作家の年譜を見るのが大好きな小川洋子さん。「こんな人生、いいですねぇ」と折にふれてうっとりなさっていますが、今回このエッセイを読んで「こんな風に死にたい!」と言い出しました(笑)。原稿500枚を仕上げるという大仕事を終え、大阪の娘一家の元で1週間のプチ休暇を過ごした村岡さん。その時の孫との思い出を綴った温かいエッセイを完成させると、帰京して10日後に亡くなってしまうのです。「最後の最後まで仕事ができて本当に羨ましい。理想的な作家人生ですね。」死の間際まで文筆活動ができた人を羨ましがる小川さん。作家という職業の「書く」ことへの愛の深さを、改めて感じました。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |