手紙
屋久島おおぞら高等学校

SOL炎のランナーすっちゃんです。
ん?「炎の」だっけ?「根性の」だっけ?走り回ってたら忘れちゃった。
ま、どっちにしろイメージ的には長距離っぽいけど、長距離はすげー苦手。
全力疾走の短距離専門です。

僕は子供の頃から走るのが好きで、いつも外を走り回ってました。
子供にとって「外」っていうのはとてつもなく広くて自由な世界だよね。
みんなもきっとそうだったと思う。
風邪ひいて1日寝込んだだけで外の世界が恋しくなるし、
走り回って川ひとつ越えたら全然違う世界で迷子になったりさ (ホントは近所)。
でも、子供ってホント自由に走り回ることができるよね。
まわりの都合も、自分の限界も、そんなのおかまいなしで走り回る。
無邪気に夢を見るようなカンジが「走る」という行為にも表れてた気がするなぁ。
「グランドを縦横無尽に走り回る」カンジっていうかさ。
みんなもきっと、そうだったよね。

今のみんなはどう?
順調に夢に向かって走っている人もいるだろうけど、
まわりの都合や自分の限界を感じて立ち止まっちゃう人もいるよねきっと。
僕も、そうだった。
いつの間にか、グランドに線 (レーン) が引かれてるんだよね。
その線 (レーン) は親が作ったものなのか、学校が作ったものなのか、
社会のルールや常識が作ったのか、それとも自分自身で作っちゃったのか。
それは人それぞれだけど、みんなきっとこう思うはず。
「この線は越えたらダメ。踏んでもダメ。レーンの中を走らなきゃ、ダメ」

それでもいい。キミが信じた道を走っているのであれば。
でも、もし何かしらの疑問や不安を感じていたり、線の先が気になったりしたら、
その線、飛び越えちゃえばいいんだよ。踏んでみるだけでもいい。
そしたら何が見えるだろう? 僕は、それを想像するだけでワクワクするよ。

子供の頃にはひとつだったグランドという世界に、
次々と線が引かれていろんな世界が生まれる。
そして、それらの世界を結ぶたくさんのレーンも生まれる。

レーンはひとつじゃない。
世界もひとつじゃない。
そして、君の手にはバトンがある。
つなげるべきは未来の自分。
そのために選ぶレーンはどれだっていいんだ。
自信を持って未来の自分にバトンが渡せるならね。

僕は今、スクールオブロック! という世界でキミたちとつながってる。
僕にもキミにも、この先にどんな世界が待ってるかはわからない。
ただ僕はもうちょっとだけこの世界にいます。
遊びにきてくれる生徒や悩んでいる生徒がやってくるかぎり。

キミたちはいろんな世界を見て、感じて、どんどん走っていって欲しい。
そしてたまーに僕ら先生がいる世界に遊びにきて、いろんな話を聞かせて欲しい。
君の見てきた世界を僕らに教えて欲しいんだ。

あーーーーー! これ考えただけでなんかすげーワクワクしてきた!
この言葉遣いにも疲れた!
ちょっとコンビニまで走ってくるわー!
全力疾走!!

すっちゃん

SCHOOL OF LOCK! SOL炎のランナー:すっちゃんより

屋久島おおぞら高等学校

ps. あ! 次の風船レター、最近メルマガまでスタートしちゃった人気者!
ひっつ先生でーす。初の女性教員からの手紙になるね!
みんなー、足は止めてもバトンだけは落とすなよー!
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