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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.11.21

書籍広告で物議、朝日新聞社がコメントを発表

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日お話を伺ったのは、いま気になる・人に話したい旬のネタをお届けするネットニュースサイト『ねとらぼ』の編集長・加藤亘さんです。そして、加藤さんが注目した話題はこちら!


書籍広告で物議、朝日新聞社がコメントを発表

朝日新聞の今月12日付の朝刊に掲載された「書籍広告」について、ネット上で専門家からの指摘が相次ぎ、物議を醸していた問題です。朝日新聞は広告内容に疑念があったとして、今後は「慎重なチェックに努めてまいります」とコメントを発表しました。


鈴村:今日は、朝日新聞社が紙面に掲載した「書籍広告」についてのコメントを発表したことについて、『ねとらぼ』編集長の加藤亘さんにお話を伺います。加藤さん、問題になったのはどういった広告だったんですか?


加藤さん:問題となっていたのは『イタリア人医師が発見したガンの新しい治療法』という書籍の広告です。広告では
・「外科医として40年、ガンと闘って発見した治療法!」
・「重曹殺菌と真・抗酸化食事療法で多くのガンは自分で治せる」
などとうたい、書籍の内容について「紛れもなくガン治療における革命である」と紹介していました。
また、本の監修にあたったのが、この治療法を発見したとされるイタリア人のトゥリオ・シモンチーニ氏で、この方については「腫瘍学 医学博士」「外科医」といった肩書で紹介されていましたが、この広告に対して、ネット上では専門家から「このような治療法がガンに有効という科学的根拠はありません。」といった指摘が相次ぐ形になったんです。


鈴村:「新しい治療法」「自分で治せる」など、目を引く表現ですよね。しかし、専門家から多数の指摘があったということで、朝日新聞社の対応はどうだったんでしょう?


加藤さん:専門家からの指摘を受けて朝日新聞社が調査したところ、治療法の発見者とされるシモンチーニ氏は、2003年にイタリア医学会から追放されていて、違法な医療行為で患者を死なせるなどした罪で2度にわたって禁固刑を受けていた、という現地報道が確認できたということです。また、この人物が行っていた処置は、医学界では効果が実証されていないどころか、むしろ危険な処置とされていたようです。
朝日新聞社ではこうした調査の結果を受け、「少なくとも、この書籍の広告がシモンチーニ氏を『医師』として治療法を紹介していることには疑念があります。」という見解を発表しました。


鈴村:その疑念がある広告を掲載してしまったことについては何と?


加藤さん:前提として「広告表現は広告主の責任においてなされるもの」と、出版社側の責任に触れつつ、一方で「ガンは真菌(カビの一種)だ」などとする表現は、新聞社として「十分な検討を行うべきでした。」とコメントしています。今後は、出版物の広告はできる限りその表現を尊重しながら、掲載の判断にあたっては、内容に応じて慎重なチェックに努める、としています。


鈴村:こちら、ネットではどんな反応だったのでしょうか?


加藤さん:「対応は早かった」と一定の評価はあります。ただ今回の広告は、医療法に基づいて定められている「医療広告ガイドライン」が禁止する「虚偽」や「誇大広告」にあたる可能性もあると強く批判されています。こういった“グレー”な広告は、今回の件に限らず、そこかしこに見受けられるとして注意を呼びかける声も多かったですね。


そして、今日の #スズコメ はこちら。






過去の #スズコメ #シゲコメ を音声でCHECK!!

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