2019.3.29

守護神・高津臣吾の伝家の宝刀“シンカー”が生まれたきっかけ

プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「五洋ホールディングス presents SUNDAY BACK NINE」。3月24日(日)の放送は、元プロ野球選手で東京ヤクルトスワローズ二軍監督の高津臣吾さんが登場。丸山が高津さんの伝家の宝刀“シンカー”や野球人生に迫りました。

高津臣吾さん(左)とパーソナリティの丸山茂樹



高津さんは、1990年にドラフト3位でヤクルトスワローズに入団。サイドスローから繰り出すシンカーを武器に守護神として活躍し、4度の最優秀救援投手に輝きました。
2003年シーズン後にシカゴ・ホワイトソックスと契約。海を渡りメジャーリーグに挑戦した後、韓国、台湾と数球団を渡り歩き、独立リーグ・新潟アルビレックスBCで2012年シーズン後に引退を表明しました。

◆伝家の宝刀“シンカー”が生まれたきっかけ

丸山:シンカーとはどんな球種なんでしょうか?

高津:僕はサイドから投げていたので、サイドから回転しながら落ちていくような。オーバースローだとボールを挟んでそのまま投げるんですけど、僕の場合は挟んでちょっと回転をかけていました。要は横投げのピッチャーが投げる落ちる球ですね。

丸山:それが必殺シンカーなんですね。

高津:横に曲がりながら斜めに落ちていくイメージです。

丸山:そのシンカーで最後の土壇場で三振を奪っていたわけですね。これは、誰かがアドバイスしてくれたんですか?

高津:1992年に西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)と日本シリーズを戦って負けたんです。相手ピッチャーに同じサイドスローの潮崎(哲也)選手がいて、彼のシンカーにきりきり舞いで日本一になれなかった。それで野村克也監督から「お前も投げられないか?」と言われたのがきっかけです。

丸山:野村さんだったんですね。

高津:そんな簡単に言うなよという感じだったんですけど(笑)。「全力で腕を振って球速100km/hの球を投げろ」と。ゴルフだと、ドライバーをフルスイングして200ヤードで止めろと言われているようなものですよ。

丸山:すごい……。

高津:難しすぎてそんな発想はなかったんですけど、ヒントを与えてくれてそこから取り組んだのがスタートでした。

丸山:めちゃくちゃ速い球がくるような感じでゆっくりな球がくると。

高津:イメージはロブショットです。

丸山:わかりやすい。バッターはタイミングが取りづらくててんてこ舞いだった?

高津:よく変化で打ち取ると言うんですけど、僕はスピードの奥行きと言いますか、バッターを前に引っ張り出して打たせる。ボール自体の変化ももちろん、スピードに緩急をつけて奥行きの勝負をしていました。

丸山:バッターボックスに立っている選手の情報を掴みながら、違いを出すためのアレンジをしていくと。

高津:そうですね。スピードに変化を加えたり、曲がり幅を小さくしたり、落とす幅を大きくしたりとか。

丸山:野球も奥が深いですね。

高津:いや、ゴルフの技術もすごいと思います。

◆野球人として影響を受けた野村克也監督

丸山:高津さんが野球をしてきて影響を受けた人は?

高津:プロ1年目に監督だった野村監督ですね。野球の技術はもちろん、人としてとか、チームとして、社会人としてなどの話をたくさん聞かせていただいたので。野球選手として素晴らしい部分を作ってくれたのは野村監督だと思っています。

丸山:僕らからすると、野村監督は入り込みづらい雰囲気がするんですけど、普段の野村監督はそんなことはないんですか?

高津:野村監督はそう見えてすごくシャイで。でも、こちらから1つ質問すると、すごくうれしそうに10答えてくれるくらいおしゃべりするのが好きな方で。

丸山:こちらから入り込んでいけば受け入れてくれる人なんですね。見た目で決めちゃ駄目ですね。その後、高津さんはメジャーリーグに行って、24試合連続無失点を記録して“ミスターゼロ”と呼ばれて。

高津:恥ずかしい(苦笑)。

◆35歳で挑んだメジャーリーグ

丸山:メジャーに挑戦して良かったと思うことはありますか?

高津:結果として、自分を見たときにメジャーに挑戦していなかったら、ここまでなっていなかったと思います。35歳と年齢的には遅かったんですけど、本当にアメリカに行って良かったと思いました。

丸山:日本で続けていたらもっと記録が伸ばせたかもしれないけど、いろいろな地でやってきた経験が今につながっているんですね。

高津:野村監督、若松(勉)監督の次に、ホワイトソックスのときの監督がオジー・ギーエンという南米の人で。とてもハチャメチャな監督でした。試合に負けたとき、「お前、何を落ち込んでいるんだ」と言って、ポンとビールを持ってくるような。「落ち込んでいる暇なんてない。まず飲めよ」って(笑)。

丸山:まず飲めと(笑)。

高津:そんなラテンのノリの監督だったので、アメリカ野球の衝撃も受けましたけど、それよりも“こんな人がアメリカでは監督をやっているんだ!?”とちょっとビックリしましたね。

次回3月31日(日)の放送も、引き続き高津さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!


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【番組概要】
番組名:五洋ホールディングス presents SUNDAY BACK NINE
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/backnine/
番組Instagram:@sundaybacknine_tfm/

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