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昭和30年代のどこにでもいたような一家を描いた小説。この時代私はまだ生まれてはいませんが、昭和アルアルがいっぱいで小川さんと一緒に懐かしい気持ちになりました。スタジオで人気だったのは母親の千枝さん。他人へのお土産として預かった貴重なはちみつを気がついたら(気がついたら?!)舐めていたとか、悩んで買うのをやめたはずの植木を安いからとあっさり買うなど、かなりおとぼけな女性です。でも家庭が忙しく裕福でなくとも、自分が大人として楽しむ時間は申し訳なさそうな素振りもなく堂々と確保。あの時代にもそういう女性がいたこと、そしてご飯を焦がしたりワーワー大騒ぎしながらもそれをサポートしていた男性がいたことが、心温まる明るい発見でした。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2021年09月19日
吉田知子『お供え』
2021年09月12日
エリック・カール『パパ、お月さまとって!』
2021年09月05日
重松清『カレーライス』
2021年08月29日
三浦哲郎『盆土産』

アーカイブ
揺籃のうた/新座少年少女合唱団
子供たちが童謡を歌うシーンがたくさん出てくる小説「ザボンの花」。この曲は最終章「夏のおわり」で、なつめとユキコちゃんが歌います。そのとき、タイトルにもなっている「ザボンの花」が出てくる唱歌を千枝は思い出します。北原白秋の「南の風の」という曲です。
アズ・タイム・ゴーズ・バイ/ドゥーリー・ウィルソン
「アフリカ」の章で、「カサブランカ」が思い出せないまま、夫婦は、船旅の話で盛り上がります。夫婦の間ではこういう会話ほんとによくある!と小川さん。
 
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