江戸っ子の変遷や講談、大衆小説、庶民の生活などなど大正時代の風俗の説明から始まる物語。その部分だけでも「へぇ!」がいっぱいで充分面白かったです。さて恋物語ではあるものの、中心人物である職人の友次郎は、大好きなお嬢さん・君子と結婚したいなどとは露ほども思っておらず、自分の作り上げた入魂の紅梅振袖を披露宴で着てくれることが愛の成就と信じています。そういった意味ではハッピーエンドの大団円なのですが、小川さん的には「物語のあと、友さんにもいいお嫁さんが来てくれたならいいのですが・・・」と心配のご様子。君子さんは内閣総理大臣の正妻に大出世、一途で善人な友さんにもつつましやかなお内儀さんが見つかって、その後も素晴らしい衣装を生み出していますように。
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