第2回のゲストはお笑いコンビ・ピースで芸人として活躍、小説「火花」で芥川賞を受賞し、今年第2作目となる『劇場』を発表した又吉直樹さん。
「文学とお笑いの関係」「小説を書くこととお笑いライブの違い」、そして「笑いの本質と可能性」について語りました。
又吉さんの著作には、『火花』であれ『劇場』であれ「笑い」の要素が多含まれています。
「僕はアホが好きなんですよね。芸人には完全に騙してほしいと思っているんです。テレビで賢い人が人を小馬鹿にしたり、論理的に説明しているのは笑えない。こっちが緊張してしまう。先輩芸人で間寛平師匠という方がおられるんですが、”この人、次には口にしたらアカンこと言うんちゃうか?”みたいなところがあって、そういう人をずっと見ていたいんです。お笑いは”現象”。笑うと筋肉が弛緩して心もリラックスして、心の底から楽しい、と思えるようになる。お客さんは何も考えずに笑いころげている。どんな人でもアホになれる瞬間がある。そこに”作為”が入ると、純粋なアホさが見えなくなってしまうんです」
そんな又吉さんにとって「笑い」と「文学」との関係はどういうものなのでしょうか?
<又吉直樹 プロフィール>
1980年大阪府寝屋川市生まれ。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑い芸人。コンビ「ピース」として活動中。2015年「火花」で第153回芥川龍之介賞を受賞。著書に、『第2図書係補佐』『東京百景』などがある。