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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.10.30

京都市が吉本芸人に「有償ツイート」依頼、広告と明示せず物議

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、政局から炎上案件まで独自の視点で発信するニュースサイト『J-CAST ニュース』の副編集長、城戸譲さんにお話を伺いました。
城戸さんが注目したネットの話題はこちら!


【京都市が吉本芸人に「有償ツイート」依頼、広告と明示せず物議】

このニュースのあらましは…


一昨日の京都新聞で、昨年度、京都市が吉本興業に50万円を支払って、漫才コンビ・ミキの2人にツイッターでPRの投稿をさせたものの、市が広告主であるというのが明確ではなく、誤解を与える問題のある手法だと報じられました。このツイートが、ステルスマーケティングの可能性があるとして物議を醸しています。

鈴村:まずは、ここ数日でネットではどのようなことが話題になったのか、教えていただけますか?


城戸さん:まずですね、先週の即位礼正殿の儀の時にですね、安倍首相がほぼ垂直に両手を挙げた時の手のひらが内側に向いていたというのが大きな話題になりました。同時に歴代の首相もいらっしゃったのですが、麻生さんや福田さんは内側、小泉さんは正面、森さんは正面と内側の中間と、それぞれいろいろな手の挙げ方があったと。ネットでは、正しい万歳の仕方があるのかなんてことが話題になったんですけれども、今回の式典の事務方にお話を伺ったところ、手のひらの位置などに関しては具体的な決定はなかったということで、政府見解としましても、鳩山内閣の2012年にですね、“公式に定められたものがあるとは承知していない”という答弁が閣議決定されていまして、正しいものはないということですね。


鈴村:ないのか〜。揃えて欲しかったというのはあるんですけどね(笑)。儀がしっかりしてただけに、余計にそういうのが目立ってしまったということなのか知れないですけどね。


城戸さん:次にですね、大学入学共通テストというものが来年度からセンター試験に代わって導入されるんですが、そこに導入される予定の英語民間試験について、萩生田文部科学大臣がBSのテレビ番組での発言が波紋を広げて、のちに、謝罪・撤回をしました。英検やTOEFLといった英語の民間試験を2回まで使えるということで、キャスターの方から、遠いところに住んでいる方はどうするんですか?みたいな質問を受けたところ、裕福な家庭の子が数回受けてウォーミングアップ出来るみたいなことは、もしかしたら、あるかもしれないけど、そこは、自分の身の丈に合わせて、2回をきちんと選んで勝負して頑張ってもらえばと発言して注目を集めました。


鈴村:う〜ん…、なるほどなぁ、…言葉のチョイスですね。


エリザベス:そうですねぇ…。


鈴村:いろんなことを受け止めちゃう人がいる言葉ですけどね。今までも、どういう発言していたかという、いろんなバックボーンがあったと思います。ちょっと、言葉狩りの風潮もあるのかなというのは感じなくはないですけど、確かに、いろいろ思う方もいるでしょうね。


城戸さん:あとですね、以前、このコーナーでトレンドブログというのをご紹介しました、注目を集めるようなタイトルをつけて…というものなんですけれども。その運営者の方に改めてお話を伺いました。この方は、6年以上されてらっしゃる方で、前回の記事で、悪質なブログは一部だけだというふうにおっしゃっていまして、情報の質が問題視されているんですけれども、乱雑している情報をちゃんとわかりやすくまとめて伝えようとしている人もいるということも知って欲しいと、悪い面ばかり報道されていると強調されてらっしゃいました。


鈴村:そのトレンドブログを運営するためのノウハウを勉強する場所があるという話を以前しましたよね。


城戸さん:この方は、それも運営されていらっしゃるということで、そちらの立場からもお話を伺ってみるということをやってみました。


鈴村:そういう側面から調べてみる、見てみるというのも面白いのかもしれませんね。そして、今朝ピックアップしていただいたネットの話題は何でしょうか?


城戸さん::はい、『京都市が吉本芸人に「有償ツイート」依頼、広告と明示せず物議』です。


鈴村:こちら問題になっているみたいですね?


城戸さん:京都新聞の一昨日の記事でですね、昨年度に吉本興業に、50万円を支払って、漫才コンビ・ミキの2人にツイッターでPRの投稿をさせたものの、市が広告主であるというのが明確ではなく、誤解を与える問題のある手法だと報じられました。この投稿を見てみますと「大好きな京都の町並み!!京都を愛する人なら誰でも、京都市を応援できるんやって!」という形で市の関連サイトに誘導いたしまして、#京都市盛り上げ隊、#京都市ふるさと納税、#京都国際映画祭といったハッシュタグが添えられていたんですが、これが広告だということを隠して宣伝する、ステルスマーケティング、いわゆるステマの可能性があるとして物議を醸しています。


鈴村:なるほど。京都市はミキ以外の芸人さんにも有償ツイートを依頼していたということなんですよね?


城戸さん:2017年度に、市が定めた『伝統産業の日』というもののPRの一環で、吉本興業と50万円で契約して、木村祐一さん、コロコロチキチキペッパーズのナダルさん、タナからイケダという漫才コンビと、ミキの計4組にツイートしてもらったと話していました。


鈴村:PRであることを明示せずツイッターにPRツイートすることは広告のルール上問題があるんですか?


城戸さん:広告代理店などで構成する業界団体『WOM マーケティング協会』というところが作った広告ガイドラインによりますと、SNSで多数のファンを持つ『インフルエンサー』という方々に報酬を支払って、SNSなどで、サービスなどを紹介させる場合には、PR、タイアップ、提供などという文言を明記しなければならないということになっています。


鈴村:なるほど、これは、しなければいけないんですね。今回の問題について京都市はどんな見解を示しているんでしょうか?


城戸さん:インフルエンサーの相場としてはかなり格安だったという認識でして、ステルスマーケティングの問題とされるのは、誤認させることだと思うので、そこにないものをあると誤認させたり、品質を捻じ曲げてしまったりするようなものではなかったという見解を示してらっしゃいました。


鈴村:う〜ん、なるほどねぇ。


そして、今日の #スズコメ はこちら。







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