ピアノへの手紙 山野楽器 山野政彦さん
- 2021/07/18
山野楽器社長の山野政彦さんをお迎えして
今回は、ピアノと手紙にまつわる、ある企画のお話を。株式会社 山野楽器 代表取締役社長の山野政彦さんをお迎えしました。
宇賀「山野楽器さんといえば、YOASOBIのレターソングプロジェクトで専用応募はがきと投函箱をお店に置いていただくなど、ご協力もしていただきました。山野楽器さんといえば、銀座の一等地のイメージが強いですが創業何年目を迎えられたんですか?」
山野「今年で129年を迎えました」
小山「山野さんで何代目なんですか?」
山野「山野家としては4代目なのですが、今から129年前に『松本楽器』という楽器店がありまして、それが創業したんですね」
小山「最初は山野楽器ではなかったんですね」
山野「その会社が創業して20年くらい経った頃に、経営が立ち行かなくなったということで、私のひいおじいさんが代表社員に就任して、それから繋がりが始まったんです」
小山「129年前の日本でどんな楽器が売られていたんですか?」
山野「オルガンとピアノですね。明治の時代にすでに日本にピアノを作るメーカーが3社あったということを、意外と皆さんご存知ないんですよね」
宇賀「そんな山野楽器さんですが、6月から『Piano Stories 100 〜100台のピアノ物語〜』という企画がスタートしているんですね。こちらは手紙が関係しているんですか?」
山野「弊社の音楽教室がありまして、その教室で使っている備品のピアノを入れ替えようということでスタートしています。問題は、その前に使っていたピアノをどうしようかということを考えていた時に、小山さんにご相談をしまして」
小山「僕のテレビの番組で一緒に会議をしまして。100台、すべてのピアノを差し上げる、ピアノにとっての第二の人生をちゃんと共に歩んでくれる人を募集して、ピアノたちにお手紙を書いていただくことにしたんです」
山野「ピアノを本当に欲しがっている人たちに届けたいと。手紙をいただいて、我々の心を打ったところに対して送らせていただこう、という企画ですね」
小山「メールとかの方が応募しやすいんですけど、やっぱり直筆の手紙をもらう方が熱い心が伝わるということを僕は日頃から学んでいたので。山野社長に『手紙の方がいいんじゃないですか?』と言ったんです」
宇賀「今日は実際に、届いたお手紙の一部を持ってきてくださったんですね」
山野「なかなか選ぶのに苦労しました」
宇賀「どんな方から届いたんですか?」
山野「1年前の豪雨で被害にあった熊本県人吉市のお寺の方から、ピアノが豪雨で駄目になってしまったというお手紙や、沖縄の離れ小島で新しい人生を生きている方から、もう1回ピアノを弾きたいというお手紙。宮城県石巻市の方から、道の駅に置きたいというお手紙など……読んでいると、人それぞれいろいろな人生があるんだということを感じます。本当に感動する手紙ばかりで、どれかを選ぶのは大変ですね」
小山「合計100台ですよね。本来なら、それを中古で売ることもできたのに、あえて売りたくなかったのはなぜなんですか?」
山野「教室のピアノたちは生徒さんたちを楽しませてきたんですね。その人の人生までハッピーにしてくれたピアノなので、さすがに売ってしまうというのは忍びないなということで、第二の人生をいろいろな人のために活かせないかと思ったんです」
宇賀「こんなに一気にピアノを新しくすることはあるんですか?」
山野「なかなかないのですが、私の思いで、ひとりでも多くの方にピアノを演奏していただきたいんです。そのためには教室に通っていただきたくて、古いピアノよりも新しいピアノがある、という方がいいんじゃないかなと思ったんです」
小山「ピアノの送料まで出してもらえるんですよね。宇賀さんも手紙書いた方がいいんじゃないですか?」
宇賀「書こうかな。私も4歳から12歳までピアノを習っていて、中学時代は合唱コンクールで伴奏をしたりしていたんですけど、もう20年くらい弾いていないですね。『ねこふんじゃった』しか弾けない気がします。でも、せっかく一度覚えたから、弾きたいなと思うこともあるんですよね」
小山「意外にも、山野さんは最近ピアノを始めたんですよね」
山野「一応、小さい頃にやっていたのですが、20年くらい離れていまして。昨年のステイホームで時間ができましたので、20年ぶりに昔弾いた楽譜を引っ張り出してきたんです」
小山「すごく上手いんですよ。僕は3歳からピアノをやって、5歳でやめたので(笑)。久しぶりに弾きたいなと思いました」
宇賀「山野さんがこれまで書いたり、受け取ったりした中で、印象に残っているお手紙はありますか?」
山野「アメリカにひとりでいた時がありまして、日本の友達とのやりとりは手紙でしたね。ひとりでいたので、友達からの手紙は本当にありがたかったですね」
宇賀「今日は山野さんに『いま手紙を書きたい人へ宛てたお手紙』を書いてきていただきました」
小山「誰に書きましたか?」
山野「山野楽器から皆さんに差し上げるピアノたちへの手紙を書いてきました」
山野さんがピアノたちへ書いたお手紙、ぜひradikoでお聴きください(7月25日まで聴取可能)。
「Piano Stories 100 〜100台のピアノ物語〜」へのご応募は、【〒104-0061 東京都中央区銀座4-5-6 (株)山野楽器 「100台のピアノ物語」係】までお願いします。応募期間は2021年8月31日まで。当日の消印有効です。
詳細はこちらからご確認ください。
Piano Stories 100 〜100台のピアノ物語〜
株式会社 山野楽器 代表取締役社長の山野政彦さん、ありがとうございました!
山野「今年で129年を迎えました」
小山「山野さんで何代目なんですか?」
山野「山野家としては4代目なのですが、今から129年前に『松本楽器』という楽器店がありまして、それが創業したんですね」
小山「最初は山野楽器ではなかったんですね」
山野「その会社が創業して20年くらい経った頃に、経営が立ち行かなくなったということで、私のひいおじいさんが代表社員に就任して、それから繋がりが始まったんです」
小山「129年前の日本でどんな楽器が売られていたんですか?」
山野「オルガンとピアノですね。明治の時代にすでに日本にピアノを作るメーカーが3社あったということを、意外と皆さんご存知ないんですよね」
宇賀「そんな山野楽器さんですが、6月から『Piano Stories 100 〜100台のピアノ物語〜』という企画がスタートしているんですね。こちらは手紙が関係しているんですか?」
山野「弊社の音楽教室がありまして、その教室で使っている備品のピアノを入れ替えようということでスタートしています。問題は、その前に使っていたピアノをどうしようかということを考えていた時に、小山さんにご相談をしまして」
小山「僕のテレビの番組で一緒に会議をしまして。100台、すべてのピアノを差し上げる、ピアノにとっての第二の人生をちゃんと共に歩んでくれる人を募集して、ピアノたちにお手紙を書いていただくことにしたんです」
山野「ピアノを本当に欲しがっている人たちに届けたいと。手紙をいただいて、我々の心を打ったところに対して送らせていただこう、という企画ですね」
小山「メールとかの方が応募しやすいんですけど、やっぱり直筆の手紙をもらう方が熱い心が伝わるということを僕は日頃から学んでいたので。山野社長に『手紙の方がいいんじゃないですか?』と言ったんです」
宇賀「今日は実際に、届いたお手紙の一部を持ってきてくださったんですね」
山野「なかなか選ぶのに苦労しました」
宇賀「どんな方から届いたんですか?」
山野「1年前の豪雨で被害にあった熊本県人吉市のお寺の方から、ピアノが豪雨で駄目になってしまったというお手紙や、沖縄の離れ小島で新しい人生を生きている方から、もう1回ピアノを弾きたいというお手紙。宮城県石巻市の方から、道の駅に置きたいというお手紙など……読んでいると、人それぞれいろいろな人生があるんだということを感じます。本当に感動する手紙ばかりで、どれかを選ぶのは大変ですね」
小山「合計100台ですよね。本来なら、それを中古で売ることもできたのに、あえて売りたくなかったのはなぜなんですか?」
山野「教室のピアノたちは生徒さんたちを楽しませてきたんですね。その人の人生までハッピーにしてくれたピアノなので、さすがに売ってしまうというのは忍びないなということで、第二の人生をいろいろな人のために活かせないかと思ったんです」
宇賀「こんなに一気にピアノを新しくすることはあるんですか?」
山野「なかなかないのですが、私の思いで、ひとりでも多くの方にピアノを演奏していただきたいんです。そのためには教室に通っていただきたくて、古いピアノよりも新しいピアノがある、という方がいいんじゃないかなと思ったんです」
小山「ピアノの送料まで出してもらえるんですよね。宇賀さんも手紙書いた方がいいんじゃないですか?」
宇賀「書こうかな。私も4歳から12歳までピアノを習っていて、中学時代は合唱コンクールで伴奏をしたりしていたんですけど、もう20年くらい弾いていないですね。『ねこふんじゃった』しか弾けない気がします。でも、せっかく一度覚えたから、弾きたいなと思うこともあるんですよね」
小山「意外にも、山野さんは最近ピアノを始めたんですよね」
山野「一応、小さい頃にやっていたのですが、20年くらい離れていまして。昨年のステイホームで時間ができましたので、20年ぶりに昔弾いた楽譜を引っ張り出してきたんです」
小山「すごく上手いんですよ。僕は3歳からピアノをやって、5歳でやめたので(笑)。久しぶりに弾きたいなと思いました」
宇賀「山野さんがこれまで書いたり、受け取ったりした中で、印象に残っているお手紙はありますか?」
山野「アメリカにひとりでいた時がありまして、日本の友達とのやりとりは手紙でしたね。ひとりでいたので、友達からの手紙は本当にありがたかったですね」
宇賀「今日は山野さんに『いま手紙を書きたい人へ宛てたお手紙』を書いてきていただきました」
小山「誰に書きましたか?」
山野「山野楽器から皆さんに差し上げるピアノたちへの手紙を書いてきました」
山野さんがピアノたちへ書いたお手紙、ぜひradikoでお聴きください(7月25日まで聴取可能)。
「Piano Stories 100 〜100台のピアノ物語〜」へのご応募は、【〒104-0061 東京都中央区銀座4-5-6 (株)山野楽器 「100台のピアノ物語」係】までお願いします。応募期間は2021年8月31日まで。当日の消印有効です。
詳細はこちらからご確認ください。
Piano Stories 100 〜100台のピアノ物語〜
株式会社 山野楽器 代表取締役社長の山野政彦さん、ありがとうございました!
暑中見舞いシーズン到来
宇賀「さて薫堂さん、7月も中旬、暑中見舞いの季節がやってきました! いつ、どんなふうに、暑中見舞いを書いたらいいのか、悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。薫堂さんは書きましたか?」
小山「手紙はいつも書いているけど、暑中見舞いはまだ書いていないですね」
宇賀「今回は、そんな暑中見舞いのお手本として、文豪がどのような夏の便りを出していたのか、以前この番組にもご出演いただいた大東文化大学の山口謠司先生に教えていただきましょう」
山口謠司さんから届いた、暑中見舞いのお話です。
山口「暑中がいつ頃かご存知ですか? 土用のうなぎと言いますが、土用から18日間のことを暑中と言うんです。うなぎと聞いたら暑中見舞いを出さないといけない、うなぎを食べた時に暑中見舞いを書いて、帰りに出そう、と言う感じで、『土用・うなぎ・暑中見舞い』の3点セットで覚えていただけると、いつ出すのか覚えていただけると思います」
さらに、夏目漱石が書いた暑中見舞いのエピソードについても教えていただきました。
山口「漱石が41歳の時に、自分の弟子である鈴木三重吉に出したものです。漱石自身は、早稲田の南町の自宅にいます。弟子の三重吉は長崎県佐世保にいます。佐世保に向けて出した暑中見舞いです。
〈東京の暑さは大変なもので、この二三日は非常に恐縮して小さくなっている。それでもたまらないから、時々湯殿へ行って水を浴びてようやく凌いでみたが、すぐ体が火照って気が遠くなってしまう〉。自分の状況を弟子に書いたんですね。こんな風に、どれほど暑いのかを報告するような暑中見舞いを出すこともできるだろうと思います。どんな風に、皆さんは暑さを表現されますか?」
小山「なんか漱石の暑中見舞い、あんまり大したことないですね?」
宇賀「(笑)」
小山「これだったら自分も書いてみようかな? という気持ちになれますよね。うなぎを食べるようになったら暑中見舞いを書く。今年の土用はいつですか?」
宇賀「7月28日です」
小山「あと10日ですね!」
宇賀「そして、さて様々なポストカードを無料でダウンロードできる「#手紙にしよう」のサイトにも夏にピッタリなお手紙が更新されていますよ。手紙を送る相手と『過ごしたい夢の夏』を叶えるお手紙を用意しました。海水浴を楽しむバージョンと、家族みんなで花火をしているバージョンがあるのですが、イラストの顔の部分が空いているので、自分の顔や送る相手の顔を描きこむ事ができます」
小山「なるほど、ダウンロードしたあとに、顔を手描きするんですね」
宇賀「写真を貼ってもいいですね。ぜひ、海に行きたい、花火をしたいけどなかなかできない、という方はこのお手紙で気持ちを届けていただけたらなと思います」
詳しくは、「&POST」のwebサイトをご覧ください。
「&POST #手紙にしよう」
今週の後クレ
今回のメッセージは、高知県〈高知東郵便局〉岡林辰典さんでした!「高知県はのどかな山や川が多くあり、高知東郵便局の周辺でも、田んぼなどがたくさんあります。集荷先の農家の方のところへ行くと、トマトやキュウリ、ナシやブンタンなどをたまにいただくこともあるのですが、人も優しく、魅力のある県だと思っています。 私は入社して14年になりますが、よく対面でお会いする会社関係の事務員の方などから『お兄さんが配達に来てくれて良かった〜!』や、『これからも配達に来てね〜!』と言っていただけるので頑張ってきてよかったな、うれしいなと思います。」
MORE
MORE
この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
全国の皆さんからのお便りや番組で取り上げてほしい場所
を教えてください。
〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
SUNDAY'S POST宛