新年、書き初めも! 手紙書道家のakinaさんが登場!
- 2023/01/01
「手紙書道家のakinaさんをお迎えして」
新年、あけましておめでとうございます。2023年もSUNDAY’S POSTをよろしくお願いいたします。今年最初のゲストは、手紙書道家のakinaさんです。
宇賀「akinaさんはなんと、現役の大学生なんですよね」
小山「そうなんですね! そんなakinaさんの肩書きは、“手紙書道家”。手紙書道家って何ですか?」
Akina「『書道家なんですか?』と聞かれることが多いんですけど、そうではなくて。私の軸に『手紙に救われた』という経験があって、そこからどうやって広めていこうと思った時に、紙と手書きの文字が私にとって大事な要素だなと思って。そこで進み続けていく中で和紙に出会って。書道はずっとやっていて、手紙の軸に和紙と書道が結びついて、自分で手紙書道、というのを名付けてやっております」
小山「書いている文字は、文字というより言葉なんですか?」
akina「言葉だったり、漢字だとしても贈り相手とか届けたい想いに合わせて書体を変えたり……手紙のように相手がいるからこそ生まれるもので、すごく想いに寄り添った部分があります」
小山「自分が書きたいから書くというよりは誰かに届けたくて書くんですね」
akina「そうですね」
小山「手紙書道家って1人だけですか?」
akina「そうですね、いらっしゃらないかなと思います」
実際にakinaさんの作品を見せていただきました。
akina「私が贈った人に届けたい想いとか、その人がどんなことを大切にしているか、その人はこんな雰囲気だなというのに合わせて漢字を選んでいて」
小山「この“響”は誰に宛てたんですか?」
akina「“響”は、高校の吹奏楽部の同級生で、すごく音楽を大事にしている子で。ちょっと悩んでいる時期だったので、音楽のようにいい影響だったりを、周りに響かせていけるような存在だなと私は思っていたので、それを込めて書きました」
宇賀「下の“音”の部分が右に上がってかすれていたりとか、すごく個性があるというか面白いですよね。これもちゃんと意図して書かれているんですもんね」
akina「バランスを見ながら書いております」
宇賀「akinaさんは普段は四国にいらっしゃるんですか?」
akina「香川の高松の方に住んでいます」
宇賀「今回はどうして東京にいらしていたんですか?」
akina「元々、2022年の3月末から6月にかけて車中泊をしながら紙を巡る日本一周をしておりまして」
小山「いわゆるバンライファーですね。日本中を巡っていたんですか?」
akina「日本中の和紙職人さん、本物にこだわった紙を作っていらっしゃる方を巡って、その方の作っている紙そのものもそうなんですけど、その方の生き方とか想いの部分を聞いて、どんな紙が生まれているのかっていうのを聞いて巡るような旅をしていました」
宇賀「高松から出発するんですね」
小山「今回はたまたま東京付近にいたんですか?」
akina「今回はその日本一周を終えて、2022年の日本一周完結編ということで、大阪のあたりからヒッチハイクをして東京の方に来ました」
小山「えっ、ここまでヒッチハイクをしたんですか?」
宇賀「今、できるんですね!」
akina「結構、1人の方がガッツリ進んでくれたりもしたんですけど、多い日では1日で5台の方を乗り継いで、みたいなことをしながら。静岡・山梨あたりは和紙巡りもあったので、結構時間をかけて」
宇賀「そこも全部ヒッチハイクなんですね! すごいなあ」
小山「乗せてくれた人にも、最後に書をプレゼントしたりしているんですか?」
akina「はい、送ってくださった方への感謝を込めて、その人に合ったはがきをお渡ししていました」
小山「今、このラジオを聴いている人で、乗せていた人がいたら『あ! ラジオに出てる!』って思いますよね」
akina「聴いていただけたら嬉しいですね」
宇賀「バンライファーをしている時も、きっといろんな出会いがありましたよね」
akina「ありました。銭湯に数日に1回行くんですけど、その時に銭湯で仲良くなったおばあちゃんが『車中泊なんて可哀想だから泊めてあげるよ』って、あたたかいご飯とふかふかの布団を用意していただいたりして。苦しいこともいっぱいある現代だけど、あったかい世界ってちゃんとあるんだなとすごく感じました」
宇賀「海外にも行かれていたんですね?」
akina「日本一周が終わって、数週間後にフランスの方に76日間、『フランス紙留学』ということでクラウドファンディングで資金を集めて、最終的にはパリのノートルダム大聖堂の近くで個展をして帰ってきました」
宇賀「フランスでの書道への反応はどうでしたか?」
akina「和紙を切り口に和紙職人さんの想いや生き方と、そこで私が感じた想い、届けたいものをリンクさせた作品を置いていたので、そこは日本の個展の時と質問の仕方が違くて、『これは何の木で出来ているの?』とか、『何で染めているの?』と、私が届けたい部分をすごく興味を持ってくださって。手紙という部分に関しても、国と言葉は違うけれどすごく共感をしてもらったり、『これは絶対に世界中に伝えていくべきだよ』と言ってくださったり。届いたな、という感覚はありましたね」
そして、お正月ということで、スタジオではakinaさんが用意してくれた墨汁と筆ペンで、書き初めにも挑戦しました。
akina「普段だったら硯で墨をするんですけど、手軽に書けるようにということで、筆ペンと墨汁を別に用意しています。つけながら、手軽に書いていただければと思います」
小山「なるほど、筆ペンのいわゆる内側の墨を染み出させるんじゃなくて、墨汁に筆をそのままつけて使うんですね」
宇賀「さらに特別な紙をご用意してくださったんですよね」
akina「書き初めというと大きなイメージがあるかもしれないんですけど、はがきサイズだったら『1年後の自分へ』というタイトルの手紙のような書き初めをしたいなと思っていて。このサイズだったらずっと持っていられるな、というのと、ヒッチハイクの旅で静岡県の和紙職人さんの工房をお訪ねして、工房の窓を開けたら富士山が見えるような場所だったんです。そのお水を使っていたり、手漉き和紙の職人の仕事の素晴らしさにすごく誇りを持ってやっていらっしゃる方なので、お正月といえば富士山だったり、そういう想いのこもった紙に書くというのはすごくいいかなと思いました」
小山「書くのは好きなものでいいですか?」
akina「1年後の自分に書く感じで。何を書こうと悩む時間も大事だなあと思います」
悩んだ末に薫堂さんと宇賀さんが書いたのは……。
宇賀「何て書いたんですか?」
小山「『湯道温心』。湯の道で心を温める。ちょっと垂れましたけど……」
宇賀「それがいい感じですよ。私は『健康第一』です」
akina「和紙の保存性をすごく大事に思って、原料だったり技術や製法を誇っていらっしゃる職人さんなので、この紙と一緒にいろんな時間を過ごしていただけたら1年間きっと素敵なものになると思います」
小山「紙によって全然違いますよね」
宇賀「この番組は手紙をテーマにしていますが、akinaさんはお手紙を書く機会は多いですか?」
akina「そうですね、多いですね」
宇賀「これまで書いたり、受け取ったりした中で印象に残っているものはありますか?」
akina「自分の20歳の誕生日に祖母が突然亡くなって、すごく後悔だったり絶望でいっぱいだった時に、自分の想いを吐き出すために書いて棺桶に入れた手紙が、自分の原点です。すごく大事な手紙です」
宇賀「どういう気持ちを伝えたんですか?」
akina「いろんな事情があって会えなくて、謝りたかったことも聞きたかったことも思い出もすごくあって。それを手紙だからこそよく見られようとか一切なく、思い浮かんだことをどんどん書いて。20歳を迎えてここからどんな人になりたいのか、決意を書いた手紙でした」
宇賀「そして、今日は『今、お手紙を書きたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
akina「祖母への手紙です。空に飛ぶ感じの封筒と便箋を選んで書きました」
akinaさんのお手紙の朗読は、ぜひ、radikoでお聞きください(2023年1月8日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、akinaさんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。ご本人に責任をもってお渡しいたします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST akinaさん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
手紙書道家のakinaさん、ありがとうございました!
akinaさん Instagram
小山「そうなんですね! そんなakinaさんの肩書きは、“手紙書道家”。手紙書道家って何ですか?」
Akina「『書道家なんですか?』と聞かれることが多いんですけど、そうではなくて。私の軸に『手紙に救われた』という経験があって、そこからどうやって広めていこうと思った時に、紙と手書きの文字が私にとって大事な要素だなと思って。そこで進み続けていく中で和紙に出会って。書道はずっとやっていて、手紙の軸に和紙と書道が結びついて、自分で手紙書道、というのを名付けてやっております」
小山「書いている文字は、文字というより言葉なんですか?」
akina「言葉だったり、漢字だとしても贈り相手とか届けたい想いに合わせて書体を変えたり……手紙のように相手がいるからこそ生まれるもので、すごく想いに寄り添った部分があります」
小山「自分が書きたいから書くというよりは誰かに届けたくて書くんですね」
akina「そうですね」
小山「手紙書道家って1人だけですか?」
akina「そうですね、いらっしゃらないかなと思います」
実際にakinaさんの作品を見せていただきました。
akina「私が贈った人に届けたい想いとか、その人がどんなことを大切にしているか、その人はこんな雰囲気だなというのに合わせて漢字を選んでいて」
小山「この“響”は誰に宛てたんですか?」
akina「“響”は、高校の吹奏楽部の同級生で、すごく音楽を大事にしている子で。ちょっと悩んでいる時期だったので、音楽のようにいい影響だったりを、周りに響かせていけるような存在だなと私は思っていたので、それを込めて書きました」
宇賀「下の“音”の部分が右に上がってかすれていたりとか、すごく個性があるというか面白いですよね。これもちゃんと意図して書かれているんですもんね」
akina「バランスを見ながら書いております」
宇賀「akinaさんは普段は四国にいらっしゃるんですか?」
akina「香川の高松の方に住んでいます」
宇賀「今回はどうして東京にいらしていたんですか?」
akina「元々、2022年の3月末から6月にかけて車中泊をしながら紙を巡る日本一周をしておりまして」
小山「いわゆるバンライファーですね。日本中を巡っていたんですか?」
akina「日本中の和紙職人さん、本物にこだわった紙を作っていらっしゃる方を巡って、その方の作っている紙そのものもそうなんですけど、その方の生き方とか想いの部分を聞いて、どんな紙が生まれているのかっていうのを聞いて巡るような旅をしていました」
宇賀「高松から出発するんですね」
小山「今回はたまたま東京付近にいたんですか?」
akina「今回はその日本一周を終えて、2022年の日本一周完結編ということで、大阪のあたりからヒッチハイクをして東京の方に来ました」
小山「えっ、ここまでヒッチハイクをしたんですか?」
宇賀「今、できるんですね!」
akina「結構、1人の方がガッツリ進んでくれたりもしたんですけど、多い日では1日で5台の方を乗り継いで、みたいなことをしながら。静岡・山梨あたりは和紙巡りもあったので、結構時間をかけて」
宇賀「そこも全部ヒッチハイクなんですね! すごいなあ」
小山「乗せてくれた人にも、最後に書をプレゼントしたりしているんですか?」
akina「はい、送ってくださった方への感謝を込めて、その人に合ったはがきをお渡ししていました」
小山「今、このラジオを聴いている人で、乗せていた人がいたら『あ! ラジオに出てる!』って思いますよね」
akina「聴いていただけたら嬉しいですね」
宇賀「バンライファーをしている時も、きっといろんな出会いがありましたよね」
akina「ありました。銭湯に数日に1回行くんですけど、その時に銭湯で仲良くなったおばあちゃんが『車中泊なんて可哀想だから泊めてあげるよ』って、あたたかいご飯とふかふかの布団を用意していただいたりして。苦しいこともいっぱいある現代だけど、あったかい世界ってちゃんとあるんだなとすごく感じました」
宇賀「海外にも行かれていたんですね?」
akina「日本一周が終わって、数週間後にフランスの方に76日間、『フランス紙留学』ということでクラウドファンディングで資金を集めて、最終的にはパリのノートルダム大聖堂の近くで個展をして帰ってきました」
宇賀「フランスでの書道への反応はどうでしたか?」
akina「和紙を切り口に和紙職人さんの想いや生き方と、そこで私が感じた想い、届けたいものをリンクさせた作品を置いていたので、そこは日本の個展の時と質問の仕方が違くて、『これは何の木で出来ているの?』とか、『何で染めているの?』と、私が届けたい部分をすごく興味を持ってくださって。手紙という部分に関しても、国と言葉は違うけれどすごく共感をしてもらったり、『これは絶対に世界中に伝えていくべきだよ』と言ってくださったり。届いたな、という感覚はありましたね」
そして、お正月ということで、スタジオではakinaさんが用意してくれた墨汁と筆ペンで、書き初めにも挑戦しました。
akina「普段だったら硯で墨をするんですけど、手軽に書けるようにということで、筆ペンと墨汁を別に用意しています。つけながら、手軽に書いていただければと思います」
小山「なるほど、筆ペンのいわゆる内側の墨を染み出させるんじゃなくて、墨汁に筆をそのままつけて使うんですね」
宇賀「さらに特別な紙をご用意してくださったんですよね」
akina「書き初めというと大きなイメージがあるかもしれないんですけど、はがきサイズだったら『1年後の自分へ』というタイトルの手紙のような書き初めをしたいなと思っていて。このサイズだったらずっと持っていられるな、というのと、ヒッチハイクの旅で静岡県の和紙職人さんの工房をお訪ねして、工房の窓を開けたら富士山が見えるような場所だったんです。そのお水を使っていたり、手漉き和紙の職人の仕事の素晴らしさにすごく誇りを持ってやっていらっしゃる方なので、お正月といえば富士山だったり、そういう想いのこもった紙に書くというのはすごくいいかなと思いました」
小山「書くのは好きなものでいいですか?」
akina「1年後の自分に書く感じで。何を書こうと悩む時間も大事だなあと思います」
悩んだ末に薫堂さんと宇賀さんが書いたのは……。
宇賀「何て書いたんですか?」
小山「『湯道温心』。湯の道で心を温める。ちょっと垂れましたけど……」
宇賀「それがいい感じですよ。私は『健康第一』です」
akina「和紙の保存性をすごく大事に思って、原料だったり技術や製法を誇っていらっしゃる職人さんなので、この紙と一緒にいろんな時間を過ごしていただけたら1年間きっと素敵なものになると思います」
小山「紙によって全然違いますよね」
宇賀「この番組は手紙をテーマにしていますが、akinaさんはお手紙を書く機会は多いですか?」
akina「そうですね、多いですね」
宇賀「これまで書いたり、受け取ったりした中で印象に残っているものはありますか?」
akina「自分の20歳の誕生日に祖母が突然亡くなって、すごく後悔だったり絶望でいっぱいだった時に、自分の想いを吐き出すために書いて棺桶に入れた手紙が、自分の原点です。すごく大事な手紙です」
宇賀「どういう気持ちを伝えたんですか?」
akina「いろんな事情があって会えなくて、謝りたかったことも聞きたかったことも思い出もすごくあって。それを手紙だからこそよく見られようとか一切なく、思い浮かんだことをどんどん書いて。20歳を迎えてここからどんな人になりたいのか、決意を書いた手紙でした」
宇賀「そして、今日は『今、お手紙を書きたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
akina「祖母への手紙です。空に飛ぶ感じの封筒と便箋を選んで書きました」
akinaさんのお手紙の朗読は、ぜひ、radikoでお聞きください(2023年1月8日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、akinaさんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。ご本人に責任をもってお渡しいたします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST akinaさん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
手紙書道家のakinaさん、ありがとうございました!
akinaさん Instagram
皆さんからのお手紙、お待ちしています
毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
「年賀状、お待ちしています」
SUNDAY’S POSTでは、今年も皆さんからの年賀状を募集します。「2023年の目標」を書いて、送ってください。1月7日まで受け付けます。番組からは、その目標にエールを送るお手紙でお返事をします。目標は、1人1つでお願いします。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】です。お待ちしています!
今週の後クレ
今回のメッセージは、東京都〈昭島郵便局〉石橋加奈子さんでした!「新年あけましておめでとうございます。 配達を受け持つ郵便局の局長をしています。元日の今日は、北海道から沖縄まで日本全国、津々浦々の郵便局社員が年賀状を一斉にお届けしています。昭島郵便局でも今朝早く、約60万通の年賀状を乗せた62台の赤いバイクを送り出してきました。お届けした年賀状を玄関先で1枚1枚めくっているお客さま、その満面の笑顔を想像するだけでも、あたたかい気持ちになります。 私の場合は、仕事柄、年末年始に里帰りができないので、北九州にいる両親には『春には帰るけん、コロナに負けんで元気にしとき!』とメッセージを添えました。 リスナーの皆さまにも今頃きっと、笑顔をお届けできていることと思います。」
MORE
MORE
この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛