トップ アーティスト ライブレポート

10/11 ZEPP OSAKA

会場の熱もあがってきたところで、いよいよライブスタート。もちろん、YOUNG FLAGのトップバッターを切るのはこの人達。LOST IN TIME。
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暗闇の中、楽器を手にしたメンバーと、ギターボーカルの海北先生が全員と握手をしおえると、カウントが鳴り響いた。ギターの音。電車が進むようなギターにドラムとベースが周りの景色を巻き込むように絡みつく。一曲目は「列車」だ。メンバー紹介をはさみながら「柊」、「26」と続いていく。CDじゃない。生の感情と声が全身に突き刺さってくる。

「SCHOOL OF LOCK!で何度かラジオで話した時に、一つ約束したんです。『学校を題材に曲を書きます』と。その約束を今日果たしたいと思います。新曲を作ってきました。真っ只中の人もいれば、もしかしたら、ものすごく懐かしい季節になってしまった人もいるかもしれないけど、僕はいつだって真っ只中にいると思います。」

そんなMCの後、新曲『青春の欠片』が演奏された。
最後のフレーズが耳に残る。

ー親愛なる君よ また明日笑おう

ライブ終わりに、「青春の欠片」について話を聞いた。

「番組の中で約束したからどうしても今日やりたくて。まだリリースの予定もないけど、今日来てくれた人に真っ先に届けようと思って持ってきました。
いい事ばっか続かないし、へこむ事もボクもいっぱいあるけど、学校ってきっとそういう場所なんだよな、と思って。嫌な事もあるけど、くだらない事で友達と笑ったり…。もし、友達がいないっていうんだったら、作ってみようよ。明日笑えるよ、そういう人とっていう。その一歩を踏み出すか踏み出さないかは自分次第。今後、この曲を聞いてくれる事があったらそう思える仲間や大好きな人を見つけてください。で、そのまま年とれますから。ボク27歳になったけど、まだど真ん中にいます。そういう時代の。」

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ライブは続く・・・。

「ボクの歌は届いてますか?あんまりいい言葉が見つからなくて…ごくごく当たり前の気持ちなんだけど、悩んでる人、迷ってる人、悲しい人。…ボクも悩んでるし、迷ってるし、悲しんでます。ただ、ボクの歌が聞きたくなったら、いくらでも歌うから…また遊びに来て欲しい。学校なんて早く終わんねーかなーって思って、出たくない授業出て。それでもどうしようもないぐらい夢は大きくて。一つボクが君に言えるのは、頑張れ、頑張れ、俺も頑張ってる。それだけ。」

ギターをぽろりぽろりと弾きはじめた。
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ー動き出した バスに乗って 僕は靴紐を結び直した
 動き出した街の 景色に目を向けて 明日こそ頑張ろうと思った
 「ありがとう」 言い忘れてしまっていた
 君にもし もう一度出会えるとするなら
 ちょっとだけ強くなったボクを 君に見せてあげる
 どんなに辛く悲しいコトがあったとしても  …俺がこの歌をおまえに
 もうすぐここを 旅立つ君に さよならじゃなく この歌をうたう…「旅立ち前夜」


海北先生の弾き語りの部分から、ドラムが入ってきた瞬間、海北先生が叫んだ。
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「いくぞーーー!!!」 叫びよりも、叫び。

ライブが終わったあとの海北先生の手は震えていた。その震えはしばらく止まらなかった。
私の胸の震えと共に。


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