19.11.06
“Cookie規制検討”報道について
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日は、政局から炎上案件まで独自の視点で発信するニュースサイト『J-CAST ニュース』の副編集長、城戸譲さんにお話を伺いました。
城戸さんが注目したネットの話題はこちら!
【“Cookie規制検討”報道。他人事じゃない『大問題』の背景】
鈴村:まずは、ここ数日でネットではどのようなことが話題になったのか、教えていただけますか?
城戸さん:まずですね、先週金曜日に沖縄県の首里城 正殿などが全焼した火災が起きたのですが、あの後にですね、あるYouTuberが『沖縄の首里城を燃やしたのは僕です』というタイトルの動画をアップロードして、「再生数稼ぎか」、「不謹慎すぎる」と批判を集めました。
エリザベス:これは本当には燃やしてないんですよね?
城戸さん:そうなんですよね。火災が未明に起きて、動画は朝方に投稿されて、昼すぎには削除されたんですが、数時間で再生回数は万単位に上りました。ツイッターなどで拡散され、多くのユーザーの目にとまって、いわゆる、炎上の状態になりました。ネットカルチャーに詳しいITジャーナリストの方にお話を伺ったところ、反応しないのが一番の罰だからということで、実害がないのなら無視するのがいいと冷静に分析されてらっしゃいました。
鈴村:再生回数が増えることによって、収益が出たりするわけじゃないですか、本当に無視が一番ですね。
城戸さん:あとはですね、先週、富士山でニコニコ生放送という動画配信サービスで配信をしていた男性が足を滑らせて滑落したのではないかと。その数日後、七合目付近でその方とみられる遺体が発見されたんですが、例え、助かったとしても明るいうちに下山できなかった可能性が出てきました。配信されたのが14時40分ごろで、そこからもし山頂から降りても五合目までの間に日が暮れてしまうといった見方を登山の専門家が示してらっしゃいまして、改めて、男性の危険な行動が浮き彫りになってきました。
鈴村:これも生放送だったりそういうもので、ヒット数を増やすとかそういうこともあったかもしれないですけど、より危険な行為だったり、他の人がやってないことをやることで、人を集めようという認識があったというふうに考えられますよね。これで自分の命をねぇ…。本当にしっかり考えて生きた方が良いと思いますね、こういうことやってねぇ、う〜ん、残念な話しだなと思います。そして、今回ピックアップしていただいたネットの話題は何でしょうか?
城戸さん:『「Cookie規制検討」報道。他人事じゃない「大問題」の背景』です。
鈴村:これはどういうことなんでしょうか?
城戸さん:公正取引委員会がCookieの規制を検討と朝日新聞が報じまして、Cookieというものが大きな注目を集めています。
鈴村:Cookie(クッキー)ね。Cookieってなんなのか?っていう人がいるかもしれません。
エリザベス:食べるクッキーじゃないですよね?
鈴村:じゃないですよ(笑)。では、教えていただけますか?
城戸さん:はい、甘いやつではなくてですね(笑)。インターネット上の技術なんですけども、簡単にいうと、ウェブサイトとブラウザの間でやり取りされる情報のことをあらわします。このCookieを導入しているサイトにアクセスすると、パソコンやスマホといった利用者側の端末にCookieが保存されて、再びそのサイトを訪れた時、サイト側がCookieを読みだすことで、どのブラウザからアクセスしているかを判断できるようになっているので、ユーザーごとの『情報の出し分け』に使われます。例えば、ショッピングサイトのカート機能ですとか、それぞれの趣味趣向にあわせて表示される『行動ターゲティング広告』といったようなものも、このCookieを応用して使われています。
鈴村:いうなれば、個人情報ですよね。そのCookieの規制を公正取引委員会が検討しているとのことなんですけど、これはどういったことなんでしょうか?
城戸さん:朝日新聞が29日の朝刊で伝えたんですけれども、記事では、8月に公正取引委員会が公表したガイドライン案を受けて、利用者の同意なくCookieを集めて利用すれば、独占禁止法違反になる恐れがあるとして、規制する方向で「検討に入った」というふうに伝えています。
鈴村:Cookieを規制するとしたらそれにはどんな背景があるんでしょうか?
城戸さん:これは世界的な風潮がありまして、ヨーロッパのEUでは昨年5月にEU圏内の個人情報などを定める『GDPR』、一般データ保護規約と訳されるんですけれども、これが施行されました。この法律では、日本の個人情報保護法が定めている、いわゆる『個人情報』といわれるものと比べて、より広い範囲のものが『個人データ』として保護されていて、日本では個人情報として扱われていないCookieも個人データとして、そのGDPRの中では規定されています。ということもあって、この1年ほど前からですかね、データの取得前にユーザーの同意を得る必要があるので、はじめてサイトにアクセスしたときに、あなたはCookieの取得に同意しますか?しませんか?といった選択肢があるポップが出てくるサイトが増えてきています。こうした事情があって、ヨーロッパの動向というのは、日本の公正取引委員会としても、他人事ではないんじゃないかなあというように我々は見ています。
鈴村:買い物したときにね、アナタのおすすめはこれです!って出るのが不思議だって、ずっと言ってたんですよ。
城戸さん:大量に出てきますもんね。
鈴村:出てきますよね。だたね、便利は便利なんですよね。だから、この個人保護がちゃんとできるのか、個人情報を管理できるのかが焦点でしょうね。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年11月6日
今朝は【クッキー規制検討報道 他人事じゃない大問題の背景】
クッキーは、Webとブラウザの間でやり取りされる情報すね。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年11月6日
例えば歯ブラシを買ったらコチラの歯ブラシもオススメ!みたいな、さらに情報を伝えてくるようなものですが、どういう仕組みなんだろう?とか、自分の生活を覗かれているようでドキッとした人もいるかもしれません。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2019年11月6日
ただ便利は便利なので、クッキー自体がなくなるのではなく、クッキーをどうやって使いながら個人情報が確実に安全な管理をされるかをしっかり考えてほしいですね。まさに今日本では検討に入ったところなので、今後の結論に期待したいと思います。