柔らかな光に包まれる夕暮れから、夜の世界へと表情を変える特別な時間に素敵なお客様をお迎えするこの番組、今週は、映画監督の行定勲さんをお迎えしました。
初舞台が行定監督の舞台だったという本仮屋さん。初めてお会いしたのは9年前だったそうで
すが、久々の対談となり、行定監督からは、「綺麗になったね〜」の言葉が。
そんな行定監督の最新作「窮鼠はチーズの夢を見る」は、ボーイズラブを描いた作品。
LGBTQなど、同性愛が社会的にも認められるようになり、そんな中で、寛容さを保つために映
画が一つの役割を果たすようになっていると感じていた行定監督ですが、今回は、生き辛さ
や社会を描くのではなく、「個人」を描いた作品。実際に、ゲイの友人たちとの会話では何気
ない話が盛り上がったり、恋バナをすると楽しかったり、幸せそうにしている彼らの言葉を聞く
と、マイノリティとして区分されるのはおかしい、と感じていたことから、今回の作品は、「これ
なら自分でも作れる」と感じられ、スタートされたそう。
成田凌さん演じる今ヶ瀬に対して、「勝てない、負けちゃう」・・・と感じた本仮屋さん。そして、
そんな本仮屋さんの映画の結末に対する意見に「本仮屋っぽい!」と思わず声をあげる行定
監督に思わず笑ってしまう場面も見られました。
生活の一瞬の中に宿る気持ちがひしひしと描かれている行定監督の作品ですが、今回の作
品では、木の椅子が印象的なシーンなのだとか。
成田凌さん演じる今ヶ瀬が木の椅子に丸く座る様子。そこには、不安や幸せが混じり合い、「
居場所」を表しているのだとか。このために作られたという椅子、そしてそこに座る人によって
変わる表情や連鎖的に生まれるシーン。そんなお話を伺っていると、現在公開中の映画「窮
鼠はチーズの夢を見る」を劇場で観たくなりますよね。
ALL VIEW