ラスト、髪の毛1本で恐怖のどん底へ突き落とす短編。「なんちゅう恐ろしい作品じゃぁ!」と金田一耕助シリーズの村人口調で叫びたくなる作品でした。何が恐ろしいって、とても緻密な設定がありそうなのに、エミリーの父が何で財をなした人物なのか、ホーマー・バロンとつきあうきっかけや、たった一人の老僕で一体どこまで家事ができていたのかなどなど、謎が謎のままで終わっている点。小川さんは「想像をはめ込んで読むしかないですね」と言っていましたが、考えだしたらエミリーの狂気にどんどん絡め取られていくよう。エミリーが埃アレルギーじゃないのだけは確かなのですが・・・。
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