2016年。北海道に上陸した台風の影響で、ジャガイモなどの一大産地・十勝の農業に深刻な
被害を与えた、というニュースを皆さんご存知でしょうか?
タマネギと並んでジャガイモは、北海道が生産量日本一。
北海道農業の恩恵に日々、あずかっている消費者の一人として、
川瀬良子、その後の様子を取材しに行ってまいりました。
お話を伺ったのは、十勝池田町でジャガイモを生産する「多田農場」、多田さんです。
900ヘクタールの規模を持つ多田農場。
台風の被害はどうだったのでしょうか?
「総面積の半分ほどが浸水しました。
2mもの水の下に2日間、
ジャガイモが埋まってしまったんです。
半日、水に埋まると作物はもうダメ。
去年はひとつも収穫できませんでした。」
それまで手塩にかけて育てていた作物が、
ひとつも収穫できないという現実。
それでも、多田さんは笑って話します。
「人や家が流されなかっただけ有難いと思ってます。
だから今年こそはおいしいジャガイモを!
と闘志をみなぎらせているんですよ。」
そんな多田さんの言葉通り、
今年の畑は
こんなにも青々としていました!
去年、壊滅状態だったために今年のタネイモが確保できなかった多田さん。
奔走した結果、ようやく別のところからネタイモを入手することができて、今年の栽培にこぎつけたんだそうです。
一度、サイクルが崩壊した畑は、復活するまでに3年から5年は尾を引くといいます。
ジャガイモの収穫は秋。
「今年は今のところとても順調ですが、収穫してみないとなんとも言えないんですよね。
あ、でも、この辺、ちょっと掘ってみますか?」
多田さんのお言葉に甘えて土の下をのぞいてみると・・・
出てきました~!赤ちゃんイモです!
早速、近くのレストランで
フライドポテトにして頂きました。
北海道の大地の恵み、そして、
多田さんの技術と愛情で育ったジャガイモ、
「おいしい」という言葉だけでは
表現しきれないおいしさです。
小さな粒から力強い生命力を頂戴しました。
今年の出来は、川瀬良子がお約束します!
生産者の皆さんのいろんな努力と苦労、そして、
作物への愛があってこそ成り立つ
北海道の大規模農業。
いつも食卓にあるのが当たり前と思うことなく、
もっと大事に、もっとありがたく頂きたい、
そんなことを感じながら・・・。
「北海道・あぐり紀行in十勝」、
川瀬良子の旅はもう少し続きます。
可憐なジャガイモの花。
秋には立派な姿になりますよ~!