被爆した直後も仕事の取引に駆けずり回ったり、非常時なのに働いていないからと食べ物をもらうことを躊躇したりするような、真面目で正しく生きている人を襲った原爆という悲劇。ページを捲る手が怯えるほどショッキングなシーンの連続ですが、戦争になると市井の人々に何が起こるのか知るためにも、今こそ読むべき1冊だと感じました。そしてもう一つ心に残ったのは、日記を書くということ。『黒い雨』にはいくつかの日記が出てきて、それぞれが書いた人自身にも、他人にも大変な力を発揮します。「書き残していないと忘れてしまって、色々な出来事が無かったことになってしまいますからね」と小川さん。考えてみるともったいない毎日を過ごしているのかも。私も矢須子さんに倣って5行日記つけようかな。
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