小川さんが「言葉を操る技を見つけたあとの恋愛だからでしょうね」とおっしゃっていましたが、70代の主人公・浩平が想い人・重子に放つ言葉はどれも素直すぎてドキっとしてしまうものばかり。「綺麗に歳を取った」「（返事を）じっと　まって　います」「（会うことを）考えてよ。よおく考えてよ」などなど、なかなか言えない言葉が並びます。対して受け手の重子はというと、いたってクール。まじめに取り合っていないのでは？というような風情に、小川さんと2人「重子は絶対小悪魔ですよねぇ」と盛り上がってしまいました。現在小川さんは、作者の黒井さんと芥川賞の選考でご一緒されていますが、次回黒井さんに会った時「重子のモデルはいるのですか？」と質問する！と張り切ってらっしゃいました。
（アシスタント:藤丸由華／藤丸のブログはこちら!）

2010年09月12日
アガサ・クリスティ
『オリエント急行の殺人』
2010年09月05日
志賀直哉
『小僧の神様』
2010年08月29日
佐野元春
『ビートニクス
〜コヨーテ、荒地を往く』
2010年08月22日
J.D.サリンジャー
『ライ麦畑でつかまえて』

Wave The Old World Good Bye/シンプリー・レッド
「高く手を振る日」というタイトルにちなんで選びました。古い世界に手をふって別れを告げようという内容です。