柔らかな光に包まれる夕暮れから、夜の世界へと表情を変える特別な時間に素敵なお客様をお迎えするこの番組、
今回は、先週に引き続き、落語家の桂二葉さんをお迎えしました。
2021年にNHK新人落語大賞を女性として初めて受賞した落語家・桂二葉さん。
今回は、朝のルーティンから修業時代の苦悩、そして「自分に向いてないかもしれないネタ」への挑戦まで、二葉さんの“今”をたっぷりと伺いました。
◆ 蜂蜜とともに始まる朝
「最近、やっと朝起きるようになってきました」と、少し照れ笑いで語る二葉さん。目覚ましが鳴る前に起きる日もあるそうで、「昔は寝ようと思ったらどこまででも寝られてたんですけどね」と言いつつ、今は朝起きてすぐ、お湯に蜂蜜を溶かして飲むのがルーティン。ファンから勧められて始めたという蜂蜜生活は、「体調がすこぶる良い」のだとか。
◆ 根性と負けん気、そして笑顔
優しい笑顔の印象とは裏腹に、「結構ファイターかも」と語る二葉さん。悔しさや怒りをエネルギーに変えるタイプで、「腹立つことがガソリンになる」ときっぱり言い切ります。
「昔はもじもじしてたんですけど、今は、根性が決まってるって、周りにもよく言われます」と話す二葉さん。キュートな語り口とは裏腹に譲れない芯がしっかりあるのが感じられました。
◆ ネタとの距離が、世界を広げる
そんなに葉酸が、最近覚えているというのが、長尺の大ネタ「百年目」。50分近くある話で、商家の番頭・旦那・奉公人…と登場人物も多く、まだ「全然うまくいってない」と笑います。
「今、めちゃくちゃ下手やな〜って思いながらやってます(笑)。でも、できるまで絶対あきらめないんです。もしかしたら、しっくりくるのは70歳かもしれん」
自分にはまだ遠い役柄や話であっても、「演じているうちに、だんだん距離が縮まってくる」。そう語る姿には、落語へのロマンと真摯な姿勢があふれていました。
そんな二葉さんの“一生モノ”は、16歳のときに家族旅行で広島の露天で買ったシルバーの指輪。5000円という高校生には高価な買い物でしたが、自分のお小遣いで買い、大切に身につけ続けているというもの。
◆ 夢は南座での独演会
今、やってみたいこととしては、「南座での独演会」と答えてくれた二葉さん。さらに、学生時代に住んでいたアパートの隣人と、数年ぶりにラジオを通じて再会したというエピソードも。
「当時は話したこともなかったんですけど、その方が今、版画の刷り師になってて。“二葉さんの公演チラシを刷りたい”って言ってくれて!」
若き日の二葉さんの練習の声が壁越しに届いていたという奇跡のようなつながり。もし南座での夢が叶う日が来たら、チラシをお願いすることに決めているんだそう。
最後に、これからやってみたい話について聞くと、「自分から遠い話もやってみたいんです。もしかしたら、そのうち近くなってくるかもしれないから」と答える二葉さん。今後の活躍も楽しみです!
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