン会を開催!

宇賀さんのはじめてのエッセイ本『じゆうがたび』が2月22日(水)に発売されます。それを記念して、SUNDAY’S POSTで「レターパックサイン会」を開催します。
宇賀さんのサインを希望される方は、ご自身で購入された『じゆうがたび』の本と、返信用のレターパックを同封して番組宛てにお送りください。宇賀さんがその本にサインを入れて、お戻しいたします。
宛先は【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。締め切りは、3月22日(水)必着でお願いします。

今週の後クレ

写真 今回のメッセージは、高知県〈高知中央 郵便局〉宮田和明さんでした!

「5年前に妻と結婚しまして、自分の誕生日がくるたびに手紙をくれます。『毎日仕事ご苦労さま、家族を守ってくれてありがとう』って、言葉で聞くのも嬉しいですが、やっぱり形として残ると考えると、手紙ってすごく良いものだなと思います。 特に、子どもができて、去年2歳になり、父の日に初めて子どもに書いてもらった手紙を読んだときは、『こんなに嬉しいものってあるのかな』と感じました。去年9月に2人目が生まれて、今すごく手がかかるのですが、普段自分が仕事に真摯に取り組めるのも、妻が家を守ってくれているおかげと思っています。」
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