人間なのか蛙なのか、もはや蛙と一体化しているといっても過言ではない草野心平の世界。彼の耳にしか聞こえない蛙の擬音を文字化できる能力も凄いのですが、「●」だけで表現している詩や、「ヘビに食べられているナウ」な蛙の詩など、どうやったら思いつけるの?!とあっけにとられるアイディアも満載です。小さい頃から「昔の田舎は蛙が凄かった。おばあちゃんちに行った夜、あぜ道で蛙の大合唱になってしまって、怖くて一歩も踏み出せなかった」という逸話を、都会育ちの母から何度も聞いて育った私ですが、今回『誕生祭』を読んで初めて母の子どもの頃の思い出とシンクロできたような気がします。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!)
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