24.11.08
横浜DeNAベイスターズにフォーカス
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【横浜DeNAベイスターズにフォーカス】
手島:今年のプロ野球は、レギュラーシーズンでは3位だった横浜DeNAベイスターズが下剋上を果たし、日本シリーズでは福岡ソフトバンクホークスを破り、日本一となりました!
ユージ: 先週のこの時間、生島さんにお話を伺った段階では日本シリーズで横浜DeNAベイスターズが日本一に王手をかけた状況でしたが、日曜日に行われた第6戦で見事、優勝を決めましたね!
生島さん:もう一気に押し切っていましたね。移動日、そして雨で1日順延となり、勢いがどうなるかと思いきや、第6戦も筒香選手の先制ホームランで怒涛の大量得点。日本シリーズ全体を通しても、始まる前の予想とはま全く違った展開となり、流れの怖さを実感したシリーズでした。
ユージ: レギュラーシーズン3位からの下剋上で日本一になったのは2010年のロッテ以来2度目でした。しかも、レギュラーシーズンの成績からするとソフトバンクとの戦いは「史上最大格差」で貯金が沢山あると言われてましたが、関係ありませんでしたね。
生島さん:貯金が2位でしたからね。メジャーリーグもそうですが、レギュラーシーズンは「平均値」を競う戦いです。一方、ポストシーズンは、短期決戦で1週間でチームの状態がどうかという戦いなので、ケガ人が出ればそれだけでマイナスですし、横浜DeNAベイスターズの桑原選手のように波に乗った選手がいると、それがアクセントとなり打線が活気付きます。横浜DeNAベイスターズで特筆すべきなのは、クライマックスシリーズで、甲子園、東京ドームと敵地でしっかり勝ち上がってきたことです。これ、全部先攻ということです。日本シリーズでも敵地福岡で3連勝。とにかくグルーヴしている感じがしましたね。
ユージ:そんな横浜DeNAベイスターズ、活躍の影には球団オーナーの支えがあったということで詳しく伺います!
手島:横浜DeNAベイスターズは、2011年12月に現在の親会社である株式会社ディー・エヌ・エーが球団を買収。最初は赤字からのスタートでしたが、すぐに改革を断行して5年で黒字化。2015年からは、DeNAの創業者である南場智子さんがプロ野球の球団で初めて、女性オーナーに就任しています。
ユージ:南場さんですが、球団オーナーとしての手腕もすごいみたいですね!
生島さん:創業者という話もありましたが、津田塾大学首席卒業で、その後ハーバード大の大学院を卒業後、コンサルタント会社を経て株式会社ディー・エヌ・エーを設立しました。2015年1月にオーナーに就任して、2016年に横浜スタジアムの運営会社を子会社化し、球団と球場の一体経営を実現しました。これは結構大きいことで、球場を借りているだけだと様々な仕掛けができません。球団の施設になることで、収益が向上するということです。例えば、1つの例として横浜スタジアムのクラフトビールが美味しいなと思うのですが、これも子会社化したからできました。観客動員数は2011年は110万人程度だったのが、今年は年間最多記録の235万人を超えました。オーナーの陣頭指揮によって、球団は生まれ変わることを証明した形になったことになります。
ユージ:球団オーナーはなんとなくですが、球団の方針にオーナー目線で色々と口をはさむイメージがありますが、南場さんは少し違うみたいですね!
生島さん:チームが好きなのが分かります。日本シリーズも福岡にまで足を運び、横浜DeNAベイスターズのチームカラーの服を着て、応援されてます。あと、オーナーとしての顔が見えます。去年のシーズンが終わったとき、公式Xにこのように書いていました。「今年も悔しい結果となってしまいました。申し訳ありません。選手達の顔を見てあいさつし、帰路につきました。この悔しさに慣れてはいけないと思います。私自身、考え方をどう変えるべきなのか」ということを書いています。こういうオーナー、なかなかいないなというところで、愛情があるなと思います。
ユージ:そうした考え方が功を奏しているのか、球団の成績も大きく伸びていますね。
生島さん:2003年から2012年までの10年間、最下位が8回ありました。2015年に南場オーナーに就任してから、今年で10シーズンです。クライマックスシリーズ進出は6回で、ほぼ常連です。あとはレギュラーシーズン優勝のタイトルが欲しいでしょうね。
ユージ:プロ野球に限らないことですが、所属している選手だけでなく、オーナーを含めた全体の雰囲気から、応援するチームを決めるのも面白いかなと思いました!
生島さん:特にアメリカはそうですよね。アメリカでは、オーナーの本気度が、チームの強化につながると思われています。野球だとニューヨーク・ヤンキース、ボストン・レッドソックス。バスケットではダラス・マーベリックスとか。オーナーのキャラが立っていると、確かに面白いです。南場オーナーは社会的に存在感を示そうというよりも、球団として強いチーム、こんな球場を実現したい、その思いが伝わってくるので、個人的には横浜スタジアムに行くのはすごく楽しみです。横浜DeNAベイスターズの来シーズンもどんな球団になるのか楽しみです!
ユージ:本当ですね。何といっても大下克上を果たして勢いに乗っているチームですから、この流れが来年継続できるかというところが注目ポイントです。