2007年11月27日
アルピニストのエコ!
今日スタジオにお迎えしたのは、世界的なアルピニストとして有名な野口健さん!
25歳のときに7大陸最高峰の世界最年少登頂記録を更新されたことでも、
あまりにも有名です。
お忙しいスケジュールの中、『Hummingbird』に遊びに来てくださいました。
![](https://www.tfm.co.jp/cms/media/32/noguchi.JPG)
(他のお仕事でも何度かご一緒させていただいている野口さん。
華やかな経歴とは裏腹に、とても気さくでお話好きで、本当にオモシロイ方なんです!)
野口さんといえば、エベレストや富士山のゴミ清掃活動でも知られています。
かく言う私も、今年の夏、野口さんと富士山の清掃登山にご一緒させていただきました。
でも、最近ではちょっと違った活動に目を向けられているのだそうです。
「富士山のゴミ清掃は、もうずいぶん長いことやってますから、
表面的なゴミは、だいぶ少なくなってきたんですよね。
最近一番関心があるのは、やっぱり地球の温暖化の問題です。
僕は、チョモランマとかに登りにいくでしょ?そうすると、ゴミはもちろん問題なだけど、
今は、例えばネパールとかブータンとか、ヒマラヤのふもとの村が、
氷河湖の決壊の危機にさらされているんですよ。そっちが気になりますね。」
そうか。温暖化の問題って、そんなところにまで影響を及ぼしているんですね。
「ふもとの村は、上の方の氷河湖が決壊してしまったら、もう全部流されてしまうわけですよ。
おまけに、一度氷河湖が決壊して、水が全部流れてしまったら、
その後は今度は、水が一切村に降りてこなくなってしまう。
ものすごく極端な被害に、2度もさらされることになってしまうんです。
温暖化が進めば、海面が上昇して、沈んでしまう島があることは知られていますが、
氷河湖が決壊して、流されてしまう村があることは、あまり知られていないんです。
だから今度は、それを防止する活動をしていきたいと思っていますね。」
野口さんは、常にまっすぐで心底地球や環境のことを考えていらっしゃいます。
その姿勢に、教えられることもしばしば。やっぱり、世界で一番高い山に登った方は、
地球の大切さに気づくんでしょうか。
そうおうかがいすると、
「そうですかー?僕なんか、エベレストの頂上に登ったときとか、
何でこんなバカな、苦しいことしちゃったんだろう?って思いましたよ。
キレイ、なんてとても思っていられる余裕なんかないんですよね。
早く降りなくっちゃ、ホントに死んじゃうんだから!」
・・・・・・・・・ぷっ。
思わず、ふき出しちゃいました。
相変わらずオモシロイ。そして全然飾らない。
世界の頂点を、本当に極めたことがある人は、きっとこんな風に肩の力がぬけるんだろうな。
それがとても自然で素敵で、また会いたい、と思ってしまった、ハチドリ高柳だったのでした。
25歳のときに7大陸最高峰の世界最年少登頂記録を更新されたことでも、
あまりにも有名です。
お忙しいスケジュールの中、『Hummingbird』に遊びに来てくださいました。
(他のお仕事でも何度かご一緒させていただいている野口さん。
華やかな経歴とは裏腹に、とても気さくでお話好きで、本当にオモシロイ方なんです!)
野口さんといえば、エベレストや富士山のゴミ清掃活動でも知られています。
かく言う私も、今年の夏、野口さんと富士山の清掃登山にご一緒させていただきました。
でも、最近ではちょっと違った活動に目を向けられているのだそうです。
「富士山のゴミ清掃は、もうずいぶん長いことやってますから、
表面的なゴミは、だいぶ少なくなってきたんですよね。
最近一番関心があるのは、やっぱり地球の温暖化の問題です。
僕は、チョモランマとかに登りにいくでしょ?そうすると、ゴミはもちろん問題なだけど、
今は、例えばネパールとかブータンとか、ヒマラヤのふもとの村が、
氷河湖の決壊の危機にさらされているんですよ。そっちが気になりますね。」
そうか。温暖化の問題って、そんなところにまで影響を及ぼしているんですね。
「ふもとの村は、上の方の氷河湖が決壊してしまったら、もう全部流されてしまうわけですよ。
おまけに、一度氷河湖が決壊して、水が全部流れてしまったら、
その後は今度は、水が一切村に降りてこなくなってしまう。
ものすごく極端な被害に、2度もさらされることになってしまうんです。
温暖化が進めば、海面が上昇して、沈んでしまう島があることは知られていますが、
氷河湖が決壊して、流されてしまう村があることは、あまり知られていないんです。
だから今度は、それを防止する活動をしていきたいと思っていますね。」
野口さんは、常にまっすぐで心底地球や環境のことを考えていらっしゃいます。
その姿勢に、教えられることもしばしば。やっぱり、世界で一番高い山に登った方は、
地球の大切さに気づくんでしょうか。
そうおうかがいすると、
「そうですかー?僕なんか、エベレストの頂上に登ったときとか、
何でこんなバカな、苦しいことしちゃったんだろう?って思いましたよ。
キレイ、なんてとても思っていられる余裕なんかないんですよね。
早く降りなくっちゃ、ホントに死んじゃうんだから!」
・・・・・・・・・ぷっ。
思わず、ふき出しちゃいました。
相変わらずオモシロイ。そして全然飾らない。
世界の頂点を、本当に極めたことがある人は、きっとこんな風に肩の力がぬけるんだろうな。
それがとても自然で素敵で、また会いたい、と思ってしまった、ハチドリ高柳だったのでした。
2007年11月27日
ヒップホップのカリスマのエコ!
今日スタジオにお迎えしたのは、ジャパニーズヒップホップ界のカリスマ、ZEEBRAさん!
「KING GIDDRA」の時代から、環境問題への警告など、
シリアスでメッセージ性の強いリリックを、世に送り出していらっしゃいました。
![](https://www.tfm.co.jp/cms/media/32/zeebra.JPG)
(でも、ご本人はいたって穏やかで紳士的。優しくてとてもエコな、素敵な男性なのです♪)
「エコに対する考え方と、ヒップホップの根本になる考え方が、基本的に似ている」
とおっしゃるZEEBRAさん。
どういうところが?とうかがってみると、意外な答えが返ってきました。
「自分がヒップホップを始めたときって、もう何でもいいや、このまま遊んでられたらいいや、って、
結構いい加減な毎日を送っていたときで、そんなときにヒップホップの歌詞を聴いて、
ガツーンと来たんですよ。
世の中の仕組みとか、当たり前に思われてることとか、全部を疑えってメッセージが詰まってて、
与えられた物差しで生きるんじゃなく、自分でその物差しを作れ!って言われたような気が、
したんですよね。」
そしてZEEBRAさん、どんどんそんなヒップホップの世界にのめりこんでいったのだそうです。
「だから、環境問題も一緒なんですよ。
今、世界で当たり前って思われてることも、ひょっとしたらもう当たり前じゃないかもしれない。
今まで見たいに、石油をバンバン使って物作ってたら、
石油がずっとあり続けることは、当たり前じゃなくなるでしょ?
クルマに乗り続けることも、もう当たり前じゃないかもしれない。
そうやって、自分たちの生活ひとつひとつを疑っていくことで、
環境も守れる気がするんですよね。」
うーん、深い!
ヒップホップと環境問題は、そういう考え方のところで似ていたんですね!?
「もう、消費消費、で生きていくのはかっこ悪い。
子供の将来のためにも、地球のこと考えて生きていくのが、カッコイイと思うんですよね。」
そう語るZEEBRAさんは、それこそ、本物のオトコ!!
ZEEBRAさんがつむぎだすあの深いリリックは、こんなふかーい洞察力から来るんですねー。
あー、カッコイイ。と、ちょっぴりうっとりして見とれてしまった、
ハチドリ高柳だったのでした。
「KING GIDDRA」の時代から、環境問題への警告など、
シリアスでメッセージ性の強いリリックを、世に送り出していらっしゃいました。
(でも、ご本人はいたって穏やかで紳士的。優しくてとてもエコな、素敵な男性なのです♪)
「エコに対する考え方と、ヒップホップの根本になる考え方が、基本的に似ている」
とおっしゃるZEEBRAさん。
どういうところが?とうかがってみると、意外な答えが返ってきました。
「自分がヒップホップを始めたときって、もう何でもいいや、このまま遊んでられたらいいや、って、
結構いい加減な毎日を送っていたときで、そんなときにヒップホップの歌詞を聴いて、
ガツーンと来たんですよ。
世の中の仕組みとか、当たり前に思われてることとか、全部を疑えってメッセージが詰まってて、
与えられた物差しで生きるんじゃなく、自分でその物差しを作れ!って言われたような気が、
したんですよね。」
そしてZEEBRAさん、どんどんそんなヒップホップの世界にのめりこんでいったのだそうです。
「だから、環境問題も一緒なんですよ。
今、世界で当たり前って思われてることも、ひょっとしたらもう当たり前じゃないかもしれない。
今まで見たいに、石油をバンバン使って物作ってたら、
石油がずっとあり続けることは、当たり前じゃなくなるでしょ?
クルマに乗り続けることも、もう当たり前じゃないかもしれない。
そうやって、自分たちの生活ひとつひとつを疑っていくことで、
環境も守れる気がするんですよね。」
うーん、深い!
ヒップホップと環境問題は、そういう考え方のところで似ていたんですね!?
「もう、消費消費、で生きていくのはかっこ悪い。
子供の将来のためにも、地球のこと考えて生きていくのが、カッコイイと思うんですよね。」
そう語るZEEBRAさんは、それこそ、本物のオトコ!!
ZEEBRAさんがつむぎだすあの深いリリックは、こんなふかーい洞察力から来るんですねー。
あー、カッコイイ。と、ちょっぴりうっとりして見とれてしまった、
ハチドリ高柳だったのでした。
2007年11月27日
暗闇の中で見えるもの
先日ハチドリ高柳は、編集長やスタッフたちと一緒に、
赤坂にある廃校になった小学校で開かれている、『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』という、
ワークショップ形式の展覧会に行ってきました。
一切の光を断ち切った空間を、聴覚や触覚のみを頼りに進んで行き、
そこで、日常生活の様々な環境を織り込んだ空間を体験していきます。
今日ゲストにお迎えしたのは、その『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』を日本に紹介された、
金井真介さんです。
![](https://www.tfm.co.jp/cms/media/32/kanai.JPG)
(普段、視覚障害者の方と接していることが多いという金井さん、
ゆったりとした穏やかな語り口と優しい物腰が、そのことを感じさせてくれました。)
世界各国で200万人が体験している、というこのプロジェクト、
実はアテンドに、全盲の方がついてくださいます。
暗闇の中で出会うので、私たちはその方が全盲だということを全く知らずに、
その方の案内に従っていくのですが、おろおろぐずぐずしている私たちに比べて、
その方のシャキシャキしていること!
真っ暗闇をものともせずに、さっさと歩いて行ったり、私たちが迷うとすぐに見つけてくれたり。
「この人には実は見えているんじゃないか?」と思うほど、普段どおりの行動をとられます。
そのことにビックリすると同時に、普段自分が、どれほど視覚に頼って生活していたかを、
実感させられるのです。
「環境情報の約80%は資格情報だって言われますよね。
真っ暗闇の世界に入ることで、その80%が全くゼロになって、その分、
残りの20%の色々な感覚が、100%まで引き伸ばされるわけです。」と、金井さん。
確かに真の暗闇の世界では、音がとても良く聞こえたり、指先が敏感になったり、
不思議な感覚を味わいました。
そして、「見ることをあきらめた」瞬間に、360度全方向に向かって、
自分の意識が開けてくる感覚があったのです。
自分の前にあるものと同じように、後ろのものも「感じる」ことが出来る感覚。
これって、「目でものを見る」ことにこだわっていたときには、絶対になかった感覚です。
「この『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』は、やってみるとなんだか、あったかくなってくるんです。
明るいところだったら、知らない人に触られたりしたらイヤかもしれないけど、
暗闇だと、他人の手が助けに思えたりもする。
結局は、人と人とのふれあいなんだ、って感じることが出来たりするんですよね。」
金井さんのひと言は、本当に私自身が実感したことでした。
この不思議な空間での体験は、一人でも多くの人に感じて欲しい!
単に、「視覚障害の方の疑似体験」には絶対に終わらないんです。
視覚障害の方の気持ちもわかるようになるし、素直に、
見えないことで発揮される、様々な他の能力も、尊敬できるようになりました。
そして、日本の街が、少しでもこういった障害を持つ方にとって暮らしやすいものになるように、
私たちも何かしなくちゃいけないな、と感じた、ハチドリ高柳だったのでした。
赤坂にある廃校になった小学校で開かれている、『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』という、
ワークショップ形式の展覧会に行ってきました。
一切の光を断ち切った空間を、聴覚や触覚のみを頼りに進んで行き、
そこで、日常生活の様々な環境を織り込んだ空間を体験していきます。
今日ゲストにお迎えしたのは、その『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』を日本に紹介された、
金井真介さんです。
(普段、視覚障害者の方と接していることが多いという金井さん、
ゆったりとした穏やかな語り口と優しい物腰が、そのことを感じさせてくれました。)
世界各国で200万人が体験している、というこのプロジェクト、
実はアテンドに、全盲の方がついてくださいます。
暗闇の中で出会うので、私たちはその方が全盲だということを全く知らずに、
その方の案内に従っていくのですが、おろおろぐずぐずしている私たちに比べて、
その方のシャキシャキしていること!
真っ暗闇をものともせずに、さっさと歩いて行ったり、私たちが迷うとすぐに見つけてくれたり。
「この人には実は見えているんじゃないか?」と思うほど、普段どおりの行動をとられます。
そのことにビックリすると同時に、普段自分が、どれほど視覚に頼って生活していたかを、
実感させられるのです。
「環境情報の約80%は資格情報だって言われますよね。
真っ暗闇の世界に入ることで、その80%が全くゼロになって、その分、
残りの20%の色々な感覚が、100%まで引き伸ばされるわけです。」と、金井さん。
確かに真の暗闇の世界では、音がとても良く聞こえたり、指先が敏感になったり、
不思議な感覚を味わいました。
そして、「見ることをあきらめた」瞬間に、360度全方向に向かって、
自分の意識が開けてくる感覚があったのです。
自分の前にあるものと同じように、後ろのものも「感じる」ことが出来る感覚。
これって、「目でものを見る」ことにこだわっていたときには、絶対になかった感覚です。
「この『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』は、やってみるとなんだか、あったかくなってくるんです。
明るいところだったら、知らない人に触られたりしたらイヤかもしれないけど、
暗闇だと、他人の手が助けに思えたりもする。
結局は、人と人とのふれあいなんだ、って感じることが出来たりするんですよね。」
金井さんのひと言は、本当に私自身が実感したことでした。
この不思議な空間での体験は、一人でも多くの人に感じて欲しい!
単に、「視覚障害の方の疑似体験」には絶対に終わらないんです。
視覚障害の方の気持ちもわかるようになるし、素直に、
見えないことで発揮される、様々な他の能力も、尊敬できるようになりました。
そして、日本の街が、少しでもこういった障害を持つ方にとって暮らしやすいものになるように、
私たちも何かしなくちゃいけないな、と感じた、ハチドリ高柳だったのでした。
2007年11月27日
日本に平和省を!
『平和省』って、何かご存知ですか?
あらゆる争いごとを、暴力に頼らず、「創造的対話」によって解決する方法を提案し、
推進する政府機関のことを言います。
去年の10月には、イギリス・ロンドンで、この『平和省』をめぐる、
『第一回 国際平和省会議』が開かれ、今年9月には、
日本でも『第三回 国際平和省会議』が開かれました。
そこで今日は、その『平和省』を日本に作りたい!という思いで、
活動されている方をお迎えしました。
著作家で、「平和省プロジェクト」代表の、きくちゆみさんです。
![](https://www.tfm.co.jp/cms/media/32/kikuchi.JPG)
(お子さんが3人もいらっしゃるとは思えない!素晴らしくスリムで、活動的な女性でした♪)
世界中の人たちがどんなに平和を望もうと、世界のどこかでは必ず戦争が起きています。
その現実を、きくちさんはとにかく変えたいのだそうです。
「暴力で解決することって、絶対にありません。
暴力をふるえば、必ず同じように暴力で返される。
その連鎖は、暴力がある限り絶対に断ち切れません。
どこかで、「自分たちは絶対に暴力をふるわない」と宣言することが必要なんです。
そのためには、とにかくひたすら平和のことだけを考える、国の機関『平和省』が必要なんです。」
きくちさんは真剣に訴えます。
この動きは世界的に大きく広まっていて、意外にも平和省運動が一番活発なのは、
常に戦争をしている、アメリカなのだとか。
また、イギリス、アメリカ以外に、カナダ、オーストラリア、コスタリカ、インド、イタリア、ウガンダ、
そして日本などが、『平和省』創設のために、大きな動きを見せ始めています。
「日本は、世界で唯一、原爆を投下された国。
だから、「自分たちは絶対に武力を持たない」という信念が、
世界中で一番納得されやすい国なんです。
だから、まず私たち日本は、「自分たちは武力を絶対に使わない」と、
世界に向けて宣言することが必要です。
そして、国際貢献であれば、
地震やハリケーンなどの天災があった地域にいち早く駆けつけて、
医療行為や食糧援助などの人道支援だけを一番にすればいい。
そうすれば決して、国際貢献をしていない、などとは言われないはずなんです。」
きくちさんの言葉には、ひと言ひとこと説得力がありました。
武力を使わない、対話による解決法のみを考える国の機関、『平和省』。
それが出来る頃には、世界はきっと、平和に向けて大きく一歩前進しているに違いありません。
そんな世の中が一刻も早く来て欲しい。
祈るような気持ちになった、ハチドリ高柳だったのでした。
あらゆる争いごとを、暴力に頼らず、「創造的対話」によって解決する方法を提案し、
推進する政府機関のことを言います。
去年の10月には、イギリス・ロンドンで、この『平和省』をめぐる、
『第一回 国際平和省会議』が開かれ、今年9月には、
日本でも『第三回 国際平和省会議』が開かれました。
そこで今日は、その『平和省』を日本に作りたい!という思いで、
活動されている方をお迎えしました。
著作家で、「平和省プロジェクト」代表の、きくちゆみさんです。
(お子さんが3人もいらっしゃるとは思えない!素晴らしくスリムで、活動的な女性でした♪)
世界中の人たちがどんなに平和を望もうと、世界のどこかでは必ず戦争が起きています。
その現実を、きくちさんはとにかく変えたいのだそうです。
「暴力で解決することって、絶対にありません。
暴力をふるえば、必ず同じように暴力で返される。
その連鎖は、暴力がある限り絶対に断ち切れません。
どこかで、「自分たちは絶対に暴力をふるわない」と宣言することが必要なんです。
そのためには、とにかくひたすら平和のことだけを考える、国の機関『平和省』が必要なんです。」
きくちさんは真剣に訴えます。
この動きは世界的に大きく広まっていて、意外にも平和省運動が一番活発なのは、
常に戦争をしている、アメリカなのだとか。
また、イギリス、アメリカ以外に、カナダ、オーストラリア、コスタリカ、インド、イタリア、ウガンダ、
そして日本などが、『平和省』創設のために、大きな動きを見せ始めています。
「日本は、世界で唯一、原爆を投下された国。
だから、「自分たちは絶対に武力を持たない」という信念が、
世界中で一番納得されやすい国なんです。
だから、まず私たち日本は、「自分たちは武力を絶対に使わない」と、
世界に向けて宣言することが必要です。
そして、国際貢献であれば、
地震やハリケーンなどの天災があった地域にいち早く駆けつけて、
医療行為や食糧援助などの人道支援だけを一番にすればいい。
そうすれば決して、国際貢献をしていない、などとは言われないはずなんです。」
きくちさんの言葉には、ひと言ひとこと説得力がありました。
武力を使わない、対話による解決法のみを考える国の機関、『平和省』。
それが出来る頃には、世界はきっと、平和に向けて大きく一歩前進しているに違いありません。
そんな世の中が一刻も早く来て欲しい。
祈るような気持ちになった、ハチドリ高柳だったのでした。