network
リポビタンD TREND NET

今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.02.27

漫画紹介アカウント、一般人を装ったステマと判明!

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、気になる・人に話したい旬のネタをお届けするネットニュースサイト『ねとらぼ』の編集長、加藤亘さんにお話を伺いました。
加藤さんがピックアップしたネットニュースはこちら!


【ツイッターで一般人を装った漫画紹介アカウント、ステマだったと判明!】

鈴村:何度も『ステマ(ステルスマーケティング)』について取り上げてきましたが、また新たなステマということですね…。今回のステマはどういったものだったんですか?


加藤さん:Twitter上でおすすめ漫画を紹介しているアカウントを見かけることがあると思います。その中に、一般人を装って、実際は電子書籍サイトがプロモーション目的で運用していたアカウントがあったことが分かりました。問題となったTwitterアカウントは3つ、いずれも昨年の春や夏ごろから活動を始めていました。Twitterの有料宣伝ツイート機能の『プロモツイート』を使って、“おすすめ漫画投稿ツイート”のような形でですね、電子書籍サイト『Renta!』の作品を頻繁に紹介していたのが特徴でした。またですね、『プロモツイート』を使った宣伝の以外にも、“通常のツイート”も行っていたことがポイントです。


鈴村:この“通常のツイート”というのはなんなんですか?


加藤さん:ツイートの左下に『プロモーション』という表記が付いてないものですね。そのため当初は「アフィリエイト目的の個人アカウントではないか」と思っていた人も多かったようなんですね。しかし、添付されているURLをクリックしても、電子書籍サイトにジャンプするだけで、誰のアフィリエイトから購入されたか識別するためのパラメーターの『アフィリエイトタグ』が付いていないことなどから、ネット上で「実はRenta!が一般人を装って運営しているのではないか?」といった疑惑が浮上したんですよね。そこで、ねとらぼ編集部では今月20日にですね、電子書籍サイト『Renta!』を運営する電子書店『パピレス』に取材しました。すると、次のような回答を得ました。



-----------------------------
Renta!ではご指摘のアカウントを利用して、Twitter社のプロモツイートを実施しておりました。
プロモツイートには、ツイートの末尾に「プロモーション」などのタグが表示されます。
「プロモーション」表記が出る点から、ステマであるという認識はないまま運用しておりました。
しかしながら結果として「ステマではないか」という、誤解を招く表現となってしまった事、深くお詫び申し上げます。
ご指摘のアカウントにつきましては、全て停止しております。
-----------------------------



この「プロモーションのタグが表示されるからステマにはあたらないという認識だった…」ということなんですけども、この件、結構勘違いしている人がいるんですよね。まず、口コミを使った宣伝を行う際には、“広告主と発信者の関係性”を必ず明示するようにと、いわゆる、『ステマ防止ガイドライン』で定められています。


鈴村:定められているんですね?


加藤さん:はい。プロモツイートを使用した場合のプロモーション表記は、あくまで“Twitter社が広告費をもらってそのツイートを優先表示していますよ〜”という意味にしかすぎないんですよね。そのため、「Renta!によるプロモーションである」という説明にはならないんですよね。


鈴村:そういうことなのか!“Twitter社がこういうこうをやっていますよ!”のマークなんですね、プロモーションのね。


加藤さん:なので今回のケースで言えば、例えば、「Renta!が運営するおすすめ漫画の宣伝用アカウント」など、“Renta!とアカウントの持ち主の関係性”が分かりやすく明示されていなければダメだったわけなんですよ。


鈴村:どっかに書いてあればよかったんですよね。


加藤さん:そうなんです、書いてあればよかったんです。書いてないのが問題だったと。さらに、最初に紹介した通り、プロモーション表記の付かない“通常のツイート”も行っていたので、この件に関して、どう認識していたのか?という質問も投げかけたんですけども、回答はもらえませんでした。


鈴村:そうっかぁ…。なるほどね……。


エリザベス:えぇ〜〜。すごい…。


加藤さん:ちょっと複雑ですけどね。要は、一般人を装って一般の人が「この漫画面白いですよ〜!」っていうツイートをしたていに見せて、実は、運営元がやっていたっていうことなんですよね。


鈴村:これはわかんないな…。プロモーションって書いてあるから企業のもんだと思っちゃいますもん。


加藤さん:思っちゃいますよね。でも、ちょっと違ったんだよっていうね。


エリザベス:そこに、通常のツイートも行っているなんて、すごい周到な手段ですよね。


加藤さん:そうなんですよ!なので、プロモーションを付けていない漫画紹介もあったりするんですよね。それが入り混じっているのでわけがわからんと…。しかも、いわゆる、普通のツイートもしてりするという…。なので、善意の方がしているのかな?アフィリエイト目的なのかな?みたいなふうに装っていたというのが今回、問題視されています。


エリザベス:自分のTwitterを見ていて、フォローしていないアカウントでそういうプロモーションが上がってきたときに、一般の人っぽいんだけど、「え?これプロモーション?ん??」みたいになるってことですよね。


加藤さん:そうですね。で、今回ね、『リツイート』とか『いいね』で回ってきた時にはですね、プロモーション表記が消えるんですよ。


鈴村:あっ、そうなんですか!?


加藤さん:なので、投稿時にプロモーションが付いていても、リツイートとかいいねで回ってくるときに表記が無くなっているんで、またこれも問題なんですよね。


鈴村:そういうものなんだ!?そういう仕組みになっているんですね!?難しいなっ!!何がステマかって…。


エリザベス:そうですねぇ。


鈴村:すごいざっくり言うと、これで結果、誘致されて良いものだったら、僕ハッピーとか思っちゃうタイプだから、ステマ難しいなと思いますね!(笑)


加藤さん:良いものだったら良いんですけどね。


鈴村:でもね、それが悪く利用されることがあるってことですから、これはやっぱり、ちゃんとガイドラインがなきゃいけないって話ですよね。間違いなくね。


そして、今日の #スズコメ はこちら。












過去の #スズコメ #シゲコメ を音声でCHECK!!

  • X
  • Facebook
  • LINE
Top