第2回 又吉直樹さん(小説家)

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第2回のゲストはお笑いコンビ・ピースで芸人として活躍、小説「火花」で芥川賞を受賞し、今年第2作目となる『劇場』を発表した又吉直樹さん。
「文学とお笑いの関係」「小説を書くこととお笑いライブの違い」、そして「笑いの本質と可能性」について語りました。

又吉さんの著作には、『火花』であれ『劇場』であれ「笑い」の要素が多含まれています。

「僕はアホが好きなんですよね。芸人には完全に騙してほしいと思っているんです。テレビで賢い人が人を小馬鹿にしたり、論理的に説明しているのは笑えない。こっちが緊張してしまう。先輩芸人で間寛平師匠という方がおられるんですが、”この人、次には口にしたらアカンこと言うんちゃうか?”みたいなところがあって、そういう人をずっと見ていたいんです。お笑いは”現象”。笑うと筋肉が弛緩して心もリラックスして、心の底から楽しい、と思えるようになる。お客さんは何も考えずに笑いころげている。どんな人でもアホになれる瞬間がある。そこに”作為”が入ると、純粋なアホさが見えなくなってしまうんです」
そんな又吉さんにとって「笑い」と「文学」との関係はどういうものなのでしょうか?

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<又吉直樹 プロフィール>
1980年大阪府寝屋川市生まれ。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑い芸人。コンビ「ピース」として活動中。2015年「火花」で第153回芥川龍之介賞を受賞。著書に、『第2図書係補佐』『東京百景』などがある。

又吉直樹  芥川賞受賞作  『火花』  (文藝春秋)
単行本1,200円+税    文庫580円+税
笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。第153回芥川賞受賞。売れない芸人徳永は、熱海の花火大会で、師として仰ぐべき先輩神谷に電撃的に出会った。そのお笑い哲学に心酔して行動を共にしながら議論を続けるのだが、やがて二人は別の道を歩んでいくことになる。運命は二人をどこへ連れていくのか。
又吉直樹  最新作  『劇場』  (新潮社)
1,300円+税
発売中
演劇を通して世界に立ち向かう永田と、その恋人の沙希。夢を抱いてやってきた東京で、ふたりは出会った――。『火花』より先に書き始めていた又吉直樹の作家としての原点にして、書かずにはいられなかった、たったひとつの不器用な恋。夢と現実のはざまでもがきながら、かけがえのない大切な誰かを想う、切なくも胸にせまる恋愛小説。