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『手紙から始まる物語。』
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美文字研究家の青山浩之さんが登場!/放送100回目に向けてお手紙を募集

  • ON AIR
  • 2021/02/07

美文字研究家の青山浩之さんをお迎えして

写真 宇賀「来週はバレンタインデーですね。この週末でチョコレートを作ったり、買いに行くという方もいらっしゃると思いますが、今年はぜひお手紙を添えてみてください」

小山「どうしようかな、何がいいかな……」

宇賀「何を迷っているんですか?」

小山「何か宇賀さんからもらえるのかな、と(笑)。リクエストした方がいいですか?」

宇賀「さて、話は変わって(笑)……薫堂さん、自分の字に自信はありますか?」

小山「自信はないけど個性だと思っています」

宇賀「薫堂さんの字、個性的ですよね。私は大人になったら大人っぽい字が書けるようになると思っていたのですが、全然書けないんですよね」

バレンタインデーに贈る手紙は美しい文字で書きたい! ということで、今回は書家で美文字研究家の青山浩之さんをお迎えして、美しい文字を書くコツについて学んでいきます。
写真 宇賀「青山さんは美文字研究の第一人者と言われているんですね。現在は横浜国立大学の教育学部で教授として勤務されている傍ら、全国での講演やペン字の講座などで、美文字の普及活動をされています」

小山「これは何がきっかけだったんですか? 教育学部だと美文字はあまり関係ないでよね?」

青山「小学校の教員を目指す学生たちに文字の書き方を教えていたんです。国語の教課の中の一つの領域を担当したり、書道の教員免許を取るための授業をやっています」

宇賀「字をきれいに書きたい気持ちはあるんですけど、9割くらい諦めているところがあるんですよね。今さら直らないんじゃないか、とか……。どんな人でもきれいになるものですか?」

青山「なりますよ。きれいな文字の定義をお話しすれば、皆さん納得されると思います」

小山「確かに、字がきれいだと、人は何をもって認識するんですか?」
写真 青山「文字の黒い線を見て認識していると皆さん思っているんですけど、本当は、線と線の間の空間も一緒に見ているんですよ。それがいびつだったり同じ大きさにそろっていなかったりすると、見た心地が良くない。そういう文字が違和感を感じたり、読みにくいという印象を受けるんですよね。だから、そこが整っていれば見やすい。その見やすい文字は心地よい文字に見える。イコール、美文字と考えるといいと思います」

小山「字は上手くて損することはないですもんね」

青山「文字が美しいとその人の見え方も変わってきますよね」

小山「小学生の頃、僕は土曜日に書道教室があったんですよ。午後にあったものですから、通うとお弁当が食べられるんです。それを目当てに通って、でもいつの間にか辞めてしまって(笑)。大人になってからも、まだ間に合うものですか?」

青山「むしろ、大人になってからも、ものの見方、考え方は広がったり膨らむじゃないですか。そういう風に文字を見直すのはとてもいいことですし、直りますよ」

まず、現状の薫堂さんと宇賀さんの字を青山さんに見てもらいました。
写真 青山「お二方、対面させていただくと真摯でお美しくて、文字もきっと美しいという印象があるのですが……」

小山・宇賀「(笑)」

青山「小山さんの字は、一瞬パッと見ると親しみやすいですね。日常のものの捉え方を表したときに、読もうとした人が受け入れやすい文字だと思います。ただ、オフィシャルの場になった時は、もう少しかしこまった文字の方がいいですね。そういう時の書き方が、今は表れていない。親しみやすいけれども……」

小山「なるほど」

青山「急いでパッと見た時も目に飛び込みやすい文字ですよね。それは先ほど申し上げた字の中の空間なんですよ。空間が心地よく、広い。だから柔らかく温かみも感じますね」
写真 続いて、宇賀さんの字。

青山「あ、宇賀さんは、えー……」

宇賀「困っているじゃないですか(笑)」

青山「宇賀さんは非常に可愛らしさがありますね」

小山「10代の少女と言っても、そうかなと思うような文字ですね」

青山「とても素敵ですが、お着物を召されて、お花でも活けていらっしゃるとすると、もう少し風格のある文字の方がいいですよね」

宇賀「中学生の頃から文字が成長していなくて、恥ずかしいんですよね。まず。何から始めるといいですか?」

青山「先ほどから話している“隙間”ですね。隙間を均等に書く。たとえば薫堂さんの“薫”という字は、これでもかと言うくらい横画があります。最後にそれを支えるように“れっか”という四つの点が出てきます。これは非常に練習にはもってこいの字です。宇賀さんが書く“薫”の字はちょっと縦に間延びしすぎています。タンスの引き出しのイメージで見ていただきますと、段のところがちょっと広かったり狭かったりする。これを意図的に均等にしてみるというのが、一つの手立てですね。れっかの間も均等にする。これだけで途端にかしこまって見えます。それから“様”という字も、線で仕切られて隣り合う隙間を一緒に書くイメージにするといいです。最後の四つの斜めの部分は、ピザを六等分するようなイメージになってくると思います」
写真 小山「漢字が分からなくなってきますね」

青山「最初はゲシュタルト崩壊することがあるのですが、小一時間意識して書くと、元の字に戻れなくなりますよ。空間を意識して書くとすぐに直るし、どんな文字も隣の空間を少し意識するだけで、全然書き方が変わってきますよ」

小山「確かに、今までは線しか見ていなかったですね。空間の中に線で分けていくと考えて書くと、丁寧な字になった気がします」
写真 宇賀「私、名前がひらがななのが書きづらいんですよ。ひらがなって難しいですよね」

青山「日常で書く日本語の七割はひらがなと言われているので、ひらがなを制すれば、日頃書く文字もきれいになるんです。先ほどの隙間均等法は漢字に適するのですが、ひらがなはなかなか独特な形が多いですし、漢字とひらがなは構造が違うんです。たとえば、なつみさんの“つ”であれば、横にずっと動いたあと、今度は曲線を描きながら左下へ向かっていくんですね」

宇賀「“な”と“み”に比べて、“つ”は小さくなりがちなんですよね」
写真 青山「“つ”の、出来上がりの形は横長四角です。小山さんも宇賀さんも“つ”は丸いですね。たとえば、“つ”が何の漢字から出来ているのを考えると……“川”という字から出来ているんです」

小山「川と“つ”、関係あるんですか?」

青山「楷書で書くと分かるかもしれません」

宇賀「なるほど、三本の線が繋がるんですね」

青山「縦に三本あったのが、横に一本になる時に、横に長く動かないと三本あった痕跡が残らないんです。なのでちょっと横長に書くんです」

放送では、“な”と“み”の書き方についても詳しく教えていただきました。
写真 青山「ひらがなを大人っぽく書くコツは、どこかで止めることなんです。“み”は左下で一回止まる三角形と、ちょっと上がった時にもう一度止まって、二回止まって三角に見えるようにするとキリッとして見えます」

宇賀「(書いてみて)ちょっといいなつみが書けるようになったかもしれない!」

小山「あ、大人っぽくなった!」

青山「いまは20代後半くらいの字になりましたね(笑)。なつみさんの文字も練習にはぴったりです」

宇賀「ありがとうございます!」
写真 宇賀「青山さんは、普段お手紙は書きますか?」

青山「書きますね。いざという時は手紙で伝えています」

宇賀「これまで、書いたりいただいたりした手紙で、印象に残っているものはありますか?」

青山「いちばん印象に残っているのは母親の手紙です。私はすごく文字を追求しているのですが、母の字を父親が亡くなるまで見たことがなかったんです。当時、父が家族代表で書面を書くことが多くて、母が字を書く姿をあまり見たことがなかったんです。父が亡くなって、その後故郷から手紙が届く時に、数行書いてある母の字を見た時に、『ああ』と思いました。決して上手いわけじゃない、書き慣れていない文字でしたけども、想いが伝わってくる文字だったのが印象に残っています」
写真 小山「いま、手紙を書くとしたら書きたい人はいますか?」

青山「平成26年だったかな、国語の世論調査で『手紙は手書きの方がいいか』という調査が行われたんです。同時に、手書きの文化をこれからも大事にしていく必要があるか、というのも項目に入っていて。その時に、91.5%の人が手書きを大事にすべきだと回答しているんですね。20代くらいの人の方が、“手紙は手書きがいい”と回答している率が高かったんです」

小山「あこがれもあるんですかね?」

青山「携帯などの端末と手書きをきちんと使い分けている可能性があるんですね。ちゃっちゃとやりとりをする時は端末で、でもしっかり伝えたいという時は、きちんとした手紙でという判断をしているのかもしれない。この話をなぜしたのかというと、すごく若い世代の子たちと手紙のやり取りをしてみたいという考えがあって。いま手紙を書くというと、自分より目上の方だったり、仕事をする仲間たちだったりするんですけど、学生たちはこんなに付き合いがあるのに手紙のやり取りはなかなかないんですよね。でも、手紙は手書きの方がいいと思っている世代と、何か大きなプロジェクトでやり取りをするような機会があればいいなと、イメージをしているんです」
写真 2020年12月に青山さんのシリーズの新刊『かんたん!100字できれいになる美文字練習帳(マイナビBOOKS)』が出版されました。ぜひ、今回のお話を受けてご興味持った方は、お手に取ってみてください。

『かんたん!100字できれいになる美文字練習帳』

青山浩之さん、ありがとうございました!

放送100回目に向けてお手紙を募集します

写真 宇賀「さて薫堂さん、今回の放送が第97回なので……2月28日の放送で、放送100回を迎えます!」

小山「ついに! 長寿番組がたくさんある中で、100回を喜んでいいのかと思うのですが、でもおめでたいですね」

宇賀「通過点ではありますけどここはスルーできないですよ。ということで、お手紙を改めてお送りいただいて、その中から抽選で100名の方へ向けて、私たちからお手紙を出そう! ということになりました」

小山「手紙のテーマを作っていいですか? 『わたしの100点満点』」

宇賀「たとえば?」

小山「『宇賀さんの上手な朗読、100点満点だと思います!』とか」

宇賀「浅くないですか?(笑)」

小山「あとは、『妻がこんな料理を作ってくれて100点でした』とか。身の回りで見つけた100点満点を送っていただければと」

宇賀「薫堂さんは何ですか?」

小山「釜浅商店というところで鉄鍋を買って、育てていたんです。それで餃子を焼いたらすごくきれいにカリッと焼けて、100点満点の餃子だな、と」

宇賀「はい、そのくらいでいいということですよね(笑)。ぜひ、皆さんお寄せください。宛先は【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 「わたしの100点満点」】までお願いします」

小山「お返事100通書くので、お願いします!」

宇賀「お手紙は、2月11日 木曜日必着でお願いします」

推しレターのお知らせ

宇賀「薫堂さん、ファンレターって書いたことありますか?」

小山「中学生の時、人生で1回だけあります」

宇賀「誰にですか?」

小山「松山千春さんに。そうしたら、松山さんのお父さんから返信があったんですよ。松山さんの実家は新聞を発行していたので、そこに送ったんです。お父さんからお手紙と、サイン色紙が返ってきました。今も松山明さんというお父様の名前、覚えています」

宇賀「実は今、日本郵便では2.5次元舞台などで幅広く活躍されている高崎翔太さん、赤澤遼太郎さん、北村諒さんを起用した『推しレタープロジェクトキャンペーン』を実施中です。この3人にファンレターを書くと、抽選で10名の方にお返事が届くそうです。
また、Youtube 『ぽすくま 日本郵便チャンネル』では3人がそれぞれに向けて書いたファンレターを発表、もらって嬉しいファンレターについて語ります。ファンレターがたくさん集まると、ダブルチャンスやシークレット動画が見られるかもしれないということなので、是非動画をチェックしてみてください。動画配信、キャンペーン期間は2月1日から2月28日までとなります。詳しくはYoutubeの『ぽすくま日本郵便チャンネル』をご覧ください」

ぽすくま【日本郵便】

【推しレタープロジェクト動画】
高崎翔太さん、赤澤遼太郎さん、北村諒さんがそれぞれにファンレターを書いてみた!

#手紙にしよう

外出や遠出が難しい今年の冬。こんな時だからこそ、手紙で元気を伝えるのはいかがでしょうか。ぜひ、「&Post」の中の「#手紙にしよう」をご活用ください。
この寒い時期にも凛々しく花を咲かせるふきのとうと福寿草を描いたポストカードや、先日番組にもご出演いただいた絵馬師永崎ひまるさんの絵馬も更新しています。
番組やSNSでもご紹介していくので、お楽しみに。

#手紙にしよう

今週の後クレ

写真 今回のメッセージは、宮城県〈仙台東郵便局浦戸集配センター〉内海照美さんでした!

「震災から数ヶ月後、一通の手紙が届いたのですが、住所が記載されておらず、私と私の息子の名前だけが宛先に書かれていました。 手紙の差出人は、震災後にボランティアで島の清掃活動に来てくださった方で、内容を読んだところ『お話を聞かせていただいたお礼が言いたい、またお会いしたい』という内容でした。被災されている方がたくさんいる中で、私たち家族のことを心配してくださり、とても有難いお手紙でした。この手紙の経験がきっかけで、今、配達の仕事をしています。」
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