ヴァイオリニストの石田泰尚さんが登場!
- 2022/08/21
ヴァイオリニスト 石田泰尚さんをお迎えして
今週は、ヴァイオリニストの石田泰尚さんをスタジオにお迎えしました。「硬派弦楽アンサンブル石田組」をプロデュースし、いわゆるヴァイオリニストのイメージとは少し違う “強面”な印象の石田さんですが……
小山「石田さん、“組長”と呼ばれているそうですが……」
石田「はい」
小山「硬派弦楽アンサンブル石田組の、“硬派弦楽”ってどういうことですか?」
石田「これは僕がつけたわけじゃないんですけど、知らないうちに硬派弦楽に」
宇賀「今日はヴァイオリンをお持ちいただいているということで、さっそく聞かせていただくことはできますか?」
井上陽水「少年時代」の一節を生演奏していただきました。こちらはぜひradikoでお聞きください!
小山「石田さんは1995年に国立音楽大学を首席で卒業されていますが、何歳からヴァイオリンをやられているんですか?」
石田「3歳からですね」
宇賀「ずっとその道に進もうと思われていたんですか?」
石田「最初はまったく思っていなかったです。プロに行こうと決めたのは本当に高3の秋くらいですね。高校は普通の男子校だったんで」
小山「東京フィルハーモニー交響楽団と合併した新星日本交響楽団に入団されて、神奈川フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターなんですね」
石田「合併したのと同時に、今の神奈川フィルに移籍しまして」
小山「コンサートマスターになれたのは20代ですか?」
石田「はい」
宇賀「2020年からは京都市交響楽団の特別客演コンサートマスターも兼任されています」
小山「コンサートマスターってどういうことをやるんですか? 指揮者とはまた違うわけですよね」
石田「そうですね。指揮者の持っている音楽性みたいなものを、一番近くで弾いているのでいち早く感じて。それを自分の演奏している様だとかでみんなに伝える、みたいな」
宇賀「ある日、急に指名されるんですか?」
石田「基本的にコンサートマスターは推薦といいますか、僕が神奈川フィルに移籍したのも、当時振っていた指揮者の方に呼ばれて。何回か行きだして、そうすると神奈川フィルの団員さんが見るので、そこで皆さんが判断する感じです」
小山「『あの人違うんじゃないですか?』と言われることもあるんですか?」
石田「もちろん、全然あります」
小山「厳しい世界ですね。コンサートマスターはヴァイオリニストだけですか?」
石田「今の時代はもうヴァイオリンがコンサートマスターですね」
宇賀「コンサートの時は、服装はどうされているんですか?」
石田「オーケストラの場合は、『この公演はタキシードでお願いします』『燕尾服でお願いします』となっているので、それは必ず着ます」
小山「ちなみに今日のお洋服は……」
石田「京都に本店がある、和のお店で買っていますね」
今年の6月、石田さんの著書『音楽家である前に、人間であれ!(音楽之友社)』が出版されました。
小山「本によると、学生時代に勘違いをしていた時期があったと?」
石田「音大ってほぼ女子大なんですよ。要するに、ちやほやされちゃうんですね。それでちょっと勘違いをして。『俺、すげえ』みたいな」
小山「鼻をへし折られたきっかけがあったんですか?」
石田「チェロの教授だった先生に呼び出しをくらいまして、『自分でうまいと思っているんだろう? お前くらいのやつなんて、世の中に出たらいくらでもいるんだからな。今の現状に満足するな』と」
小山「それはすぐに腹の底に落ちたんですか?」
石田「このままじゃ俺、ダメなんだ、と」
小山「気付けるのがすごいですよね」
石田「本当にその先生には感謝しています」
宇賀「そこから変われたわけですね」
石田「変わりました。練習もそうですし、とにかく勘違いはやめよう、と」
宇賀「ご自身で思う、ヴァイオリンというか音色の特徴はどういうところだと思いますか?」
石田「なんですかね……よく言われるのは、繊細。見かけによらず繊細、と」
小山・宇賀「(笑)」
宇賀「見かけとのギャップはつい(笑)」
小山「『音楽家である前に、人間であれ!』の中に石田組の写真も載っているんですけど、曲はどんなものをやるんですか?」
石田「クラシックはもちろん、映画音楽、ロック、とにかくいろんなジャンルをやります」
小山「みなとみらいホールでの公演の時は、かぶりものをして弾いていますね」
石田「アンコールの時、コスプレ大会みたいになっていて。かぶりものをしたり、歌を歌ったり」
小山「どんなのを歌われるんですか?」
石田「『津軽海峡冬景色』とか」
宇賀「いろんなジャンルをやられると、お客さんからはどういう反応なんですか?」
石田「すごいですよ、歓声が。いろいろなジャンルをやると僕たちも楽しいですし、お客さんも楽しんでいるのがわかるので」
小山「エンターテインメントを提供したいという想いがあるんですね」
石田「そうですね。クラシック以外の曲もこんなにかっこよく弾けるんだぜ、というアピールをしています」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにしていまして、これまで受け取ったり書いたりした中で、心に残っているお手紙はありますか?」
石田「一番嬉しいのは、母親の知り合いだった仲のいい方から、『演奏を聞いて元気になりました』みたいな、そういう手紙が嬉しいですね。お子さんからもたまに手紙をもらうんですけど、『将来、石田さんみたいになりたいです』とか、そういうのはたまらないというか、影響されているんだなと」
小山「自分は気づかないうちに、いろいろな人の人生を変えているんじゃないですか、きっと」
石田「そうですね、確かに、僕の影響で音楽大学に行った子もいます」
小山「いつかそういう人たちが石田組に入ってきて一緒にやったら楽しいでしょうね」
石田「本当にそうですね」
宇賀「そして今日は、『いま手紙を書きたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
石田「母親ですね」
宇賀「どうしてお母様に?」
石田「4年前の8月に亡くなって。一番の自分の理解者というか、一番のファンだったので」
石田さんがお母様に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聴きください(8月28日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、石田さんへお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しいたします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST石田泰尚さん 宛】にお願いします」
宇賀「石田さんの今後のご活動の予定はいかがですか?」
石田「石田組が、9月、10月、11月も何か(活動が)あるんですけど、12月31日にみなとみらいホールで、3時開演で石田組大感謝祭をやります」
石田組はじめ、石田さんの演奏活動はぜひホームページなどでチェックしてみてください。
ヴァイオリニストの石田泰尚さん、ありがとうございました!
石田泰尚さん オフィシャルウェブサイト
『音楽家である前に、人間であれ!(音楽之友社)』
石田「はい」
小山「硬派弦楽アンサンブル石田組の、“硬派弦楽”ってどういうことですか?」
石田「これは僕がつけたわけじゃないんですけど、知らないうちに硬派弦楽に」
宇賀「今日はヴァイオリンをお持ちいただいているということで、さっそく聞かせていただくことはできますか?」
井上陽水「少年時代」の一節を生演奏していただきました。こちらはぜひradikoでお聞きください!
小山「石田さんは1995年に国立音楽大学を首席で卒業されていますが、何歳からヴァイオリンをやられているんですか?」
石田「3歳からですね」
宇賀「ずっとその道に進もうと思われていたんですか?」
石田「最初はまったく思っていなかったです。プロに行こうと決めたのは本当に高3の秋くらいですね。高校は普通の男子校だったんで」
小山「東京フィルハーモニー交響楽団と合併した新星日本交響楽団に入団されて、神奈川フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターなんですね」
石田「合併したのと同時に、今の神奈川フィルに移籍しまして」
小山「コンサートマスターになれたのは20代ですか?」
石田「はい」
宇賀「2020年からは京都市交響楽団の特別客演コンサートマスターも兼任されています」
小山「コンサートマスターってどういうことをやるんですか? 指揮者とはまた違うわけですよね」
石田「そうですね。指揮者の持っている音楽性みたいなものを、一番近くで弾いているのでいち早く感じて。それを自分の演奏している様だとかでみんなに伝える、みたいな」
宇賀「ある日、急に指名されるんですか?」
石田「基本的にコンサートマスターは推薦といいますか、僕が神奈川フィルに移籍したのも、当時振っていた指揮者の方に呼ばれて。何回か行きだして、そうすると神奈川フィルの団員さんが見るので、そこで皆さんが判断する感じです」
小山「『あの人違うんじゃないですか?』と言われることもあるんですか?」
石田「もちろん、全然あります」
小山「厳しい世界ですね。コンサートマスターはヴァイオリニストだけですか?」
石田「今の時代はもうヴァイオリンがコンサートマスターですね」
宇賀「コンサートの時は、服装はどうされているんですか?」
石田「オーケストラの場合は、『この公演はタキシードでお願いします』『燕尾服でお願いします』となっているので、それは必ず着ます」
小山「ちなみに今日のお洋服は……」
石田「京都に本店がある、和のお店で買っていますね」
今年の6月、石田さんの著書『音楽家である前に、人間であれ!(音楽之友社)』が出版されました。
小山「本によると、学生時代に勘違いをしていた時期があったと?」
石田「音大ってほぼ女子大なんですよ。要するに、ちやほやされちゃうんですね。それでちょっと勘違いをして。『俺、すげえ』みたいな」
小山「鼻をへし折られたきっかけがあったんですか?」
石田「チェロの教授だった先生に呼び出しをくらいまして、『自分でうまいと思っているんだろう? お前くらいのやつなんて、世の中に出たらいくらでもいるんだからな。今の現状に満足するな』と」
小山「それはすぐに腹の底に落ちたんですか?」
石田「このままじゃ俺、ダメなんだ、と」
小山「気付けるのがすごいですよね」
石田「本当にその先生には感謝しています」
宇賀「そこから変われたわけですね」
石田「変わりました。練習もそうですし、とにかく勘違いはやめよう、と」
宇賀「ご自身で思う、ヴァイオリンというか音色の特徴はどういうところだと思いますか?」
石田「なんですかね……よく言われるのは、繊細。見かけによらず繊細、と」
小山・宇賀「(笑)」
宇賀「見かけとのギャップはつい(笑)」
小山「『音楽家である前に、人間であれ!』の中に石田組の写真も載っているんですけど、曲はどんなものをやるんですか?」
石田「クラシックはもちろん、映画音楽、ロック、とにかくいろんなジャンルをやります」
小山「みなとみらいホールでの公演の時は、かぶりものをして弾いていますね」
石田「アンコールの時、コスプレ大会みたいになっていて。かぶりものをしたり、歌を歌ったり」
小山「どんなのを歌われるんですか?」
石田「『津軽海峡冬景色』とか」
宇賀「いろんなジャンルをやられると、お客さんからはどういう反応なんですか?」
石田「すごいですよ、歓声が。いろいろなジャンルをやると僕たちも楽しいですし、お客さんも楽しんでいるのがわかるので」
小山「エンターテインメントを提供したいという想いがあるんですね」
石田「そうですね。クラシック以外の曲もこんなにかっこよく弾けるんだぜ、というアピールをしています」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにしていまして、これまで受け取ったり書いたりした中で、心に残っているお手紙はありますか?」
石田「一番嬉しいのは、母親の知り合いだった仲のいい方から、『演奏を聞いて元気になりました』みたいな、そういう手紙が嬉しいですね。お子さんからもたまに手紙をもらうんですけど、『将来、石田さんみたいになりたいです』とか、そういうのはたまらないというか、影響されているんだなと」
小山「自分は気づかないうちに、いろいろな人の人生を変えているんじゃないですか、きっと」
石田「そうですね、確かに、僕の影響で音楽大学に行った子もいます」
小山「いつかそういう人たちが石田組に入ってきて一緒にやったら楽しいでしょうね」
石田「本当にそうですね」
宇賀「そして今日は、『いま手紙を書きたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
石田「母親ですね」
宇賀「どうしてお母様に?」
石田「4年前の8月に亡くなって。一番の自分の理解者というか、一番のファンだったので」
石田さんがお母様に宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聴きください(8月28日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、石田さんへお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しいたします。
【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST石田泰尚さん 宛】にお願いします」
宇賀「石田さんの今後のご活動の予定はいかがですか?」
石田「石田組が、9月、10月、11月も何か(活動が)あるんですけど、12月31日にみなとみらいホールで、3時開演で石田組大感謝祭をやります」
石田組はじめ、石田さんの演奏活動はぜひホームページなどでチェックしてみてください。
ヴァイオリニストの石田泰尚さん、ありがとうございました!
石田泰尚さん オフィシャルウェブサイト
『音楽家である前に、人間であれ!(音楽之友社)』
#手紙にしよう
宇賀「様々なポストカードを無料でダウンロードできる『#手紙にしよう』の更新情報です。お手紙が1通届いているので、読ませていただきますね」〈SUNDAY’S POSTの薫堂様、宇賀様
初めまして、こんにちは。イラストレーターの秋山花です。
#手紙にしようの企画で、切手デザイナーの山田泰子さんと、対談をさせていただきました。私は目白にある切手の博物館が好きで、切手デザイナーさんに実際にお会いし、制作のお話をうかがうことができて、とても嬉しかったです。切手から溢れる、秋の優しい色彩が素敵で、心が落ち着きます。夏の暑さで疲れた体を一旦休め、秋の時間の流れを静かに感じられたらいいなと思い、この葉書を作りました。ぜひ使ってみてください。 秋山花〉
小山「森の中の木の切り株の上に、一通の手紙があって、それをワンちゃんが見つめているデザインですね」
宇賀「8月24日(水)発売『秋のグリーティング』の切手に合わせて、秋山花さんが作ってくださいました。切手デザイナーとイラストレーターのタッグは今回で4回目です」
小山「ポストカードのタイトルは『秋の時間』。まさに秋の時間ですね。『焼き芋を一緒に食べませんか?』みたいなことを書きたくなりました」
宇賀「今回も、切手の発売を記念した記念押印と、山田さんと秋山さんのサインが入ったカードを抽選で5名さまにプレゼントします。ご希望の方は、【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 「#手紙にしようハガキプレゼント」】までご応募ください。当選は、発送をもって代えさせていただきます」
残暑見舞い、お待ちしてます!
SUNDAY’S POSTでは、現在、番組宛ての残暑見舞いをお待ちしています。ご応募してくださった方全員に、お宝QRコードが付いたはがきを返信します。5種類あるので、何が届くかはお楽しみに!宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 残暑見舞い係】までお願いします。
皆さんからのお手紙お待ちしています
毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆をプレゼントします。引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
今週の後クレ
今回のメッセージは、北海道〈今金郵便局〉藤谷一洋さんでした!「今金郵便局のある今金町は北海道の南西部にあり、函館市から車で2時間ほどの山間部に位置しています。 以前、今金町を少しでもPRしようと、町のゆるキャラ『いまルン』と『だんしゃくん』を題材にしたフレーム切手を作成しました。発売日当日、帰省されていたお客さまがたくさん購入されていたため、お話を伺うと『ふるさとを切手にのせてPRしたいので、ぜひ応援させてください!』と仰ってくださり、私と同じ想いの方が全国にいる喜びを感じました。いろいろな出会いがあるこの仕事に、誇りを感じています。」
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