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キヤノンマーケティングジャパン presents Solution in my life
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Every Monday 8:38 〜8:48
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「ITの浸透により、人々の生活をより良い方向に向かわせる」
そんな概念である“デジタルトランスフォーメーション”と
いう言葉が広がり、
私たちの暮らしは、より豊かに、より便利に、
日々ポジティブに変化しています。
このコーナーでは、暮らし、仕事、社会、私たちの身近な
ところにあるデジタル化の動きを紹介していきます。
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2021 07.26
デジタルを活用したこれからの顧客と店舗のつながり方とは

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このコーナーでは「暮らし、仕事、社会」、私達の身近なところにあるデジタル化の動きをご紹介しています。
今日は、東急ハンズがこの夏から始めた「オンライン接客」サービスをご紹介しました。

東急ハンズといえば、生活雑貨やDIYグッズなどの豊富な品揃えと、商品知識が豊富な店頭スタッフが多く、いろいろ相談しながら買い物ができるお店として有名。
そんな東急ハンズが、店舗ごとに発生するサービス品質の格差是正やコロナ禍での非接触ニーズなどに応えるため、この夏から始めたのが「オンライン接客」サービスなんです。

今回お話を伺ったのは、株式会社東急ハンズ デジタル戦略部部長の照井慰さん。
まずは、このサービスを始めた経緯について照井さんに伺いました。
「都市型の大型店舗はコロナ禍以前から徐々にわざわざ行くという理由が必要になってくるという環境になっていました。
実は、東急ハンズにおいても来店客数が減っているという課題があり、特に緊急事態宣言の出るような環境下においては、その傾向が強くなっているというのがまず認識としてありました。
東急ハンズにとってリアルな店舗というのはいわば「場力」みたいなところがあって、バラエティに富んだ幅広い商品やスタッフの商品知識などで評価を得てきたという自負もあるので、せっかくこれだけ便利なツールがどんどんできたので、店内にある価値をもっと外へ出していこう、もっとお客様に便利に使ってもらおうと考えて導入を決めました」

そんな経緯でスタートした「オンライン接客」の具体的な内容や特長についても伺いました。
「こちらのシステムは、ご自宅や出先などどこからでもスマートフォンやパソコンを介してハンズ店内にいるスタッフと繋がりオンラインの接客対応を受けることができるサービスです。特に新しいアプリが必要だとかということもなく、ご自宅のパソコンもしくはスマートフォンからダイレクトに予約ができる仕組みになっています。
まず、お店と人を選んで予約をします。そして、予約をした時間がきたら、ボタンを押して頂くというイメージなんですが、
事前にメールを登録して頂くとアンケートシートが届きます。そのアンケートシートに悩み事や相談したいことを記載して事前に送って頂けますと、スタッフ側が答えをある程度準備した上で接客が始まります。スタッフが店頭におりますので、プラスアルファの質問をすることも当然できますし、店内をウロウロしますから、「もっとそれを見せてよ」みたいなことも対応できることが今回のウリになっています」

店内で相談を受けるっていうのは大きなメリットですよね。まさに、店内にいる感覚で相談や買い物ができるんですね。

実は、東急ハンズでは、これまでにも「アバター」を使った接客など、オンライン施策を行っていたそうです。
その中で様々な気づきがあって、店舗に魅力があるというのであればそのライブ感とか店舗の雰囲気をできるだけそのまま伝えるということに拘りたいというふうに考え、そこが競争力とか差別化を産むと考えたそうです。
なので、店頭で接客を受けているのと何ら変わらない感覚でお客様になってもらいたいという意図で、専属のオペレーターではなくて、店舗で毎日接客しているスタッフが応対するという形をとったんだそうです。

店舗スタッフ側からは、カメラがお客さんの方にもあるので、お客さんから壁に何かをつけたいと相談を受けた時に、
「どういった壁ですか?」と、その壁をお客さん側のカメラで映してもらえることで、お宅にお邪魔している感覚で接客ができるなどの相乗効果も出てきているとのことでした。

最後に、東急ハンズの今後の展開と、デジタルを活用した小売業のこれからの取り組みについて、照井さんに伺いました。
「効率化は必要なんですけど、ハンズの場合は特に人にキャラクター性があったり、商品知識があったりというところのアナログの部分がたくさんあるので、そこを逆にオンラインにのせることによって効率化も図りながら、戦略的にはきちんと商売が成り立つような形をとりたいと考えています。
これだけ全国展開をしますと、いわゆる従業員のナレッジみたいなことが分散化しているんですね。
ですので、やはり九州の例えば鹿児島店にいるお客様に対して、新宿店のスタッフがきちんと説明することもできるでしょうし、あとは家庭の事情。
例えば育児だったりとか介護だったりとかで時間がフルタイムで割けない人間に対しても自宅から接客をするみたいなことも、オンラインであればできる話なので、その辺まで展開を考えながら取り組んでいきたいと思っていますし、小売業というのはそういう形でデジタルを取り込むことができるのではないかと思っています」

小売業の DXというと、人手不足の解消や効率化のイメージがありますが、東急ハンズさんの場合はそれとは少し違うんですね。
デジタルの力を活用して、ひとりひとりの能力を最大限に活かしていこうということなんですね。お店とお客さんの関係も、これからいろいろ変わってきそうですね。

照井さん、貴重なお話、ありがとうございました。

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