恐ろしすぎて、特にこの数行は二度と読みたくない!そんな風に思わせられる作品に番組史上初めて出会いました。読みたくない部分、それはもちろん佐助が春琴愛しさのあまり自分の眼を針で突くという名場面ですが、私は正視に耐えずあえて数字ずつ飛ばし読み。電車で読んでいたという番組のスタッフは、気分が悪くなって途中下車したそうです。しかし考えてみれば映像でもないのにそれだけ読み手にショックを与えられるというのが、春琴抄、そして谷崎という作家の凄さ。ほとんど余白のないページを眺めているだけでなんだか怖くなってくるのも、谷崎の計算なのでしょうか・・・。
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