日本の身近な謎を探る!
- 2020/05/17
日本の謎を探る!地理教育コンサルタントの宇田川勝司さんをお迎えして
小山「この番組では音と手紙で日本の文化や自然をお伝えしてきましたが、今日は身近な日本の謎についてお話を伺いたいと思います」
宇賀「身近な謎ってどういうことですか?」
小山「例えば、北海道はなぜ“道”なのかとか、墨田区と隅田川の漢字が違うのはなぜか……僕も知らないので(笑)、地理教育コンサルタントの宇田川勝司さんに教えていただきたいと思います」
小山「さっそく教えていただきたいのですが、北海道はなぜ、“道”なんですか?」
宇田川「明治のはじめ、北海道に県があった時代もあります。函館県、札幌県、根室県ですね」
小山「3つの県があったわけですね。なぜなくなったんですか?」
宇田川「人口の問題が大きくて、例えばその県が3つになったのもお役所仕事で、ただ縦に3つに分けたという感じで。当時の根室県の人口は1万4千人ほど。1つの村ほどの人口ですね。結局1つにしてしまった方が、開発とかもいろいろやりやすいというので1つになったわけなんです」
小山「なるほど。東京の話に移しますと、墨田区と隅田川の漢字が違うのはなぜなんですか?」
宇田川「墨田区は戦後にできたわけですけど、その時に隅田川にちなんで“すみだ”区にするのまでは決まったのですが、漢字をどうするか。隅田川の“隅”の字が、当時の常用漢字になかったんです。それは如何なものか、ということで、墨田区になったんです。同じ事情で、常用漢字は区の名前にいろいろ影響を与えていたみたいですね」
宇賀「にっぽん・にほん問題ってあるじゃないですか。これ、アナウンサーは常に頭を悩ましているんですけど……何で2つ呼び方があるんですか?」
宇田川「諸説ありますけども、私の思うところでは、本来は“にっぽん”が先だったんです。日は音読みでは“にち”、本は音読みでは一本、八本、十本とかの“ぽん”、それで“にっぽん”。でも、日の漢字に“に”という読み方はないですよね」
小山「確かに。今まで何とも思いませんでしたが……」
宇田川「英語ではジャパン、イタリア語ではハホン、ドイツ語でヤーパン、フランス語はジャポン。みんなパピプペポですね。現在はどちらが正しいのかというと、正式な見解はないんですね」
宇賀「やっぱり日本で言うことをたたせたい時は“にっぽん”と言っていましたね。日本政府とか、その後ろに何かがついて意味が付くときは“にほん”というイメージで使っていましたね」
宇賀「宇田川さんが書かれた『謎解き日本列島』を読むと、地名以外にも色々な謎が書かれているんですよね。東京のタクシーはカラフルだけど、大阪のタクシーは黒い、とか」
小山「食文化についても色々書かれているんですね。香川県民がうどん好き、と言うのは何なんですか?」
宇田川「統計による、香川の男性は1日に0.85杯のうどんを食べているんです。なぜうどん文化なのかと言うと、まずは材料の小麦粉。讃岐平野は雨の少ないところで、米も作っていて小麦の生産が多かった。あとは出汁ですね。瀬戸内海でいりこが手に入った。あとは醤油とか塩とか、産地が近くにあったことが大きいですね」
小山「でも不思議なのは、香川から広がっていかなかったのはなぜなんですか?」
宇田川「餃子にしても、宇都宮から出ると様子はガラッと変わっていきますよね。実際、うどんも県境を越えると店の数は違ってきます。昔の国境は、文化の違いについて大きな役割を持っているんじゃないかと思います」
小山「不思議ですね、関所がある時代ならまだわかりますけど、別に交通を遮断しているわけでもないのに、心理の問題なんですかね?」
宇田川「やっぱりその土地ごとに根付いてきたものは、その地名と結びついているので。県民性みたいなものは県が変わると違ってきます」
他にもいろいろな日本の謎が書かれているので、気になった方は是非『謎解き日本列島(ベレ出版)』を手に取ってみてください。
宇田川勝司さん、ありがとうございました!
【小さな親切運動 エッセイコンテスト はがきキャンペーン開始】
以前、番組にお迎えした「小さな親切」運動・本部の小林和明さんからお手紙をいただきました。ご出演の際もお話しいただきました、小さな親切「エッセイコンテスト〜はがきキャンペーン〜」の募集が始まったそうです。
伝えたい「ありがとう」の気持ちを、1枚のはがきに綴ってもらうエッセイコンテストで、今年のテーマは「心から伝えたいありがとう」「世界との出会い ありがとう どういたしまして」。
子供から大人まで、どなたでもご応募いただけます。1人で何通か送っても大丈夫だそうです。作品が入選すると、書籍化もされるとか。ぜひ、ご応募ください。
宛先は 【〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-20-4公益社団法人「小さな親切」運動本部 はがきキャンペーン係】締め切りは、9月8日 当日消印有効です。
詳しくは、小さな親切運動のホームページでご確認ください。
小さな親切運動 エッセイコンテスト 〜はがきキャンペーン〜
宇田川「明治のはじめ、北海道に県があった時代もあります。函館県、札幌県、根室県ですね」
小山「3つの県があったわけですね。なぜなくなったんですか?」
宇田川「人口の問題が大きくて、例えばその県が3つになったのもお役所仕事で、ただ縦に3つに分けたという感じで。当時の根室県の人口は1万4千人ほど。1つの村ほどの人口ですね。結局1つにしてしまった方が、開発とかもいろいろやりやすいというので1つになったわけなんです」
小山「なるほど。東京の話に移しますと、墨田区と隅田川の漢字が違うのはなぜなんですか?」
宇田川「墨田区は戦後にできたわけですけど、その時に隅田川にちなんで“すみだ”区にするのまでは決まったのですが、漢字をどうするか。隅田川の“隅”の字が、当時の常用漢字になかったんです。それは如何なものか、ということで、墨田区になったんです。同じ事情で、常用漢字は区の名前にいろいろ影響を与えていたみたいですね」
宇賀「にっぽん・にほん問題ってあるじゃないですか。これ、アナウンサーは常に頭を悩ましているんですけど……何で2つ呼び方があるんですか?」
宇田川「諸説ありますけども、私の思うところでは、本来は“にっぽん”が先だったんです。日は音読みでは“にち”、本は音読みでは一本、八本、十本とかの“ぽん”、それで“にっぽん”。でも、日の漢字に“に”という読み方はないですよね」
小山「確かに。今まで何とも思いませんでしたが……」
宇田川「英語ではジャパン、イタリア語ではハホン、ドイツ語でヤーパン、フランス語はジャポン。みんなパピプペポですね。現在はどちらが正しいのかというと、正式な見解はないんですね」
宇賀「やっぱり日本で言うことをたたせたい時は“にっぽん”と言っていましたね。日本政府とか、その後ろに何かがついて意味が付くときは“にほん”というイメージで使っていましたね」
宇賀「宇田川さんが書かれた『謎解き日本列島』を読むと、地名以外にも色々な謎が書かれているんですよね。東京のタクシーはカラフルだけど、大阪のタクシーは黒い、とか」
小山「食文化についても色々書かれているんですね。香川県民がうどん好き、と言うのは何なんですか?」
宇田川「統計による、香川の男性は1日に0.85杯のうどんを食べているんです。なぜうどん文化なのかと言うと、まずは材料の小麦粉。讃岐平野は雨の少ないところで、米も作っていて小麦の生産が多かった。あとは出汁ですね。瀬戸内海でいりこが手に入った。あとは醤油とか塩とか、産地が近くにあったことが大きいですね」
小山「でも不思議なのは、香川から広がっていかなかったのはなぜなんですか?」
宇田川「餃子にしても、宇都宮から出ると様子はガラッと変わっていきますよね。実際、うどんも県境を越えると店の数は違ってきます。昔の国境は、文化の違いについて大きな役割を持っているんじゃないかと思います」
小山「不思議ですね、関所がある時代ならまだわかりますけど、別に交通を遮断しているわけでもないのに、心理の問題なんですかね?」
宇田川「やっぱりその土地ごとに根付いてきたものは、その地名と結びついているので。県民性みたいなものは県が変わると違ってきます」
他にもいろいろな日本の謎が書かれているので、気になった方は是非『謎解き日本列島(ベレ出版)』を手に取ってみてください。
宇田川勝司さん、ありがとうございました!
【小さな親切運動 エッセイコンテスト はがきキャンペーン開始】
以前、番組にお迎えした「小さな親切」運動・本部の小林和明さんからお手紙をいただきました。ご出演の際もお話しいただきました、小さな親切「エッセイコンテスト〜はがきキャンペーン〜」の募集が始まったそうです。
伝えたい「ありがとう」の気持ちを、1枚のはがきに綴ってもらうエッセイコンテストで、今年のテーマは「心から伝えたいありがとう」「世界との出会い ありがとう どういたしまして」。
子供から大人まで、どなたでもご応募いただけます。1人で何通か送っても大丈夫だそうです。作品が入選すると、書籍化もされるとか。ぜひ、ご応募ください。
宛先は 【〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-20-4公益社団法人「小さな親切」運動本部 はがきキャンペーン係】締め切りは、9月8日 当日消印有効です。
詳しくは、小さな親切運動のホームページでご確認ください。
小さな親切運動 エッセイコンテスト 〜はがきキャンペーン〜
今週の後クレ
今回のメッセージは、東京<あきる野郵便局>松永絵里さんでした!「私が仕事をする上で心掛けていることは、相手に対して思いやりを持って仕事をすることです。何をしたら喜んでくれるのかということを考えて行動するようにしています。
私は総務部の社員なのでお客様と接する機会は少ないのですが、来局されるお客様が気持ちよく利用できるように、入り口前の清掃などを心掛けています。そのときに、大変だね、頑張ってねと声をかけていただきとても嬉しかったです。」
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この番組ではみなさんからの手紙を募集しています。
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〒102-8080 東京都千代田区麹町1−7
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