みうらじゅんさんが登場! 手紙を書いた意外な相手とは?
- 2021/06/20
薫堂さん&宇賀さん ハッピーバースデー!
小山「宇賀なつみさん、お誕生日おめでとうございます! まさに今日じゃないですか(※放送日は6月20日)」宇賀「ありがとうございます! 薫堂さんも3日後、6月23日にお誕生日おめでとうございます!」
小山「ありがとうございます」
放送ではリスナーの皆さんから届いたお誕生日祝いのお手紙もご紹介しました。
お手紙をくださった皆さん、ありがとうございました!
みうらじゅんさんをお迎えして
今回は、イラストレーターのみうらじゅんさんをリモートでお迎えしました。宇賀「薫堂さんから見て、みうらさんってどんな方ですか?」
小山「サブカルチャーの尊師みたいな感じですね。あとは、“ゆるキャラ”という言葉を作ってくださったことでくまモンの活躍もありましたし、本当に感謝しています。“マイブーム”もみうらさんが作られたんですよね?」
みうら「そうですね、流行語大賞をいただきましたね」
宇賀「そういう言葉はどんなきっかけで誕生するんですか?」
みうら「そんなことばっかり考えて生きていたら、出るんですよね」
宇賀「何か作り出してやろう、と思っているわけではないんですね」
みうら「仕事だと思ったら出ないですね」
小山「ゆるキャラはそもそも何がきっかけだったんですか?」
みうら「その頃、“とんまつり”と言って、日本の奇祭と呼ばれるお祭りを全国に見に行っていたんですけど、その時にたまたま広島で見た国民体育大会のポスターに、“ブンカッキー”というキャラが描いてあったんですよ。そのキャラの下に“ぼく ブンカッキー”と書いていて、『誰が知っているんだ?』と。
『なんでそこまで堂々と言い張れるのかな?』と思って。物産展とかに行くと、よく所在なさげな着ぐるみを何回か見かけていたんですね。そもそもキャラが立っていないのに存在しているということに対して、すごく哀愁とともに愛おしさを感じたもので。相反する言葉だけど、“ゆるい”という言葉をつければ、そいつらも存在していられるんじゃないかなと思ったので、言葉を作って雑誌の連載とかで広めようとしていたんです。当時は、そんな言葉まったく誰も知らないので、『ゆるキャラの写真を貸してください』って言うと、すごく叱られましたね。『うちはゆるく作っているんじゃない!』って。そういう誤解をたくさん生んで、今のゆるキャラになって、くまモンが誕生したんだと僕は思います。そもそもの意図と、今の使われている意図は違っているので。でも、そうやって誤解される余白があるものがブームになるんだなということは気がつきました」
宇賀「みうらさんは京都のご出身なんですよね」
みうら「本当なら京都府出身、と言うべきなのに、京都出身で通ってしまうところにおごった気持ちが出ますよね、京都の」
小山・宇賀「(笑)」
宇賀「高校を卒業されて上京されたんですよね」
小山「最初から漫画家になろうと思われたんですか?」
みうら「いや、思っていなかったですね。美大に入ったんですけども、自分を発表できる方法が昔読んでいた漫画家入門とかで。とりあえず漫画で、と思って、『ガロ』とかの漫画雑誌で1年くらい持ち込みをしていましたね。僕の肩書きに、たまに漫画家と書かれていることがあるんですけど……なんか悪くて、漫画家の人に。今はとりあえず“イラストレーターなど”にしています。やっていることのメインは“など”ですね。“など業”です」
小山「みうらさんの発信力というか、みうらさんが発した言葉にいろんな人が集まってくる、“この指とまれの力”がすごいと思います。それはご自身でもお感じになりますか?」
みうら「昔からとりあえずたくさんの連載を持って、同時に同じことを書くっていう“一人電通”のやり口ですね。雑誌ってそんなにたくさん読む人は少ないと思うので、あるところで見た雑誌に書いてあったりすることが同じであれば、流行っているんじゃないか? と、みんな誤解するんじゃないかなと思って。そういうことをしてきましたね」
小山「あえて同じネタを同時多発的に発表するということですね」
みうら「読んだ人って、誰が書いているかなんて実は気にしていないんじゃないかなと思って」
宇賀「そうですか?(笑)」
みうら「当時の編集者は、同じネタを書いてもそんなにブツブツ言う人もいなかったので。それをいいことに、発信は同じことを、というのを一時期決めていました」
宇賀「面白いですね。今、新しい企画とかネタはあるんですか?」
みうら「わからないんですよね、自分でもね。今ね、僕はワニをすごく好きになろうと思って」
小山「ワニ?」
みうら「1年半くらい前から突然ワニのことが気になって、ワニをとりあえず集めなきゃと思って。ワニのグッズをいっぱい集めて、普段行ったことがないラコステにも行って服を買ったりして。それですごくたくさんグッズが手に入ったんですけど、いまだに大好きかどうかはわからないですよね」
小山「ワニのきっかけは何だったんですか?」
みうら「ワニのパニック映画だったと思うんですよ。『クロール』という映画があって、すごく面白いワニのパニック映画だったんです。昔からサメのパニック映画はあって、ワニは何回かパニックものに登場しているんですけど、サメに食われたりしているんですよね、いつも。メインになる時代は来ないものかと思って、無理やりワニを好きになろうとグッズを買い続けている途中ですね。多分、これも100万円くらいを費やすと、好きにならざるを得なくなると思うんです」
小山「100万円ですか!」
みうら「やっぱり100万円は超えないと自分を追い込めませんので」
小山「みうらさんは手書きで原稿を書かれているんですか?」
みうら「手書きですね、ずっと」
小山「全部ですか?」
みうら「ほとんど手書きですね。乗り遅れているんですよね、キーボードを打てないもので、しょうがなくそのままずっと続いているんですけど」
宇賀「どういうペンを使っていますか?」
みうら「シャーペンの0.7の2Bですね。原稿用紙はコクヨのケ-10。これは小学校の頃からずっとそうなんで」
宇賀「実は今日、みうらさんに『いま手紙を書きたい人へ宛てたお手紙』を書いてきていただきました。どなたに書きましたか?」
みうらさんがお手紙を書いたのは、なんとボブ・ディランさん! 放送ではボブ・ディランさんへ宛てたお手紙を朗読していただきました。ぜひradikoでお聴きください(6月27日まで聴取可能)。
小山「ボブ・ディランさんは若い頃からずっとお好きだったんですか?」
みうら「好きですね。いろんなことを教わりましたね、ボブ・ディランからは。自分がサングラスをかけたりしているのもボブ・ディランさんの影響なので」
小山「直接お会いになったことは?」
みうら「一度、来日された時に小倉の公演先の楽屋口でお会いしました。ソニーの方と一緒に通訳も入れてお会いしたんですけど、ソニーの方が『みうらさんはこんな仕事やあんな仕事をしている方なんです』と紹介をしてくれて、ボブ・ディランさんはそれをじーっと聞いていて。最後に、『君には定職がないのか?』と言われたんです。すごい的確な、最高の言葉をいただきましたね」
宇賀「今日の放送を聞いてみうらじゅんさんにお手紙を書きたいと思ってくださった方もいらっしゃると思います。ぜひ、番組にお寄せください。【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POSTみうらじゅんさん 宛】にお願いします」
小山「みうらさん、今は“老いるショック”というのを考えられているんですね?」
みうら「還暦を過ぎるまで我慢していたんですけど、“老いるショック”という言葉を考えていたんですね。50代まではそんなに老いるショックな出来事が僕の体に起こっていなかったので、言うのははばかっていたんですけど。還暦を過ぎてから、いたるところが痛くなったり、具合悪くなってきて、日々『老いるショック!』と、その部分を指差してチェック入れているんです。具合悪くなることって基本当たり前ですから、それを陽気に自分でチェックをして『老いるショック!』ってキメていくと、楽になる気はするので、それは提唱していきたいと思います」
小山「いいですね、指差し確認で」
みうら「『ザ・タイームショック!』の感じで『老いーるショック!』の言い方が、より効果的だと思います」
小山「夫婦同士でやってもいいかもしれませんね」
みうら「『最近、物忘れが……』と言われたら、こっちから『老いーるショック!』って間髪入れずに言うといいですね」
みうらじゅんさん、ありがとうございました!
#手紙にしよう
「#手紙にしよう」では季節に合わせたポストカードを更新しています。6月20日は父の日です。父の日にも使える、日頃から頑張る誰かに感謝を伝えるための、もらったらちょっと嬉しくて、誇らしくなれるような賞状のデザインのポストカードも更新されています。みなさんもぜひ、大切な人に素敵な賞を送ってみてください。
詳しくは、「&POST」のwebサイトをご覧ください。
「&POST #手紙にしよう」
今週の後クレ
今回のメッセージは、富山県〈黒部郵便局〉横越悟さんでした!「配達担当エリアが変わってから、5年ほど配達を担当する機会がなかった地域がありましたが、去年たまたま業務応援で、その地域へ配達に行くことがありました。配達の際、「〇〇さん、郵便です!」と声をかけると、奥の部屋から『あれ?懐かしい声が聞こえるね』と返事をされながらお客さまが出てこられました。そして、私の顔を見ると『やっぱり横越さんやねか〜』と話しかけて下さいました。 顔と名前を覚えていてくださっただけでも驚いたところ、声まで覚えてくださっていて、非常に嬉しく思ったのと同時に、郵便配達員冥利に尽きると感じた時でもありました。」
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