心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
来年2010年は奈良に都が誕生して1300年という「平城遷都1300年」。それにちなんで、今週は井上靖の「天平の甍」を選んでみました。奈良時代の最盛期「天平」では、当時、先進国であった中国(唐)の優れた文化や仏教の教えを取り入れるために、遣唐使が派遣されていました。主人公は、遣唐使として命がけで海を渡った若き二人の僧、普照と栄叡。彼らの大きな使命は、唐の高僧「鑒真」を日本に連れて帰ることでした。しかし待ち受けていたのは過酷な日々。彼らはいつの日か、祖国・日本の地を踏むことができるのでしょうか?鑒真来朝という歴史上の事実をもとに書きあげられた壮大な歴史小説です。
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