マンホールを愛する“マンホーラー”が登場!
- 2022/11/13
レジェンド・マンホーラー 森本庄治さんをお迎えして
小山「実は先日、下水道協会の方からインタビューを受けたんです」宇賀「下水道協会から? さすが幅広いですね」
小山「映画『湯道』の公開が近づいて来ているから、繋がっておくといいかな? と思ったら、上水道と下水道は違うらしいんですよ。聞いて見たら、めちゃくちゃ面白くて、下水の話が。今日はその話から広がって、ある方をご紹介いただきました。レジェンド・マンホーラーって知っていますか?」
宇賀「レジェンド・マンホーラー?」
小山「マンホールを愛している人たちです!」
今週は、レジェンド・マンホーラーの森本庄治さんをお迎えしました。
小山「“マンホーラー”はいつ頃できたんですか?」
森本「2010年くらいですかね。この趣味を広めるためには何か名前がないと広まらないと思いまして、マンホーラーという名前をつけて色々なところに行っていたら、気づいたら日経さんとかも使うようになってくれて。ありがたいな、という感じです」
小山「別にマンホールを管理している人ではなくて、マンホールを見るのが好きな人なんですよね」
森本「管理する方は、僕らは“プロ・マンホーラー”と呼んでいます(笑)」
小山「なぜ、マンホールの蓋に魅せられたんですか」
森本「旅に行くことが非常に多くて、長野の松本に行った時に、信号待ちをしていたんですよ。パッと下を向いたら色がついているマンホールの蓋があって。その時は30いくつだったんですけど、今までの人生で色がついているマンホールの蓋って見たことがないな、というところから興味を持ち始めまして。探し始めた感じですね」
小山「マンホールの蓋は、昔はご当地ものとかもなくて、同じものばっかりだったんですか?」
森本「下水ってどうしても汚いものじゃないですか。昔、当時の建設省さんが、『下水のシステムの中で、唯一みんなが見れるものは浄水場かマンホールの蓋だ』ということでマンホールの蓋に目を付けて、日本人が大好きなご当地ものを作ろうということから始まったので。国策ですね。昭和50年代ですから、1975年から85年くらいにかけて始めた感じですね」
小山「マンホールを見るためだけに旅をしたりもするんですか?」
森本「むしろそうですね、はい」
宇賀「いちばんの胸熱マンホールは何ですか?」
森本「福井のマンホールの蓋が好きで、フェニックスなんですけど、『なんでフェニックス?』と思いますよね。大体、マンホールの蓋って日本全国の市町村の花、木、鳥がデザインされているんですけど、フェニックスって実在しないじゃないですか。調べていったら、福井は2回、街が全滅しているらしいんですよ。1回目が福井大空襲で街が焼け野原になってしまって。2回目は復興をしていたら福井大震災が起こってしまって、また街が全滅して。その2回の全滅からの復活ということでフェニックスが描かれているという話を聞いた時には、結構深いと思いまして、そこから本当にのめり込んでいった感じですね」
小山「今、日本にマンホーラーは何人くらいいるんですか?」
森本「ちょっとわからないんですけど、マンホールサミットというのがありまして。私も登壇して喋るんですけど、最近はコロナの前に大阪の池田市でやって4,500人。その前の年は北九州市でやって5,400人くらい来たと言われていて」
小山「今年は開催するんですか?」
森本「今年は所沢で11月19日に開催します。関東なので、多分7,000人は来るんじゃないかと言っていて」
小山「サミットって何をするんですか?」
森本「マンホールの蓋をみんなで愛でるんですよ」
小山・宇賀「(笑)」
小山「マンホーラーの方が集まって写真とか見せ合うんですか?」
森本「講演をやって楽しみ方を新しく提案したりとかですね。アニメーションに出てくるマンホールの蓋だけを研究されている方とか、かなりマニアックな方もいますよ。最近面白いのは、市民の方々が公募でデザインをするので、小学生の子どもがデザインした蓋ができたりとか。
あと、最近流行っているのは漫画家さんが錦を飾る意味で、いろいろな蓋が全国に出来ていますね。『ちびまる子ちゃん』は清水ですよね。わざわざマンホールの蓋を2種類作って寄贈をされたんですよ。なんでかというと、マンホールの蓋がブームになっているから、その蓋で静岡が盛り上がればいい、ということで、さくらももこ先生が亡くなる前に寄贈したという話もあります」
小山「森本さんは見に行かれたんですか?」
森本「もちろん。僕らは『ここに替わるだろう』というのを押さえて、設置されたらまた行く、みたいな」
宇賀「設置される前も行くんですね! それは当たったんですか?」
森本「当たりました! 感動でしたね、いろんな人がマンホールの写真を撮るために並んでいたのがすごく嬉しかったですね」
小山「マンホールは結局、点検口なんですか?」
森本「点検口ですね」
宇賀「何メートルくらい下がるんですか?」
森本「5メートルとかあるから、落ちたら死んじゃう感じですね」
宇賀「増水した時とか、台風が来た時に……」
森本「蓋から水が吹き出したりとかしていますよね。最近はかなり安全になっていて。昔は蓋が外れちゃったら歩いていてもわからないんですよね。最近の蓋は全部ロックがかかったりとか、水が流れ込んでくると流すように作っているんです。あれは日本の安全技術ですね」
小山「街の機能ってすごいですよね。我々は当たり前だと思っているけど、足元の下にたくさんの糞尿が行き交っているわけですもんね」
森本「あれも水の力で全部処理をしているので、10メートルで3センチメートル落ちるんです。緩やかな傾斜がついていて、自然の力で流しているんです。水をきれいにする施設まで距離が長いので」
小山「途中、詰まったりしないんですか?」
森本「そのためにマンホールの蓋があるんです。実はポンプアップを途中でしていまして」
小山「下まで下りきったところでもう1回上に上げて、浅いところに行ってまた傾斜をつけて……」
森本「それで下水処理場まで運んでいるんです」
小山「我々、本当に蓋しか見ていないですね」
宇賀「今日は、今お手紙を書きたい方へ宛てたお手紙を書いてきてくださったんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
森本「マンホール蓋と、まつわる人々への手紙です」
小山「蓋そのものに手紙を?」
森本「そうです。当然それだけではなくて、やっぱりいろいろな方々と知り合って楽しく過ごしているので、その方にも宛てたいなと思っています」
森本さんのお手紙の朗読は、ぜひ、radikoでお聞きください(11月20日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、森本さんへお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。ご本人に責任をもってお渡しいたします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 森本庄治さん 宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
「第10回マンホールサミットin所沢」
レジェンド・マンホーラー森本庄治さん、ありがとうございました!
小山「“マンホーラー”はいつ頃できたんですか?」
森本「2010年くらいですかね。この趣味を広めるためには何か名前がないと広まらないと思いまして、マンホーラーという名前をつけて色々なところに行っていたら、気づいたら日経さんとかも使うようになってくれて。ありがたいな、という感じです」
小山「別にマンホールを管理している人ではなくて、マンホールを見るのが好きな人なんですよね」
森本「管理する方は、僕らは“プロ・マンホーラー”と呼んでいます(笑)」
小山「なぜ、マンホールの蓋に魅せられたんですか」
森本「旅に行くことが非常に多くて、長野の松本に行った時に、信号待ちをしていたんですよ。パッと下を向いたら色がついているマンホールの蓋があって。その時は30いくつだったんですけど、今までの人生で色がついているマンホールの蓋って見たことがないな、というところから興味を持ち始めまして。探し始めた感じですね」
小山「マンホールの蓋は、昔はご当地ものとかもなくて、同じものばっかりだったんですか?」
森本「下水ってどうしても汚いものじゃないですか。昔、当時の建設省さんが、『下水のシステムの中で、唯一みんなが見れるものは浄水場かマンホールの蓋だ』ということでマンホールの蓋に目を付けて、日本人が大好きなご当地ものを作ろうということから始まったので。国策ですね。昭和50年代ですから、1975年から85年くらいにかけて始めた感じですね」
小山「マンホールを見るためだけに旅をしたりもするんですか?」
森本「むしろそうですね、はい」
宇賀「いちばんの胸熱マンホールは何ですか?」
森本「福井のマンホールの蓋が好きで、フェニックスなんですけど、『なんでフェニックス?』と思いますよね。大体、マンホールの蓋って日本全国の市町村の花、木、鳥がデザインされているんですけど、フェニックスって実在しないじゃないですか。調べていったら、福井は2回、街が全滅しているらしいんですよ。1回目が福井大空襲で街が焼け野原になってしまって。2回目は復興をしていたら福井大震災が起こってしまって、また街が全滅して。その2回の全滅からの復活ということでフェニックスが描かれているという話を聞いた時には、結構深いと思いまして、そこから本当にのめり込んでいった感じですね」
小山「今、日本にマンホーラーは何人くらいいるんですか?」
森本「ちょっとわからないんですけど、マンホールサミットというのがありまして。私も登壇して喋るんですけど、最近はコロナの前に大阪の池田市でやって4,500人。その前の年は北九州市でやって5,400人くらい来たと言われていて」
小山「今年は開催するんですか?」
森本「今年は所沢で11月19日に開催します。関東なので、多分7,000人は来るんじゃないかと言っていて」
小山「サミットって何をするんですか?」
森本「マンホールの蓋をみんなで愛でるんですよ」
小山・宇賀「(笑)」
小山「マンホーラーの方が集まって写真とか見せ合うんですか?」
森本「講演をやって楽しみ方を新しく提案したりとかですね。アニメーションに出てくるマンホールの蓋だけを研究されている方とか、かなりマニアックな方もいますよ。最近面白いのは、市民の方々が公募でデザインをするので、小学生の子どもがデザインした蓋ができたりとか。
あと、最近流行っているのは漫画家さんが錦を飾る意味で、いろいろな蓋が全国に出来ていますね。『ちびまる子ちゃん』は清水ですよね。わざわざマンホールの蓋を2種類作って寄贈をされたんですよ。なんでかというと、マンホールの蓋がブームになっているから、その蓋で静岡が盛り上がればいい、ということで、さくらももこ先生が亡くなる前に寄贈したという話もあります」
小山「森本さんは見に行かれたんですか?」
森本「もちろん。僕らは『ここに替わるだろう』というのを押さえて、設置されたらまた行く、みたいな」
宇賀「設置される前も行くんですね! それは当たったんですか?」
森本「当たりました! 感動でしたね、いろんな人がマンホールの写真を撮るために並んでいたのがすごく嬉しかったですね」
小山「マンホールは結局、点検口なんですか?」
森本「点検口ですね」
宇賀「何メートルくらい下がるんですか?」
森本「5メートルとかあるから、落ちたら死んじゃう感じですね」
宇賀「増水した時とか、台風が来た時に……」
森本「蓋から水が吹き出したりとかしていますよね。最近はかなり安全になっていて。昔は蓋が外れちゃったら歩いていてもわからないんですよね。最近の蓋は全部ロックがかかったりとか、水が流れ込んでくると流すように作っているんです。あれは日本の安全技術ですね」
小山「街の機能ってすごいですよね。我々は当たり前だと思っているけど、足元の下にたくさんの糞尿が行き交っているわけですもんね」
森本「あれも水の力で全部処理をしているので、10メートルで3センチメートル落ちるんです。緩やかな傾斜がついていて、自然の力で流しているんです。水をきれいにする施設まで距離が長いので」
小山「途中、詰まったりしないんですか?」
森本「そのためにマンホールの蓋があるんです。実はポンプアップを途中でしていまして」
小山「下まで下りきったところでもう1回上に上げて、浅いところに行ってまた傾斜をつけて……」
森本「それで下水処理場まで運んでいるんです」
小山「我々、本当に蓋しか見ていないですね」
宇賀「今日は、今お手紙を書きたい方へ宛てたお手紙を書いてきてくださったんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
森本「マンホール蓋と、まつわる人々への手紙です」
小山「蓋そのものに手紙を?」
森本「そうです。当然それだけではなくて、やっぱりいろいろな方々と知り合って楽しく過ごしているので、その方にも宛てたいなと思っています」
森本さんのお手紙の朗読は、ぜひ、radikoでお聞きください(11月20日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、森本さんへお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。ご本人に責任をもってお渡しいたします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 森本庄治さん 宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
「第10回マンホールサミットin所沢」
レジェンド・マンホーラー森本庄治さん、ありがとうございました!
#手紙にしよう 冬のグリーティング切手
宇賀「11月16日(水曜日)に『冬のグリーティング』の切手が発売されます。その切手に合わせて、イラストレーターの木内達朗さんがポストカードを作ってくださいました!」小山「木内さんからお手紙が届いているので、ご紹介します」
〈はじめまして。イラストレーターの木内達朗(きうち・たつろう)と申します。
僕が小学生のときに、世の中は切手収集ブームで盛り上がっていまして、デパートへ行けば切手販売コーナーがあり、自転車で行けるくらいの近所には切手ショップがありました。
僕もご多分に漏れず切手を集めていましたが、小学生なのでお小遣いで買えるのはささやかな値段のものばかりだったこと、それでも切手に指紋が付かないようにピンセットで丁寧に扱っていたことを思い出します。ブームが去るとともに残念ながら切手収集もやめてしまいましたが、この度 『#手紙にしよう』の企画で、実際に切手をデザインされている楠田祐士(くすだ・ゆうじ)さんと対談する機会をいただいたのは、とてもラッキーなことであったと思います。
このときのお話をもとに、冬のグリーティング切手に合うポストカードを描きました。
スノードームをプレゼントするような感じでお手紙を書いていただければ嬉しいです。
イラストレーター 木内達朗〉
宇賀「本当に可愛いんですよ、このスノードームのはがき」
小山「この切手がまさにスノードームなんですね」
宇賀「一気に冬っぽくなりますね、暖かみがあって」
小山「クリスマスカード代わりにもなりますね」
宇賀「ぜひ、切手とポストカードの物語を想像しながら、お手紙をしたためてみてください。切手デザイナー楠田さんと木内さんの対談の様子は、&Postのサイトにてお楽しみください。 そして今回も、切手の発売を記念した記念押印と、楠田さんと木内さんのサインが入ったカードを、抽選で5名さまにプレゼントします。
ご希望の方は、【〒郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST #手紙にしようハガキプレゼント係】までご応募ください。当選は発送をもって代えさせていただきます」
&Post「ストーリーを感じる冬の切手とポストカード」
移動型郵便局ポストカー in 東京蚤の市
「第18回東京蚤の市」にポストカーが登場します。東京蚤の市の開催場所は立川の国営昭和記念公園。11月18日(金)、19日(土)、20日(日)の3日間の開催です。「掘り出しもの、みつけた!」を合言葉に、ビンテージ家具や古書、北欧雑貨など、暮らしを豊かにしてくれるお店が勢揃いします。
ポストカーは6月に開催された東京蚤の市にも参加したのですが、その時は、3日間で1,200通を超えるお手紙が投函されました。
今回もイラストレーター・オカタオカさんのイラスト満載のポストカードでお手紙が書けます。ポストカーの参加費は無料ですが、東京蚤の市全体の入場料がかかります。詳細は東京蚤の市のサイトをご覧ください。
「第18回東京蚤の市」
皆さんからのお手紙、お待ちしています
毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
今週の後クレ
今回のメッセージは、大阪府〈大阪東郵便局〉佐藤利夫さんでした!「昔、もらった年賀葉書を実家に帰った際に整理していたところ、読み返しているうちに昔に戻ったように、その時の場面がスッと頭に出てきて、残しておいてよかったなと思う時があります。大事なことや伝えたいことは手紙のほうがいいなと思いました。」
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この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛