未来のエネルギーについて考える1週間の『Hummingbird』、
今日お迎えしたのは、以前にも来ていただいて、
Hummingbirdの「専属(?)月博士!」でもいらっしゃいます、
会津大学情報センター助教の寺薗淳也さんです!


(わざわざ、会津から駆けつけてくださいました。
おまけにお土産に『ままどうる』までいただいてしまって・・・!ありがとうございました!!)

月探査の第一人者でいらっしゃる寺薗さん、
月については右に出る者のいない専門家でいらっしゃいます。
そんな寺薗さんが、月に眠る『ヘリウム3』なる物質のお話をして下さるというのですが、そもそも、『ヘリウム3』って、何でしょうか・・・?

「『ヘリウム』って、あの吸って声を出すと「があがあ」って声になっちゃうガス、
ありますよね。あれです。あれのちょっと変わった形が『ヘリウム3』ですね。
それが、月にある砂の中に吸収された形で存在するんですが、そのエネルギー量は膨大で、
月から数トン持ち帰れば、日本の電力を1年間まかなえると言われています。」

えぇっ!?月にそんなエネルギーがっ??
でも寺薗さん、「持ち帰れば」っておっしゃいますけど、持ち帰れるものなんですか?

「ま、月から持ってくるのは逆にエネルギーもいっぱいかかってしまいますから、
逆に、『月で発電する』って言う手がありますよね。要するに、月に発電所を作って、
そこで発電して、それをビームのような形で地球に発射して、
地球では、CSチューナーのお化けみたいなお皿で受ける。
その方が簡単かもしれません。」

おぉっ・・・・・。あまりにも宇宙的な話で、ビックリしてしまいました。
でも、それって現実に実現可能な話なんですか?

「そうですね。あと50年くらいで実用化が進めばいいな、と思ってます。
そしてその技術は、うまくすると日本が開発できるかもしれないんですよ。
日本の宇宙関係の技術は、世界でもトップクラスですからね。」

すごい!「月の発電所」を日本が作れたら、本当に世界に冠たる大発明ですね!
でも、そのヘリウム3、勝手に月から持ってきちゃって、いいんですか?
「いや、一応規定はありまして、宇宙にあるものはどこの国にも属さない、
という約束があるんです。だから日本が独り占めすることは出来ませんけれど、
希望としては、日本がそういう技術を開発して、月からエネルギーをとってきて、
それを、今エネルギーが十分まかなわれていない発展途上国の人たちに分配することで、世界中の人たちがエネルギーを安定して使えるようになるといいですね。」

寺薗さんのお話に、ハチドリ高柳はちょっと感動してしまいました。
日本の技術が、そんな風に世界を救えるようになるかもしれないなんて!
下手をすれば、『宇宙エネルギー争奪戦争』にもなってしまいかねない、
ヘリウム3の問題ですが、日本という国の良心に期待して、ぜひ日本が、
月に発電所を作って欲しい!そして世界を救って欲しい!と心から願った、
ハチドリ高柳だったのでした。