地球温暖化が叫ばれ始めてから、にわかに世界中に注目をあびている国、ツバル。
「世界で一番最初に沈んでしまうかもしれない国」として、有名になりました。
もし、私たちの住む国、日本が沈んでしまうかもしれないと言われたら・・・?と、
考えはするけれど、行ったことも見たこともない、このツバルという国の危機的な状況を、
本当に自分のこととして感じられている人は、まだまだ少ないような気がします。
ということで今日は、そんなツバルに実際に赴き、そこに住む子供たちの表情や、
彼らが描いた絵を写真におさめた方をお迎えしました。
医学博士で写真家でいらっしゃいます、山本敏晴さんです!

(NPO法人『宇宙船地球号』の事務局長でもあり、『国際協力師』という、
新しい職業を提唱して、「本当に意味のある国際協力」を求め活動していらっしゃいます。)

医師として、写真家として、世界の70カ国以上を訪れ、
40カ国以上でプロジェクトを実施された実績をお持ちの山本さん。
今回は、『地球温暖化、沈みゆく楽園ツバル』を出版されました。
その本の副題に、「〜あなたのたいせつなものはなんですか?〜」と付いていたのに、
ハチドリ高柳は目を惹かれました。

「地球の温度は、21世紀の間に最高で6.4度上昇し、海面は最大で59cm上昇する、
といわれています。ツバルの土地の高さは、平均でおよそ1m。
全てが1mあるわけではありませんから、本当に沈んでしまうかもしれないんです。
そんな国の子供たちが、何を考え、どんなものを大切に思っているかを、
知りたいと思いました。」

確かに、私が青年海外協力隊で2年間暮らした島、コスラエ島も、
満月の大潮になってしまうと、
家中、胸の辺りまで水びたしになってしまう家がありました。
温暖化の影響は、私たち日本に住む人々には見えていないだけで、
実際に、日々体感している人たちがたくさんいるのです。
そして、山本さんの写真集を見せていただいたとき、
コスラエ人とあまりにも顔がそっくりな子供たちに、胸が詰まる思いがしました。
彼らが、「たいせつ」と言っていたものは・・・。

ツバルの美しい砂浜」  (ノウアラ 10歳 女子)
ツバルの美しい夕暮れ」  (イエファタ 15歳 男子)
人々のつながり」  (ミロ 10歳 女子)
学校」  (モエペティ 13歳 女子)
いろいろな、ちがう考えの人たちが、それでも手をつなぎあい、仲良く暮らすこと
  (ジャプア 13歳 女子)

自分たちはほとんど出していないCO2の被害をまともにかぶり、
沈んでいこうとしている、ツバルという国。
その子供たちは、そんな哀しい現実に直面しているからこそ、
その国の美しさと、地球の大切さを、より一層愛しく想い、
守ろうとしているのかもしれません。

日本からは見えない、遠い遠い場所にある、美しい島に暮らす子供たち。
アナタも、一度ぜひ山本さんの写真で、その目の輝きをご覧になってみてくださいね。
きっと、何かを感じてもらえると思います。