プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「五洋ホールディングス presents SUNDAY BACK NINE」。3月3日（日）の放送は、前回に引き続き、DeNAランニングクラブ総監督で日本陸連・強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦さんが登場。マラソン競技やゴルフについて、いろいろと話を伺いました。

瀬古利彦さん（右）とパーソナリティの丸山茂樹

◆マラソンの練習に休みはない

丸山：前回365日休みなく走ると伺いましたが、試合で42.195kmを走り切って全力投球した翌日はさすがに休みますよね？

瀬古：朝5時から走りますよ。

丸山：ちょっと待ってください……本当ですか!?

瀬古：本当ですよ。朝も昼も走ります。休むときがないんですから。

丸山：体への負担があるんじゃないですか？

瀬古：走ったほうが筋力がほぐれて、逆に休養になるんです。

丸山：走った後にケアをしたり？

瀬古：当然、マッサージなどのケアはしますけど、練習を休むことは基本ないですね。1日3食摂る食事と同じで、選手は必ず2回は走らないといけない。

丸山：今でも走ったりすることはあるんですか？

瀬古：月に3～4回ゴルフをやって、走るのは月に1回ぐらいですね。ゴルフをやるとストレスが抜けるんです。走るとストレスが溜まるけど（笑）。だって走るのはつらいけど、ゴルフは楽しいもん。

丸山：確かにつらいですよね（笑）。

瀬古：ゴルフばかりやっていると、「お父さんばかり遊んで！」ってカミさんに怒られちゃって。「ゴルフは仕事なんだ。人間関係を作るのにゴルフは最高だ」って言ってね。

丸山：素晴らしい。

瀬古：遊んでいるように見えて、人間関係を作ってくれるのがゴルフですから。走っているだけじゃ作れない。

丸山：体重や体調管理もされている？

瀬古：現役を引退して30年間は走っていました。急にやめると体がおかしくなるので。

丸山：でもしっかりと体型維持をされていて。

瀬古：ゴルフ場で風呂に入ると「瀬古さんもお腹が出てきましたね」って言われるもん。昔はシックスパックだったけど、今はワンパック（笑）。

丸山：ゴルフは4時間半ぐらいかかるスポーツですけど、マラソンと比べていかがですか？

瀬古：僕は体力があるほうなので、後半のほうがいい。人が乱れてくるのを楽しんで見ています。

丸山：下半身がゴルフの基本ですから、パッティングとかにも影響が出てくるんですよね。

瀬古：同年代からしたら、体がふらついたりはしないですね。

◆マラソンとゴルフの共通点

丸山：メンタル面で、ゴルフとマラソンでリンクする部分はありますか？

瀬古：やっぱり集中力だと思うよ。35kmからの。ゴルフで言う最後の3ホールぐらい。35kmくらいを中間地点だと思っておかないと、残り7kmを戦えない。

丸山：そこに全神経を？

瀬古：そこでいかに心と体に余裕を持たせられるかなんです。その地点でいっぱいいっぱいだと戦えない。だからゴルフも残り3ホールが大事だと思っています。

丸山：マラソンもゴルフも孤独との闘いじゃないですか。途中で自問自答する場面もありますか？

瀬古：あります、駆け引きとか。マラソンはご誤魔化しがきかないんです。練習をやっていない人は最後に我慢ができないけど、練習している人は我慢ができる。そこなんです。

丸山：最後の佳境の部分を注目して見たいですね。

瀬古：最後の5～7kmが、上にいけるか、下がるのか胸突き八丁ですよ。

丸山：最後の苦しいところを乗り切るには何が必要ですか？

瀬古：一歩一歩だけど、最後は気持ち。心で走ること。

◆ゴルフはこの上ないほどの楽しみ

丸山：瀬古さんにとって、ゴルフの魅力は？

瀬古：ゴルフは前の日から「明日はゴルフだ！」って眠れないもんね、楽しみで。

丸山：かわいらしい（笑）。

瀬古：ほかにはそんなことないからね。

丸山：2週にわたりお話させていただきましたが、僕も2020年東京オリンピックではゴルフの監督として行かせていただくので、お互いにマラソン界、ゴルフ界を盛り上げてがんばりましょう。

瀬古：金メダルを獲りましょう！

次回3月10日（日）の放送は、お笑いコンビ・TIMのゴルゴ松本さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに！



【番組概要】
番組名：五洋ホールディングス presents SUNDAY BACK NINE
放送日時：毎週日曜 7：30～7：55
パーソナリティ：丸山茂樹
番組Webサイト：http://www.tfm.co.jp/backnine/
番組Instagram：@sundaybacknine_tfm/