ビールな一品

栃尾のあぶらげ 写真

放送日時:2013年4月20日[土]
栃尾のあぶらげ
< 新潟県 >

エフエム新潟
白岩ましろ

おすすめポイント

雪国新潟でもあちらこちらで春の花が咲き誇る時期となってきました。
そんな新潟からおすすめするビールの一品は「栃尾のあぶらげ」です。
この栃尾のあぶらげ、新潟県の長岡市、栃尾という地域で作られている、おおきな油揚げなんです。
栃尾は後の上杉謙信公となる長尾景寅が青年期をすごした場所でもあります。
“あぶらげ”というのはこちらの地方での方言。
大きさは、通常の油揚げの3倍くらいあって、長さ20cm、幅6cm、厚さ3cmもあり、
口に入れるとパリッとした歯ざわりと適度な弾力があり、芯までふっくらと柔らか。
クセのない淡泊な風味はそのままでもおいしく、煮物などに使うと他の食材の味も一層深めてくれます。
このおいしさの秘訣は「二度揚げ」にあります。
あぶらげ用につくられた専用の豆腐を最初は低温鍋でゆっくりと膨らむまで揚げ、
あぶらげが浮き上がってきたら高温鍋に移しカラリと揚げます。
あぶらげは厚揚げをを更に高温の油で揚げるため、豆腐の部分がより少なくなり、中身がスポンジ状に変化します。
表面の皮が薄いほど食感が良くなるので、揚げ油の菜種油はどの店でもこだわっています。
このあぶらげ、江戸時代、栃尾の馬の市に集まってくる人たちが、商売成立のとき
酒の肴として豪快にわしづかみできるものということで、この大きさになったという話や
栃尾にある神社への参拝者の特別なお土産として考案されたなんていう話が伝わっているそうです。
新潟では、この厚みを利用して、納豆や、ネギ味噌などをはさみカリッと焼いて食べたりするんですが、これがまた絶品!
冷えたビールとカリっと焼き上げたあぶらげ!相性ピッタリです。
これからの季節、バーベキューにもいいですよ。
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