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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.10.28

フェイクニュースの対策議論

nullいま知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちらです。


「フェイクニュースの対策議論」について

このニュースのあらましは…


総務省の有識者会議は、インターネット上のフェイクニュースについて、巨大IT企業などに自主的な取り組みを促すことを柱とする論点整理案を示しました。
選挙の公正さを歪めたり、偏見を助長したりしかねないフェイクニュースに対しては各国が規制に動いており、日本でも対応策の議論に入ります。

鈴村:こちら、ネットの反応はいかがでしたか?


米重さん:国がこういったものを法規制する、ということになると、どうしても権力を持っている側の意向に沿わない話は“フェイクニュース”という扱いにされかねないよね…という意見がある一方で、逆に既存のメディアも含めて、フェイクニュースの規制はしっかりした方が良いのではないか、という意見もあります。


鈴村:過去に問題となったフェイクニュースには、どんなものがあったんでしょうか?


米重さん:海外ではこの件が非常に深刻な問題となっていまして、一番有名なのが2016年のアメリカ大統領選です。例えば、民主党のヒラリー・クリントンさんをターゲットにして問題発言をしたと捏造したり、あとはヒラリー陣営の関係者が幼児の人身売買に関わっていた、といったフェイクニュースを流されたりもしていました。
こういったフェイクニュースの中には、ロシアの情報機関の関与が疑われるものが幾つかあって、この背景にはアメリカの特殊な選挙制度が関わってきます。例えば、特定の重要な選挙区の結果が変わると、全体の選挙結果が大きく変わってしまう…という事情があるので、そのウラを突いて、重要な選挙区に対して集中的にFacebookで広告を出す…といった、コンテンツとお金を使ったやり方で選挙制度をハックしたのではないかと言われています。


鈴村:日本ではフェイクニュースに対して何か規制などはあるんですか?


米重さん:誰がどうやって“フェイクニュース”だと判断するかは非常に難しい問題なので、行政や政府がそれを決めてよいのか、という話になりますよね。じゃあ、誰がその判断をするのか…ということになると、やはりFacebookやTwitterといったプラットフォームの事業者が広告やアルゴリズムの部分でしっかりと情報を開示したり、審査や規制を行う必要がありますし、そういったことを自発的にやっていかないと、政府の介入を認めてしまうことにもなりかねません。「言論の自由」との線引きが非常に難しいところですね。



そして、今日の #スズコメ はこちら。



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