表紙をめくったところにある地図を見るたび、とっても切なくなる長い長い旅の物語。作品の中心となっている「鑑真の渡日」という出来事は、歴史のテストに出る“重要キーワード”として覚えた記憶がありますが、鑑真を日本へ連れてくることに生涯をかけた日本人僧侶がいたことなど想像したこともありませんでした。なんだか申し訳ない気分です。『歴史上から忘れられているような人たちにスポットを当てて、その人生に息を吹き込む。そして読者にその存在を知ってもらう。これは作家としての喜びです』と小川さん。・・・ということは、この“申し訳ない気分”を味わっただけでも意味があるんですね!本は毎度、本当に様々なコトを教えてくれます。
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